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生産性って言葉を調べる

あんたもここ最近になって「生産性」って言葉を聞く機会が増えている気がしているかい?

やれデフレ脱却が出来ないのは日本人の生産性が低いせいだとか言う主張をチラホラ聞いたりするじゃんか。

それを聞いて、「おおそうか、日本人は世界に比べてまだまだ頑張んなきゃならないんだな」って思うヒトが多数派なんじゃないかってのは想像に難くない。

なんつっても生産性が低いってのはどうやら本当らしいからね。

でもさ。
ちっと考えてみてよ。

俺ら日本人はそんなに欧米諸国のヒトに比べてポンコツなんだっけ?

今回はこの生産性って言葉について調べてみる回だ。

ちっとこの言葉のマジックに俺ら騙されちゃいないか?調べてみようぜ。

俺たち個人の生産性

まず最初に、俺たち個人の生産性ってことについて俺たちはどんなイメージを持っているのかから整理してみよう。

「おまいは生産性が低いんじゃぁ!!」って言われると、まず俺たちがイメージするのは「単位時間内にこなせる作業量」が少ないって言われたって解釈するよな。

でも、それって実はあんまり正確じゃないらしい。

もちろん作業量をいっぱいこなせるやつは生産性が良いって言う言い方もできるんだけれども、いわゆる仕事ができるやつって仕事をこなす量が多いやつのことを指すか?って言いかえられるとちっと違う気にもなるじゃんか。

ニュースに出てくる生産性

じゃあ、生産性ってなんなんだって話になるわけだけど、ちっと探したらこんなサイトがあった。

このサイトによると生産性ってのは「コストに対する成果量」って定義らしい。

つまり時給1000円のヒトを使って、1時間で1500円の利益を作り上げられればそのヒトの生産性は150%ってわけだ。

もちろんコストには仕入れコストやら家賃やらなんやらとベラボーに数多くの物があるし、利益の上げ方も一通りってわけじゃない。

それらの細かいところを確認していく意味もあるけれど、全体として把握して国別に比較するのに使われるのが国民一人当たりGDPって数字らしい。

アメリカの2021年の国民一人当たりGDPの推測値は69,375.38ドルなんだそうだ。

日本はといえば、同じ2021年の国民一人当たりGDPの推測値は4,414,844.42円なんだそうだ。

最近は円安傾向だから仮置でしかないけれど1ドル115円で計算してみると、

アメリカ:7,978,168.70円
日本  :4,414,844.42円

ってわけだ。実に1.8倍もの開きがある。

つまり日本の1.8倍もの物やサービスが売り買いされているってわけだ。
なんでこんなことが可能なのか?

生産性には金額という基準を使っている

ちっと気になったのでアメリカのマクドナルドで働いているヒトの時給ってどうなっているのかを調べてみた。
なにやらFight for 15って運動があったらしく、最低賃金でも時給15ドルってのを出しているらしい。

時給1,725円ってわけだ。

俺んちの最寄りのマクドナルドの時給が1,041円だから1.65倍だ。

な?マジでもらってる給料がえげつなく違うんだよ。

つまり、アメリカでは俺たちと比べて結構な給料をもらっていて、その給料を使うことで比較的高価な買い物でも出来ているって状況なわけだ。

こうなってくるとさ。
日本の生産性が低いのって俺らの能力のせいか?
違くね?

あくまで同一の労働に対する対価の基準が高いってだけに見えるよな。

そうなんだよ。
金額って基準で生産性は測られる以上は、景気状況によって生産性が変わるってのは自明の理なんだよな。

俺たちの「作業能率」を上げたら何が起きるか?

じゃあ、俺たちの生産性じゃなくて作業能率を上げてみたら何が起きるのか?

時給換算で働いている以上は、それは会社の利益向上にはつながるけれども、直接給料が上がるって話にはならない。
むしろマクロ的に考えると、俺たち全員が作業能率を上げてしまうと、結構えげつないことが起きる。

作業能率が上がるわけだから、物やサービスの供給能力が向上することになる。

そうなると物やサービスがあふれるので、決まった需要の中では物の値段を下げてでも売りさばこうとするのが経済だよな。

つまりさ。
俺たちの作業能率を上げると、デフレになるんだよ。普通に。

ところがだよ。

2021年11月19日に行われた経済財政諮問会議を受けた閣議で「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」なるものが閣議決定されたんだそうだ。

その中で山際内閣府特命担当大臣記者会見で以下のようなことが明らかにされたんだそうだ。

成長分野への大胆な投資と人材育成や子育て支援の強力な推進等、「人」への投資の抜本的な強化により「新しい資本主義」を起動させることで成長と分配の好循環を実現し、自律的な経済成長につなげてまいります。そのため、予算・税制・規制改革といったあらゆる政策手段を総動員した総合的な対策となりました。
出典:上記サイト

人材育成に投資って、これ以上俺たちの供給能力を伸ばしたら、もっとデフレになるってなんで誰も言わないんだ!

今必要なのは需要であって、供給能力じゃないって火を見るよりも明らかって思っているのは俺だけなのか?

なあ、あんたはどう思う?

新しい資本主義ってのは一体何を目指しているんだろう?

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