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台湾に見る生活と自由

あんたも台湾と中国がきな臭いって話を眺めているかい?

ホント他人事じゃない問題として日々なんかしらの情報が流れてきている状態だよな。

なんつっても台湾を取られるってことは、同時に尖閣諸島に対する実効支配に直につながってくる話だしね。

それだけじゃなくて、台湾海峡を含めた台湾周辺海域の海運について中国という民主主義国家ではない国がなんかしらの制限をかけてくることを意味するから、ぶっちゃけ日本が輸入している様々な資源や物資の流通が滞ってしまうことも意味するわけだ。

もちろん一時期に比べたら日本と中国の経済的関係は縮小しているってのはあるかもだけれど、依然として両国の経済的つながりは無視できるものじゃない。

単純に中国共産党がその権益をポイ捨てするような行動を安易にすることは考えにくいわけだけれど、習近平さんは台湾統一という物語によって自分の政治家としての意味を作り上げているなんて側面も見え隠れする。

今回はそんな台湾という地域のとある島について考えてみる回だ。

ちっと現実の台湾の状況ってのを眺めてみようぜ。


金門島という島

俺は知らなかったんだけれどさ、金門島という島があるんよ。

地図を見てもらうとわかると思うんだけれど、めちゃくちゃ中華人民共和国の近くにある台湾の領土なのね。

台湾有事なんてのが起きたらいの一番に実効支配されちまいそうな場所なんだよな。

でね。
この金門島に今中華人民共和国との橋を渡しましょうよって話が出ているらしい。
比喩じゃなく、ほんまもんの橋ね。

たしかにこんだけ近ければ橋を渡すってのは技術的な課題は少ないかもしれない。
ただ政治的な意味、もしくは地政学的な意味としてはめちゃくちゃでっかい話じゃんか。

なんつったって戦車で台湾に上陸できるルートを作るって話だからね。

金門島のヒトの意見

でもね。
金門島に住んでいるヒトの9割以上がこの中華人民共和国との橋を作るってことに賛成しているらしい。

なぜか?

想像してみ?

海を挟んで数キロのところにさ。
きらびやかな高層ビル群が見えるわけだ。

対して自分たちの土地にはそんなきらびやかな風景は存在していない。
いくら民主主義だ!自由だ!とお題目を並べても、自分たちの現実の生活を眺めたら中華人民共和国との交通の便を改良したほうが豊かになれる。
そう考えるヒトが多いってのは理解できる気がするわけだ。

そして橋がない現在においても、自分たちの生活を支えているものは中華人民共和国のお金を持って金門島にたずねてくるヒトたちだって現実がある。

橋ができれば、自分たちの今の生活はもっと良くなるかもしれない。

そう考えたら、台湾という「国」よりも自分たちの生活を選択するってのは自然な考え方だとも思うんだよな。

金門島に橋がかかったとき

じゃあ、実際に橋が金門島と中華人民共和国を結んだとき、何が起きるのか。

現実的にはだよ。
当たり前田のクラッカーで、金門島の経済は中華人民共和国に飲み込まれることになる。
#死語攻撃
おそらくヒトの意識も中国共産党に向くんだろう。

なぜって?
現実の生活を維持するために中華人民共和国のマネーってのは必要なことは火を見るよりも明らかだからだ。

経済的台湾有事ってわけだ。

その時に国際社会はどう動くのか。
たぶん、動けない。
特に日本は。

例えば、金門島の中華人民共和国への併合が国民投票で可決したとする。
日本やアメリカは「民主的手段」で民主主義国家ではない中華人民共和国へ併合されるという矛盾について反対する正当性を作り上げることが出来ない。

生活のために自由を捨てると言う「自由」を否定できないんだ。

対して中国共産党は自由と言う大義名分の上で独裁の範囲を広げることになる。

まるで戦前のドイツで起きた出来事をなぞるようじゃないか。

俺たちは台湾有事と言うトピックをシンプルに戦略上の話だと思っていると思う。
でも、実際にはヒトの心ってのが密接に絡み合っている話なのかもしれないな。

つまり、そこに横たわっている現実の生活と言うものを俺たちはそんなに眺められていないようにも感じるってことだ。

なあ、あんたはどう思う?

ヒトの生活と言う現実の前に台湾有事と言う悲劇をどうやったら防げるんだろうな?

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