専守防衛という足かせ
あんたは専守防衛って言葉について改めて考えたりするかい?
改めて考えると、結構恐ろしい話だと思ったりもする。
なぜって?
どこかの国が日本を攻撃したとする。
で、その攻撃ってのがミサイル攻撃だったとする。
ぶっちゃけ、ミサイル迎撃なんてことを言われているけれども、日本で配備されているPAC3なんて射程が20Kmしかないんだよな。
つまりミサイルが目と鼻の先にこないと働けない仕組みってわけだ。
ってか日本の領土内に入ってからの迎撃だから、迎撃に成功したとしてもミサイルの破片が人口密集地帯に落っこちることになる。
つまりだ。
専守防衛ってのは、いったん殴られないと戦争出来ないって宣言なんだから、必ず日本国内に何らかの被害を出す前提の自衛行為ってわけだ。
今回は日本の自衛ってやつを考えてみる回だ。
ちっと今の俺らがさらされている状況を整理しておこうぜ。
日本の自衛力は「ガード」しか出来ない
基本的に日本は海洋国家なので、最初の戦闘ってのは海上戦闘になる。
ところが、いざ戦争が始まりましたってなるってなったら、あんたならどこから攻撃する?
もし直接日本を攻撃範囲におさめているミサイルを持っているなら、まず日本国内にある基地をミサイル攻撃してから海、陸と攻めるよな。
戦争の目的が日本人の殲滅ってんならミサイルの飽和攻撃でしまいだろうけれど、たぶん日本のリソースは出来るだけ無傷でいただきたいと思うからね。
で、すべての基地がミサイル攻撃に対応できるわけじゃないから、確実に被害が出る。
つまりただでさえ装備不足、弾薬不足で悩まされている自衛隊がさらに戦力を削がれることになる。
なら、その被害が出たときに海上自衛隊がミサイルを使って敵基地を攻撃できるだろって?
それができんのよ。
現時点では自衛隊は「必要最低限の能力」しか持てないことになっていて、敵の基地を攻撃する能力を保持していないんだ。
殴られたときにガードする能力は辛うじてある。
その能力もものすごく限定的で、ぶっちゃけ東京全域を守れているとも言えない。
つまり、俺たち日本は「殴られたら避けますよ。でも殴り返せませんよ。だから怖がらないでね」って状態ってわけだ。
いやいやのび太だってジャイアンに殴り返すだろ。
ミサイルという攻撃力
この状態は結構ないびつさを持っているように俺は感じるわけだ。
おぼろげな記憶だけれど昔、小沢一郎さんが「国家とは安全保障だ」って言ってた事があると思う。
でも、この殴り返す能力すら持てていない現状ってのは安全保障が出来ているって言えるんだろうか?
ぶっちゃけ本質的には核武装を視野に入れないとダメなんじゃないかとすら思うんだ。
原子力潜水艦とセットでね。
なぜって?
固定武装として核ミサイルを装備していることがわかると、そこを狙い撃ちされちまう危険性が高くなってしまうのと、敵国が「いつなんどきどこに核が落とされるかわからない」という考えを持つことそのものが抑止力になると思うからね。
でもそんなことしたら周辺諸国から総すかん食らうのは火を見るよりも明らかだ。
じゃあ、日米での核共有という観点で共同運用って体裁をとったらどうだ?
日本とアメリカで同一規模の原子力潜水艦を保持していく。
いや、そんなこと言って、アメリカを信用しきれる訳でもないし、なにしろそんな予算を通せるわけがない。
なにか?
俺たち日本は防衛という意味では結構詰みに近い状態なのか?
そうこうしているうちに、習近平さんは台湾への物理攻撃を始めてしまうだろう。
そうなったら先島諸島のヒトへの被害だって出るかもしれない。
そのときに自衛隊の専守防衛のタガが外れ、防衛行動に入ったとき。
俺たち日本はいったいどうなってしまうんだろう?
なあ、あんたはどう思う?
ウクライナ戦争で、日本でもリアルな戦争が起きうると多くのヒトが知ってしまった今。俺たちは何をどうしていけば良いんだろうな?