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キレる人への対処法
こんにちは。
今日は、キレる人への対処法と無駄にキレることのない人になる方法を書きたいと思います。
1、キレる原因
キレるという言葉が一般的に使われるようになったのは、1990年代でしょうか。もちろんそれまでの日本の社会は、体罰やパワハラなどが当たり前のように存在し、キレるという行為が半ば生活の中心だったのかもしれません。私はこの時代に生まれなくてよかったとつくづく感じます。
ただ、今でもキレるという場面は普通にあります。お酒に酔って暴力沙汰を起こしたり、店員や駅員、カスタマーセンターにクレームの電話で怒り新党の人もいるでしょう。日本は、物やサービスが充実している社会で、便利であるものが当たり前の社会なので、なかなか感謝の気持ちというのも芽生えにくいかもしれませんね。
この「当たりまえ」という感覚が人々を怒りの感覚を生みやすいのでは、と感じています。初めから期待値が高いので、その高い期待が裏切られたときに失望したり、怒りの方向に人々を向かわせるのでしょう。
ちょっとわかりにくいので、例を出します。野球で応援しているチームがノーアウト満塁でその後のバッターが凡退して無得点だったとき、ファンは失望するでしょう。一方、2アウトランナーなしから得点できたときは、ファンは喜ぶでしょう。前者は、この違い野球ファンならわかると思います。
これを日本社会に当てはめると日本の社会では便利なのが本当に当たりまえになっています。電車は遅れることなく定時に来ますし、ネット通販も注文してから翌日には届きます(しかも時間指定もできます)。便利な社会になるのは本当に良いことですが、この便利さが逆に私たちの心の寛容さを奪っているのでは、と感じています。
あとは、脳の機能の一部「前頭前野」の部分の未発達も挙げられます。
脳の大脳辺縁系(視床下部の外側に位置し、喜び、悲しみ、怒り、恐怖など様々な感情を司っている場所)の前頭葉の中で最も前に位置している部分を前頭前野と言います。ここに心に中心の場所があり、この部分の働きによってストレスを感じたり逆に解消しようとします。子供の頃から徐々に発達していきますが、この部分が未発達のままだとまともに社会生活を送ることもできず、他人とのコミュニケーションも取れません。
結果、自分の感情をコントロールできず、ストレスをためやすくなり、上手に発散できずに自分より弱い立場の人に怒りを向けるという行動に出やすくなります。いじめはその典型的な例ですし、今増えているクレーマーやモンスターペアレンツ、ネット上の誹謗中傷もそれにあたると思います。
この前頭前野は他者と会話したりコミュニケーションをとることで、相手の感情がだんだんとわかるようになります。しかし、今はネットやゲームが普及し他者とコミュニケーションをとる機会も減っています。また、SNSの発達によって第3者への誹謗中傷や炎上も起こりやすくなっています。
これらのことがきれたりネット上の誹謗中傷などの社会問題を引き起こしていると思います。
2、自分が怒りの対象にされた時の対処法
生きていれば、相手とのコミュニケーションがうまくいかなくなり、自分自身が怒りの対象になることもあると思います。会社であれば、同僚や上司、取引先、お客様など、プライベートであれば家族、夫婦、恋人、友達などです。
この時の対処法ですが、大事なのは、無理に怒りの感情を抑え込まないことと怒りの全てを自分自身が受け止めないことです。
自分にこみ上げる怒りの感情を無理に抑え込んでいるつもりでも、周りはそのことは感じ取っています。結果、怒りの感情を抑制している人は周りの血圧を上げているのです。これは、経験上なんとなくわかる人も多いと思います。怒りを無理に我慢している人の近くにいるとストレスが溜まりますよね。
だからといって、その怒りを相手や周りにぶちまけても逆効果です。これはわかるでしょう。こんなことをしても、この人は残念な人だと思うでしょう。
これらのことをすると、どんどん孤立していき、いざというときに周りに頼れる人がいなくなります。
ではどうすればいいのか。まずは自分が怒りの対象になっても全てその怒りを受け入れないことが大事です。私も以前、相手の怒りを全部まともに受け止めてしまい、結果鬱に近い症状になってしまいました。
