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#小説
【掌編小説】狐琴回廊 (こきんかいろう)
御座敷にあがるまでには半刻ほどあった。
ほんの少しと、うたた寝に浸った。
目を覚ますと、一匹の子狐が立っていた。
身の丈は三寸五分位だろうか。
身体は白く、目は開いているのかどうかわからないほどで、赤いちゃんちゃんこが、やけに目にとまった。
「道に迷ったのかい?」
子狐はそれには答えず、ただ微笑んでいた。
御座敷の時間なので、子狐に帰るよう伝えて部屋を出た。
御座敷から戻ると、子狐はいな
御座敷にあがるまでには半刻ほどあった。
ほんの少しと、うたた寝に浸った。
目を覚ますと、一匹の子狐が立っていた。
身の丈は三寸五分位だろうか。
身体は白く、目は開いているのかどうかわからないほどで、赤いちゃんちゃんこが、やけに目にとまった。
「道に迷ったのかい?」
子狐はそれには答えず、ただ微笑んでいた。
御座敷の時間なので、子狐に帰るよう伝えて部屋を出た。
御座敷から戻ると、子狐はいな