自民党総裁選 - 国民不在のトップ決定システム
あんたは自民党総裁選のニュースを眺めているかい?
なんかついこの間、岸田さんの当選が決まった感じがあるんだけれど、どうも今度は岸田さんは出馬しないみたいだ。
改めて思うとさ。
自民党総裁選ってのは国のトップである総理大臣を決める選挙なわけじゃん。
でも、まずもって自民党員になってないと選挙権すら無い。
これって結構エグい話だと思うんだよな。
民主主義ってなんだっけ?とか思いたくなるような感じ。
今回は自民党総裁選の仕組みを眺め直して、そこに潜んでいる課題みたいなものを眺めてみる回だ。
ちっと俺たちの国の暗部を眺めなおしてみようぜ。
自民党員の一票の重さ
最初に眺めておきたいのは、自民党総裁選における議員票と党員票の違いについてだ。
日経のこの記事によれば自民党員は現状109万人ちょっとらしい。
対して議員は367人。
自民党員の投票は367人に比例配分されるって仕組みらしいので、単純計算で109万÷367≒2970だから、議員になったヒトの票の重さの2970分の1しか自民党員の票の重さは無いって話になる。
しかも自民党員の数が例えば10倍になったとする。
分母が増えるので票の重さは反比例して10分の1になるって計算になる。
これさ。
結構まずくね?
要するに自民党員が増えれば増えるほど、自民党総裁、つまりは日本国のトップを決める権利が国民から奪われていっているってことになるじゃん。
推薦人というからくり
さらにおかしいのが推薦人が20人いるってルールだと思う。
このルールの建付けとして、「国民が選んだ国会議員」の同意を20人得られないと自民党総裁として名乗りを上げることは許さんぜよ。ってことだよな。
なんとなく、正しいことを言っているような気になるやつだ。
ところがだよ。
この20人って数字の根拠ってなんかあるのかって聞かれたらあんたはどう答える?
答えられっこ無い気がするんだよ。
だって自民党の国会議員の数は選挙が行われるたびに変わるんだから。
なんで20人で固定されているんだって話になる。
しかも、この推薦人ってのになるのに政治屋さんたちはものすごい「政治」をしていると想像しているんだ。
誰に付いたら得なんだ。
今回はこのヒトを推しておいて、次の総裁選もすぐにあるだろうから、その候補になりそうなヒトにも粉をかけておこう。
なんてことが起きているのは想像に難くない。
なんか、想像するだけでおぞましさを感じるやつだよな。
政治家という職業
本質的な課題というか問題は、政治家が「職業」になっていることだと思ったりするんだよね。
なになにの役職につけば、その分の給料がもらえる。
そもそも議員になれば議員報酬がもらえる。
この法案を通せばどこそこの団体からの献金をもらえる。
まあまあな大きさの要素としてお金が絡んでくる。
いやね。
政治にお金がかかるってのはわかるし、その事そのものを否定しても意味が無いのもわかる。
ただ、事実として「お金」のために政治が動いているってことは抑えておきたいって話ね。
お金のおっかないところは、お金そのものには色が付いていないってことだ。
つまり純粋に政策を検討するために使われたお金と、政治家間の力関係の調整に使われたお金の見分けってのがつかない。
その見分けをなんとかつけようとしているのが政治資金収支報告書の提出義務ってやつなんだけれど、そもそもあんたは自分の選挙区の政治家の政治資金収支報告書を見たことあるかい?
なくね?
日本のような教育がある程度文化として浸透している国ですらそうなんだ。
文盲率が低いアフリカの国々なんてなったら、「そんなもんは暇人の見るもんだ」ってなると思う。
民主主義は完璧な制度じゃない。
そんなことを俺たちはどっかで学んでいるじゃんか。
その不完全性によって、日本という国が衰退してきたのがこの30年ってわけだ。
なあ、あんたはどう思う?
自民党総裁という事実上の国のトップが俺たちの意思を反映しないっていう今の仕組みをどうしていけば良いと思う?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?