なので、怒りの対象になってしまった時に冷静になることが大事です(これは本当に難しいですが)。まず、怒りが全て自分自身に向けられたと思わないことです。
お客様から商品やサービスに対するクレームがあって怒られたとしても、お客様は自分自身に対して怒っているわけではありません。仕事でミスをして上司から全部お前のせいだ!と言われても冷静に考えれば、仕事のミスは1人のミスだけではないはずです。
なので、そういう時はまず、怒っている相手は今こういう状況なのだろうと勝手に想像するだけでも気分が楽になります。勝手な想像だけで構いません。
この人は怒り狂っているけど、何か嫌なことがあったのだろう、部長から怒られて機嫌が悪いのだろう、この人は自分の感情を整理できない残念な人だなどです。勝手な想像で構いません。
こうするだけで、その場面を一歩引いて事態を観察できるようになります。怒っている人は、自分の気持ちを整理できずに視野が非常に狭くなっています。その相手のネガティブな感情に無理に付き合う必要はありません。
そして、事態を整理し、自分が改める点は反省し、冷静に行動すればいいのです。
とはいえ、怒りの感情はそう簡単に消せないですね。そういう時は、まず冷静になるためにその場を離れることができれば、その場を離れることが大事だと思います。タバコを吸ったり、コーヒーを飲んだり、頭を使うゲーム(ツムツム、パズドラなど)をしたり、とにかく怒りの感情が沸く場所から離れて、別のことに集中する時間を設けるだけで気分はだいぶ楽になります。
そして、冷静になってから次の行動を起こせばいいと思います。
3、すぐには対処できないので
実際には、いきなりそんな場面に遭遇してもまずうまく対処できずにテンパってしまうと思います。こういう文章を書いている私自身も、理論的には分かっていてもうまくその場を凌げる自信はありません。
なので、少し辛いかもしれませんが、過去に自分が怒られたことを思い出し、相手に言われたこと、その時自分が思ったこと(もしくはとった行動)、自分が相手の立場になったらどんなことを考えるかをまとめてみるといいと思います。過去の出来事なので、整理できると思います。※もちろんあまりにも辛い出来事で、思い出すだけで気分か滅入ることは無理して思い出す必要はありません。
このようなロールプレイングをすることで、実際の場面に遭遇した時に対応できる力をつけていくのがいいと思います。私もこれは、現在実行中です。
4、まとめ
以上、怒りの感情が沸く理由と、自分自身が怒りの対象になったときの対処方法を書きました。
今の日本は、コロナで心に余裕がないこともあり、ギスギスしやすい環境だと思います。
相手の気持ちを考え、相手を怒らせないように行動しても相手の感情はコントロール出来ませんから、相手を怒らせてしまうこともあると思います。あとは、仕事でクレームを減らす努力はできても0にするのは非常に難しいです。
なので、相手を怒らせてしまった時は、全部自分ごととして受け止めずに対処することが大事です。自分一人で抱え込んでしまい、対処が難しいのなら気の合う職場の仲間や友人に相談することも大切だと思います。
あとは、自分自身に怒りの感情が湧いた時も、頭ごなしに叱り付けるのではなく、一度言いたいことを整理しておくのは大事だと思います。相手に思うがまま怒りつけたらその場はスッキリするかもしれませんが、時が経つと孤立してしまいます。いつも不機嫌な人や怒ってばかりの人に近づきたくはないですから。
他にも、夫婦や恋愛関係はそうですが、初期のお互い楽しい時間に相手の気になる部分は話し合うのがいいと思います。離婚や破局する恋人は、お互いの機嫌が悪い時(男性なら仕事でストレスMAXの時、女性なら生理で辛い時など)にそれまで積もり積もった感情が爆発し、収集がつかなくなってしまいますから。
関係のいい最初のうちに相手の気になることがあれば相手に伝えたほうがいいと思います。これが本当に難しいんですが😅。
記事は以上になります。コミュニケーションの1つにアサーティブ という考え方がありますが、今日記事にしたこともその1つです。決して一朝一夕でできることではないので、今日からでもできることを少しずつ実行していくことが大事だと思います。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。