情報求む日

情報が必要だ!





これはまずい。
考える
をしたら良くなさそうな時だ。
そんな時に限って隙間ができてしまって
隙間ができた感覚がわかってしまって
埋める必要があると思った。

埋めるという手段を選べるようになったのはたった今で思いついたのと同時だった。
その場の思いつきにしてはよく出来ている!

このまま家に帰ってしまえば考えてしまう。
隙間に飲み込まれてしまう!
まずいのだ。とても。

現代人が情報中毒だなんて言われるけど自分のそれはもっと醜いものでとても醜態。
まずいのだ!


とりあえず思いついたのは映画。
映画の素晴らしさ、
いま以外の世界に集中できる素晴らしさに気づいたのもつい最近。
車で一時間かけて映画を見に行く生活には戻れない
足るを知ってしまった。
そうだ映画がいい。

しかし気になるものは最近ひと通り見てしまったし
探してみたもののちょうどいい時間にやっている所も無かった。
足るを知った勢いが怖い。
やむを得ずボツ。

情報といえば本でしょう。
脳のシワが語りかけてきた。
確かに。
活字を受け付けない時もあるけど
情報に飢えたいまなら大丈夫なはず。
図書館だ。
図書館は空間自体が素晴らしい。
図書館がいい。

遠い。

ボツ!



そういう訳で古本屋をめぐることにした。
近からず遠からず。
古本屋という古本だけで確立された存在も
こっちに来るまで遠かったものだ。
車で20分のブックがオフな店しか知らない。

想像していたよりひっそりと存在していた。
危うく通り過ぎかけた。
店先に本が出ていたので事なきを得た。

漫画小説DVDに画集写真集まで。
何か展覧会の立派なパンフレット的なものも売っていてとても感動した。心が動いた。

情報がたくさんあるぞ!
埋まってる埋まってる!
この狭い空間すら目まぐるしいね!

結局漫画を手に取った。
活字がどうとかカッコつけたけど結局漫画が一番入りやすい。

以前から気になってたやつと表紙から気になったやつを2冊買った。
新品で買うのと古本で買うのとは違ったものがあるのを感じた。思いがけず良い情報!


まあ飽き足らずあと2件程。
結局ブックなオフもいった。
足るを知ったため。
追加でもう少し買ってしまった。

「本がある」という情報だけでだいぶ大丈夫だったのだけど
「本がここに至るまでの経緯」とか
「元の持ち主の表情」とか
「どんな気持ちで手放した」とか
「どんな時間を」とか
考えそうになってしまった。
いまはいい!
大変になってしまう!
情報で埋まったのでもう大丈夫。


帰りがけに通路の本棚に
昔身内におすすめされた本を見つけた。

見つけてしまった!

色々思い出した。
その本が見れなかったこと。
その本のダメな登場人物が自分と重なってしまって読めなかったこと。

最近情報に埋まろうとすると
何かしらの情報に引っかかって
何かしらの思い出が引っ張り出される。


きっといい反応だ!

いままで靄がかかってうまく思い出せなかったことが思い出せる。
いい事なはずだ!

ちょっとぐちゃっとするけど


そろそろ帰らないとということだろう!
ナイトナイト!
本屋から駅まで歩いていたら
この日本当は行こうとした所があって
それに行けなかったことを思い出して!
それに引っ張られてまた昔に行こうとして行けなかったことを思い出した!
ズバリいえばお葬式!
行けなかった!
悔い!
余計なこと引っ張られてしまった!
悔い!


駅から家までの道で
朝起きて外に出る選択をした
自分の偉さを思い出した。
思い出したのでした。
引っ張ってくれてありがとう。

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