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ガタカ(GATTACA)

 先日読んでいた本の中でこの映画が紹介されていたため、アマゾンプライムで早速見てしまった。ものすごいとしか言いようがない、この映画。私の至らない言語能力でこの映画を論じてもいいのかと思うほど、素晴らしい映画としか言いようがない。今まで、なんで私はこの名作を見てなかったんだろうと悔やまれる。

 1997年の映画である。クローン羊のドリーが生まれたのは1996年のこと。その時代性もさることながら、直線的なラインと有機的なカーブをもつWrightの空間の中で表現される人間らしさがなんとも言いようのない味わいだ。「風がさらってった」っていうセルフもにくいし、最後にアナログに手紙(文字の書かれていない)ー紙・髪(神か)ーを手渡すところが、またまた、にくい。英語だからそういう含意はなかっただろうが。左利きがやっぱり出ちゃうってのもにくいし、それをわかってて見逃していた検査官もにくい。手を組んで歩く後ろ姿も考えさせられる。この空間で、この湿っぽい温か味がグッとくる。
 造られたものとnatureとのコントラストがそそられる。
 GATTACAで何か特定の蛋白を意味するのかを調べるも、そもそも7文字であるため、字余りである。字余りの醍醐味が三つ組みコドンにも反映されるのか、ウキウキしながらPubMedでGATTACAを調べてみるといくつかの記事を見つけた。

 久しぶりにゾクゾクした。わくわくしながらコドン表を見返したのは何十年ぶりだろうか。


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