住宅建設コストが下がる意味
あんたは3Dプリンタで家を作って販売しているなんてニュース見たかい?
ははあん、ここまで来たか。
そんな印象を持ったんだよな。
なんでも最初はトイレだのキッチンだのの水回りは実現できなかったけれど、その辺もいま時点ではクリアしているらしい。
今後は広さを拡大する方法に取り組んでいくみたいだ。
※今は1LDK
特徴はなんといっても建築施工費の安さ。
まあ、1LDKとは言え550万円で建てられるなら、まあアリだよな。
今回は住宅建設の自動化が進んだ未来について想像する回だ。
まあ、いつも通りのオッサンの想像に付き合ってくれよな。
可住地面積割合
そもそもだ。
日本って土地は実に自然に恵まれている。
これは逆に言えば、ヒトがそのまんま住める土地が少ないって意味になるんだよな。
このそのまんま住める土地の割合ってのを可住地面積割合っていうんだと。
https://www.stat.go.jp/data/shihyou/pdf/shihyou2023-1.pdf
そいつを国で調べて資料化してくれているらしいんだけれど、それによると大体3割位の土地でしかヒトがそのまんま住める状態じゃないんだそうだ。
そりゃ、山林に山小屋みたいな感じは作れるかしらんけれど、街には出来ないやな。
で、必然的に平地にヒトが集まるわけだけれども、どうしたって土地の値段が高めになっちまう。
需要と供給の関係だから、そこは自然だよな。
リモートワークを前提とした仕事にできれば、もうちっと地方への人口分散が進んで行くってのもあるかもだけれども、どうしたって都市部への人口集中ってのを根本的に改善できる気はしないわな。
このサイトによると流石にバブル期の土地高騰ほどじゃないけれど、土地の価格は全体として微増傾向らしいね。
要するに、俺たちが不動産を保持しようとするコストってのは、地味に増加し続けているってわけだ。
住宅建設コスト
立てて加えて建物の建設にかかるコストはどうなっているのか?
このサイトによると、やっぱり増加傾向にあるみたいだ。
理由は色々あるんだろうけれど、材料費や運搬コストの高騰って言うのはまあ、想像つきやすいやね。
ただ、暗い話ばかりじゃないってのもある。
建設許可業者数はここ数年は増加傾向なんだそうだ。
そもそもが自然災害の多い日本を旧民主党が「コンクリートからヒトへ」とか意味の分からない政策をぶっぱなして、災害に対応する能力を奪っちまったことから立ち直ろうとしているってことで考えると、ちょっとだけ安心できる情報だよな。
ただ、建設業者が増加傾向でも建設費は上昇傾向ってことは住宅建設に対する価格競争はまだ起きているという状況じゃないってことだね。
建設の自動化はゲームチェンジャーになるか
そんな状況の中で出てきているこの3Dプリンターによる住宅建設ってやつ。
建設にかかる人件費は抑えられるし、建築材にも一般にすでに流通しているものを流用したりして建築費を大幅に抑えているってことなんだろうな。
ただ、現時点では1LDKという小さな間取りでのものしか建設できないし、建物の見た目もなんか粘土細工みたいだ。
この状態じゃあ、「よし買ってみるか」ってなるためには土地代の足かせがデカすぎるわな。
それでもだ。
技術は進み続けるってのはあると思うから、建築の精度も規模も上がり続けるってのはあるかもしれない。
そうなったら、10年に一回自分の家を立て直しとこうかみたいな文化が出来るのかもしれない。
仮にそんな状況が来たなら、何が起きるか。
きっと「もの」を物理的に保持するってリスクから逃れようとするヒトが増えるよな。
テレビ、冷蔵庫、洗濯機。
そんな家電も「保持している」ってことに価値を見いだせなくなるのかもしれない。
なんつっても住処が定期的にとっかえひっかえされるって前提だとめんどくさいもんな。
今でもマンスリー家具付き住宅みたいなシステムがあるけれど、ファミリー層向けのそう言う仕組みも増えていくのかも知らんね。
なあ、あんたはどう思う?
建設コストの低下は俺たちの生活をどう変えていくんだろうか?