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“仙腸関節炎”とのたたかい…⑩ ハイドロリリース注射

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2022年12月下旬、隣県にある仙腸関節研究会所属医のクリニックへ、また父の運転する車の後部座席に寝転んで連れて行ってもらいました。
およそ1年ぶりの県外への外出だったのと、冬の時期には珍しくよく晴れた日で、体の状態にも関わらず朝から気分が良かったことを覚えています。

病院はハイドロリリース注射で有名なところらしく、問診票の「必要であれば注射を打ちたいですか」の項目には迷わず「はい」に◯をつけました。また、痛む箇所を示す人体図には、今まで痛んだ部位を思い出しながらマークしたところ、あらゆる箇所に◯がつくことになってしまいました。

そこで撮ってもらった腰部のレントゲン写真に写った私の骨盤は左右の高さが違っていて、しかも右側が前方に大きく捻れており、仙腸関節部も右側が左側より明らかに広がっているように見えました。
お医者さんにも「まあ、仙腸関節の状態は悪いけど」と言われました。

触診と見立てをしてもらった後で鼠蹊部などにハイドロリリース注射を打ってもらうと、固くなっていたらしい筋肉がストレッチをした時のような感覚とともに緩んでいくのがわかりました。
注射後に前屈・後屈・側屈して、全ての可動域が注射の前より広がったことを確認した先生は「体が軽くなって動きたくなっても、毎日1万歩歩くとか(悪化する前には毎日そのぐらい歩いていた)激しい運動はいきなりやらないように。普通の運動はしていいよ」と言いました。

(仙腸関節が悪いのに、運動していいんだ?)と少し引っかかったのですが、その日は朝からずっと痛みがあまり出ておらず、注射を打って体も軽くなっていたので、運動をしても大丈夫かも、という気分にはなりました。

調子に乗って診察の後で待合室の椅子に座ってみたりもしました。
しかし、まるで私の身体にそういうスイッチがあるかのように、座るとしっかり足が痺れて来るのでした。少し明るくなった気分に影がさすのを感じつつ、帰路につきました。
つづく。

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