休業補償で経済対策
あんたもこの休業要請が出ている中で、景気がどうなっちまうのかって心配をしていたりするかもしれないよね。
酒類を提供する飲食店に対して営業時間短縮を東京では要請されているわけだけれども、それに伴う売上減はシャレにならない状況を生み出しているってのは実態だと思うんだ。
かと言って、ヒトが集まる飲み会での感染リスクってのは本当の話だし、感染症対策で仕切りを作ったり消毒したりとありとあらゆる手を尽くしてもらっていても、新型コロナウイルスの実態がまだつかめていないって事実は、休業要請なんて無くても飲食店にとっての逆風以外の何物でもないよな。
今回は飲食店等に対する休業補償について考えてみる回だ。
ちっと一緒に考えてみようぜ？
アベノミクスがもたらしたもの
アベノミクスって言葉があったじゃんか？
安倍政権が発足当初から経済対策が主軸に据えられていて、その経済対策についた名前だよな。
金融政策と財政政策と成長戦略の3つの矢を基本とした経済政策だった。
だったってのは実際にはこの3つの内、継続的に実施されているのが金融政策だけで、財政政策と成長戦略ってのが実行されていないってことがよく言われているんだよね。
安倍政権は当初財政政策として公共投資を増やしていたんだけれども、3本目の成長戦略がなぜか緊縮財政にかじを切ったことによって、デフレ脱却には程遠い状況を作ってしまっている。
出典：https://innovatenation.net/blog/2018/03/20/post-261/attachment-0-16/
ん？そもそも金融政策と財政政策ってなんだって？
金融政策ってのは日本銀行がマネタリーベースっていう日本円の流通量を増やすって政策だ。
世の中に出回っている日本円が増えれば、相対的に日本円の価値が下がるからインフレがおきるよね～ってやつだね。
実際のマネタリーベースの推移はこんな感じ。
元データ：日本銀行
どうよ、この増えている感じ。
先月がっつりまた増やしたみたいだね。
マネタリーベースが増えてもインフレにならない理屈
ところが、こんだけ日本円を増やしているのにも関わらず、全然インフレは起きていない。
その理由は日本円を流通させる仕組にあるんだよね。
日本銀行は日本円を刷っても、その日本円をそのまま国民にくばることは出来ない。
そりゃそうだ。直接日本銀行が国民に日本円をばらまいたらパニックが起きちまうもんな。
なので日本銀行は刷った日本円を使って、普通の銀行が持っている国債を買取ることで、日本円を銀行に渡すんだ。
で、銀行としては現金で持っていても利益を生まないので、企業に融資することで利益を出そうとする。
ところが、不景気で融資してもきちんと回収できる見込みを建てることが出来ないので、結局日本円を使って国債を買い戻すってことをせざるを得ない。
結果として日本円が国民に渡ること無く、インフレにならないってスンポーだ。
休業補償という免罪符
こう言うふうに、日本銀行は日本円を国民に直接手渡し出来ないのが景気が上向かない原因ってわけだよな。
で、現在の状況では、新型コロナウイルスの影響で飲食業のお店に短縮営業を求めている都道府県が出始めている。
休業要請は知事の権限で行われるため、都道府県がその短縮営業に対する保証をするって立場になっている。
でも、これって都道府県が休業補償の財源を担わなければならないとすると、地方の経済状況によって保証内容が変わるって不平等が起きるよな。
そこで、休業補償を国がやってみたらどうだろう？
国は赤字国債を発行して、その国債を日本銀行に引き受けさせることで日本円を手に入れることができる。
日本銀行は日本政府の下部組織なので、国債に対する金利は実質0になるって仕組みがある。
つまりこのやり方なら国の借金である国債の発行高は増えるけれども、無金利で日本円を手に入れることが出来るってわけだ。
更に、返済期限に更に新たに国債発行して振り返ることで、永遠に塩漬けにしておくことが出来るので、文字通り日本円を増やすことが出来るわけだ。
で、その日本円を使って休業要請先に本来得られたであろう利益を保証することで、一時的に経済を立て直すことが出来る。
もちろん、その状況を永遠に続けることは出来ない。コレをやったら確実にインフレが起きるので、続けてしまうとハイパーインフレになるのは明らかだもんね。
でも、今はデフレをどうやって脱却するかを考えるときで、消費税増税っていう絶対やっちゃいけないことをやってしまった直後なんだ。
俺たちは、この新型コロナウイルスの状況を利用することを考えないとイケナイんじゃないか？
なあ、あんたはどう思う？
俺たちは、この状況を逆手に取ることが出来ると思うかい？