実質実効為替レートの闇
あんたは実質実効為替レートって言葉を聞いたことがあるかい?
あんまり俺自身意識したことはないんだけれど、何となく耳に残っている言葉だったんだよな。
で、なんか色々見ていると、要するに日本円でぶっちゃけどんだけの物やサービス変えるんだっけ?って数字らしい。
なんか円安がめちゃくちゃ進んでいるってニュースがそちらこちらで聞かれるじゃんか。
でも、円安になるなら国内の物やサービスを海外に売ることで得られる日本円が増えるんだから、まあいいじゃんかってのが俺たちオッサンがワカゾーだった頃に聞いた話だったはずだ。
ところが実態としてはどうも違うらしい。
今回はこの実質実効為替レートってやつを眺めてみる回だ。
いや、マジさ。
選挙も近いじゃんか。
マジで考えてみようぜ。
実質実効為替レートを眺める
ちっと調べてみるとこんなサイトがあったんだよ。
このサイトに実質実効為替レートの推移がグラフとして載っけてもらっている。
これによると今の円の実質実効為替レートは1970年と同等らしい。
つまりはざっくり日本円で海外で買えるものってのが50年前くらいのものしか買えないって話らしい。
え?!あんだけ円高がどうのこうのって騒いでたのに?
この実質実効為替レートってのは円相場だけでは決まらなくて、相手国と日本のインフレやらデフレやらを加味した数字なんだそうだ。
つまり相手国がインフレを定常的に続けていて、日本がデフレで物やサービスの価格が全く変わらないとすると、それだけで実質実効為替レートってのは下がっていくって仕組みだ。
ちなみに3%のインフレが20年続くと価格は何倍になると思う?
1.8倍だ。
その間に日本はインフレどころかデフレを突っ走っていたので、円相場がどうのこうのなんて言う間もなく、俺たちが円で買えるものはすげぇ勢いで下がっているってスンポーだ。
アメリカのそばの値段
ちょっと前に、アメリカでのかけそばの値段が1900円になったってニュースがあったじゃんか。
で、ちょっと気になって、今はどうなんだっけ?って見てみた。
かけそばジャストでは見つけらんなかったけれど、せいろで22ドル。
1ドル135円で計算すると2970円。
いやいやいや、ありえなくね?
シンプルなせいろだぜ?
食べログでちっと見てみたらせいろ+野菜てんぷら3つで800円だぞ。
3倍以上の価格差があるんだよ。
これじゃ食料自給率が低い日本で生きる俺たちは文字通り食いぶちを奪われているって状況じゃんか。
実質実効為替レートをあげるには
じゃあ、実質実効為替レートをあげるにはどうすればいいんだって話だけれど、日銀の0金利政策をやめるってのはたぶん悪手だ。
今の景気状況で企業がお金を借りるためのコストをあげるってのは自殺行為に近い。
経済活動をさらに冷え込ませて、あったかもしれない貴重な民間投資をなくしかねないもんな。
それよりも、コストプッシュ型ではないインフレをどうやって起こしていけばいいのかってことが本質だと思うわけだ。
つまり、俺たちの生産能力をどうやってお金に変えるかってことだよな。
まず第一に政府が国債を発行して使うことで、シンプルに国内需要が増える。
しかもこいつは、10年だとか20年だとかの長期での支出を政府が約束することが大切なはずだよな。
そして、その政府の支出に対応する形で民間は投資をして自らの生産能力を高めておかないと対応できなくなる。
その結果、企業は働き手を増やすか、今の人員に投資して生産効率をあげるかしかない。
つまり人材育成だったり給与でのヒトの確保だったりと従業員にコストをかけざるを得なくなる。
そうして世の中に流通する貨幣の量が増えていくことによって、給料が上がり購買能力が増え、更なる好景気になるってスンポーだ。
あともう一つは海外への日本の物やサービスの販売促進だよな。
ぶっちゃけ、日本のソフトウェアってゲームとかアニメとかのサブカルジャンルでの売り上げくらいしか目だったものがない。
もっと、多岐にわたったソフトウェアが日本にあるにも関わらずにだ。
なぜか?
きっと日本語の壁なんだと思う。
日常の仕事に日本語を使う諸外国のヒトって結構レアだと思うんだ。
なので必然的に書類はスタンダードな英語になっていく。
ところが日本のソフトウェアは英語対応しているってものがスゴブル少ない。
この辺に対して政府がお金を投入したら、結構オモロイことになる気がするんだよな。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちはどうすれば成長していけるんだろうな?