平均台(詩)
体育館の隅っこでほら
ぼくはシミを数えているよ
誰かが平均台渡るのを
うっすら横目で眺めているよ
高い所は好きなんだ
でも落っこちるのは嫌いなんだ
君が平均台登ろうがそうじゃなかろうが
全然構わないけどさ
君が登っちまったら僕は見捨てられるのかな
まあ僕なんかと縁を切れよ 早く
体育館の隅っこでほら
ぼくはシミを数えているよ
危ない所は好きなんだ
でも死んじまうのは嫌いなんだ
君が平均台登って拍手を食らったならば
僕も割と気分いいけどさ
君の事誰か落っことそうと足引っ張るのかな
まあ僕んとこ二度とくるなよ 絶対
体育館の隅っこでほら
ぼくはシミを数えているよ
誰かが平均台渡るのを
うっすら横目で眺めているよ
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