アナログバイリンガル
私は植物と話すことができる。
「水が足りない」
「日光をもっと浴びたい」
「この場所はダメ」
など、いろんな植物の要望に応えられる。
そのおかげで私は現在、花屋で働いている。
ただ、それぞれの植物たちと話すにはちょっと準備がかかる。
まず、「五十音のひらがな、数字、はい、いいえ、赤い鳥居のマーク」を記入した紙と、10円硬貨を用意する。
そして、鳥居の上に10円硬貨を置くところから始める。
「〇〇さん(花の名前)、〇〇さん(花の名前)どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」と唱える。
“はい”へ10円硬貨が移動した後に質問をしていくのだ。
やめる時は「〇〇さん(花の名前)、〇〇さん(花の名前)どうぞお戻り下さい」と言い、鳥居に戻れば「ありがとうございました」とお礼をする。
いくつか守らないといけないルールがあるが、これで植物が元気に育つなら、これからもずっと続けていこうと思う。