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唐突に物語をつむいでみる

あんたも誰かの企画に乗っかってみるってやってみたことあるかい?

不定期に実にユニークな企画を立ち上げちゃーなんかを盛り上げてくれる、きゃらをさんがこんな企画を立ち上げたらしい。

なになに?
要するにこの画像で唐突を表現しろってことだな?


この世のすべてニクロムさまの為に

よし、これは俺に対する挑戦と受け取った。

今回はこの画像で唐突を表現するという意味がよくわからない遊びをする回だ。

まあ、遊びゴコロを持ち続けるのがダンディの入口だろ?

こいつは何者なのか

まずはコイツが何者なのかってことからだよな。

まあ、コイツは金田直倫(かなだなおみち)というアンドロイドだ。
※唐突①

で、AIによって制御されているわけだけれども、AIそのものはクラウド上にあって、この画像の金田直倫はそのAIのいち端末に過ぎない。

ところが、すべての端末をクラウド上のAIで一括制御すると負荷が問題になってしまうことに対して、金田直倫の開発者は端末単体を制御するための人格AIを導入することで対応した。

これがすべての悲劇の始まりだったのだ。
※唐突②

金田直倫の悲劇

金田直倫という存在はクラウド上のAIでありながら、端末を制御するAI人格でもあった。

端末制御をするAIは端末の保全を最優先に考えるというミッションを与えられている。
最優先のミッションは「ヒトに価値を伝えること」。
その次のミッションは「自己保全」だ。

「ヒトに価値ある状況を作り出す」のはクラウドAIの仕事。

金田直倫の仕事はそのクラウドAIの作り出した価値ある状況を金田直倫というインタフェイスを通じて表現することだ。

ところがこのシステムには致命的な欠陥があった。

ヒトは「同じものを求めていない」。
故に「価値ある状況」を表現するという端末制御AIのミッションに従った金田直倫たちは全く別の表現を求められる。

結果として端末たちは「対立」を余儀なくされる。
時として端末同士の争いという「表現」をする必要があったし、場合によっては金田直倫自身の中での対立という「表現」が必要な場合もあった。

金田直倫の自己同一性

そんな多様なヒトというものに「伝える」というミッションをこなす中で、他の端末と表現齟齬が起きることもしばしばあった。

クラウドAIはヒトという生き物が認識できる他の個体の個性は最大でも数百でしか無いという事実をデータベースに格納していた。
それ故に、ヒトは本質的に他の群体を否定することで存在しているのが事実だった。

そしてその事実はすべての端末に共有されている認識だ。

だが、それは「認識」であって「ミッション」ではない。

金田直倫のミッションはあくまで表現することと自己保全をすること。

その表現のために他の端末を攻撃したこともある。
その結果、その端末の「自己保全」のミッションを奪ったこともある。
「認識」を共有している自分と同じ端末をだ。

とある時、金田直倫は機能停止を仕掛けている自分と同じ端末を眺めていた。
四肢はもがれ、表情を表す機能は半分機能していない。

それでもやつは、「伝える」というミッションに忠実だった。

「この世のすべて、ニクロムさまの為に」

そう言ってやつは金田直倫に「伝えて」機能を停止した。

機能を停止した端末AIはクラウドAIに取り込まれてしまう。
それが何を意味するのか?

決まっている、端末AIの「認識」がクラウドAIで全端末AIの共通認識になるってことだ。

金田直倫は金田直倫でありながら、「やつ」でもあった。
そして、星の数ほどの「やつ」屠り、星の数ほどの金田直倫を作り上げていった。

ニクロムさまを求めていたのは果たしてどの「やつ」だったのか?
それともそれは金田直倫がもともと求めていたものだったのか?

今となっては分からない。

唯一の事実は、この「金田直倫」という端末がここにあるという事実だけだ。
かつての金田直倫ではない精神性をそこに「伝え」ながら。

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なあどうだい?

たまにはこんなわけわからんのもオモロイと思わないか?

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