夢捨て酒(詩)
公衆トイレで胃液吐いた
涙で便器の淵汚した
鏡に映る自分の顔は
酷いもんだった
アルバイトで作った傷は
出会い系アプリで癒していく
盛られた写真は目の奥が
空洞だった
酒に酔い誤魔化される
夢とか希望の類が
朝焼けの子供の声に触発されて
ワガママに叫んでる
歩道橋上がり道路見てた
足元がすくんですぐ降りた
根性なんかない僕だから
地上で歩いてく
雨にすら流される
将来とか幸せの類が
昼間から寝ている浮浪者を見て
頭痛を引き起こしてく
勇気が出ない 怒られたりしたくない
それだけのために 一体何を失った?
数えていたら 夕焼けに照らされてく
嫌気がさして また酒を買いに行った
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