まるで幕末の攘夷派と開国派の争い、 アナログ守旧派VSデジタル革新派
2022年。いろいろと調べて考えていると、やはり日本のデジタル化の夜明けは遠い。その夜明け、2025年か2026年ではないか、という気がします。
守旧派と革新派の対立、あなたの会社にもありませんか?あるはずです。だって、デジタル化、DXでパワーを失う役員がいます。
それぞれの考え方は、整理するとまるで幕末の攘夷派と開国派の対立です。血で血を洗う事態にはなっていませんが、激しい権力争奪の動きが。。
守旧派の主張
● 冗談じゃない、日本のビジネス事情も知らない連中が、欧米などの口車にのって、カネのかかるシステム投資や経営のイロハも知らないIT系の連中を経営会議に参加させたり、うちの会社をつぶすつもりか。
● 誰がそのカネを稼いできたのか、経営トップは再認識して、ビジネスの改革は、事情をよく知るおれたちに任せればいいものを。
● こうなれば、社長の息のかかったデジタル化の連中を一人一人つぶしにかかるぞ。連中は、いますぐに結果を出せるどころか、何年も、バカなことにカネをつぎこむ考えだ。ことは急ぐ。
● デジタル化のグループに、うまく誰それを送り込んで、諜報活動をさせろ。社長が変な動きをしないように、まわりの連中に何か変化があったら、知らせるように内々に言い含めておけ。
革新派の動き
● デジタル化の方針を決めるのが難しい。3年と5年の二つの考え方でビジョンとビジネス変革のシナリオを描こう。一部で反発している連中がいる、
どうやって、彼らを味方にしていけるのか、難題だ。
● 同じ社内で、反対派の動きが強まると、変化を嫌う社員が多いので、業績が3年先には悪くなるなんて話は、理解されないだろう。人材獲得やシステム投資などで、今彼らを刺激するのは賢明じゃないだろう。
● だめだよ、そんな腰砕けの考えは。反対派のパワーを分析して、彼らの動きを探り、社長をうまく使っていこう。反対派の人間関係がわかったところで、中心人物の力を削ぐことを考えよう。
● ちょっと待て、DXの準備は、着々と進めないと、動きが取れなくなる。彼らの勢力関係を調べて、人事異動でパワーをバラバラにして、有望な人材を登用していくための人事の改革をがつんと打ち出すのを優先課題にしよう。この動きは、我々だけで、反対派にばれると先手を打たれる。社長と人事部長は、耳打ちしておこう。人事部長は、DXでうまみがあることを示せば、こちらになびくはず。
以上のような話、あなたの会社にはありませんか?
勢力交代の動きが出ると、人間社会、必ず、理よりも利で動く。これを下敷きにして、デジタル改革を考えないと、一度DXはダメだという烙印が押されると、すべての動きが止まることになりかねません。そのときは、トップが変わらないと、話はリセットされないということでもあります。
DXの基本は、以下のチャートに示す通りです。他社と組むところなどは、反対派の恰好の攻撃材料になりそうです。必要な改革のためのリソースは他社や国とのコラボ、これを封じられると、ここから栄養を受けるITやAIは立ち枯れます。
改革にチャレンジする社長さんの苦労は絶えません。