俺の根っこにあり続ける歌
挫けそうになるときに聞きたくなる曲、あんたにもあるよな?
俺にも何曲かあるんだが、その中でもあんまり一般的じゃない曲を紹介したいと思う。
一般的じゃないとは言え、一部の奴らにとっては、忘れることの出来ない曲なんじゃないかな?
そういう、隠れた名曲を今回は紹介するぜ!(伝説のクソゲー「デスクリムゾン」風味)
その曲の名は「想い出になるよ」
その曲は、俺の人生を変えたと言っていいゲーム「高機動幻想ガンパレード・マーチ」のSランクエンドを達成した場合のエンディングテーマだ。
このゲームがどのくらい俺に影響したかと言えば、このゲームに出会っていなかったら、多分システムエンジニアという仕事を続けていることが出来なかったんじゃないかと思うほどだ。
高機動幻想ガンパレード・マーチというゲーム
このゲームを知らないあんたのために、どういうゲームかって軽く紹介してみよう。
あえてジャンルをつけるとすれば学園戦略シミュレーションRPGってやつかな。(なんじゃそりゃ)
舞台は1999年の熊本。
1945年に突如世界に現れた幻獣という名の怪物たちによって、強制的に集結した太平洋戦争後の世界。
幻獣たちの進撃はとどまるところを知らず、1999年には日本とユーラシア大陸の一部にのみ人類が存続しているような状態。
そして、ついに大陸から幻獣が九州北部から攻めてきた。
政府は時間稼ぎのために学生の戦線投入を決議する。
このゲームの物語はそんな時間稼ぎにしかならないと考えられている学生達の戦争の物語。
そんな絶望的な状況から、プレイヤーは学生生活を送りながら、いつ発生するともわからない戦闘に備える日々を暮らす。
実のところ、このゲーム、実は戦争にかかわらないで生きていくことも出来るくらいの自由度を与えられている。
戦闘で幻獣を倒しまくって世界を救うもよし。
仲間が戦闘に出て生きて帰ってくることが出来るように、仲間の機体の整備を徹底的にやるもよし。
なんなら、クラスメートの靴下を集めまくっても良い。
そんなゲームだ。
で、その中で王道の進め方をしていくと、どんどん幻獣たちを借り続けることで、どんどん周りの評価が上がっていく。
しかし、ある程度を超えると、友人たちが徐々によそよそしくなっていく。
あるものは「あんたが怖い」といい、主人公を避け始める。
それでも、主人公は自分を鍛えることをやめず、幻獣を倒し続け、世界と孤立していく。
それが、世界の選択だと信じて。
かくして、主人公は世界で一番多くの幻獣を狩ったもの、すなわち絢爛舞踏として戦場を駆け抜けていく。
そして、ついには究極の幻獣「龍」を倒す。
この曲はそんなストーリーがたどり着く場所として流れる曲なんだ。
想い出になるよの歌詞を味わう
前提として、この曲はそんな主人公の傍らで孤独になっていく主人公に寄り添っているヒロインの曲だ。
このゲームのヒロイン(ゲームの説明書ではヒーロー(誤植ではない)と紹介されている)はものすごく能力が高く、志も高く、それでも主人公がヒーローとなったときには、世界を救うよりも主人公の傍らにいることを選択した少女だ。
その少女が主人公の「想い出になる」と歌う。
ただそばにいるために。
そんな曲だ。
この少女がいなければ、主人公は決して世界を救おうとは思わなかったはずだ。
そして、主人公は世界を救おうとは思っていない。
ただその少女を幸せにしたかった。
そのために人よりも少しだけ多くの時間を訓練に費やし、少しだけ多くの時間を根回しに使い、少しだけ多くの時間を整備に費やし、少しだけ多くの時間を会議に費やし続けた。
結果、多くの幻獣を狩り、多くの人を救った。
だが、主人公は唯一人を幸せにしたかった。
そして、そのただ一人は世界を救いたいと願った。
「世界は我らの好き勝手で救われる」と。
そして、主人公は世界を救う。ただ一人の少女のために。
そんな主人公にむけての少女の歌。そう思って聞いてみてくれ。
泣けてこないか?マジで。
あんたはどうだい?
あんたの根っこにはどんな曲があるんだい?