世界に向けたガンダム
あんたも機動戦士ガンダムの新作が制作されるってニュース見たかい?
どうも日本向けというんじゃなくて海外向けってことらしい。
セリフも英語っぽいね。
制作はサンライズがするってんで世界観を壊すことはほぼ無いって思えるんだけれど、一年戦争を舞台にするってことなんだよな。
制作陣の主要スタッフはほぼ外国籍のヒトたちってことらしい。
まあ、世界に向けての配信ってことなんだから英語圏のヒトたちのセンスを取り込まないことには話にならんってことなんかな。
たださ。
このPVを見たときに実にでっかい不安が俺の中で沸き起こるわけよ。
今回は俺の中のこの作品に対する不安を言葉にしておく回だ。
シンプルな企画批判ってんじゃなくて、どんな風に世界が反応するのかって想像に付き合ってくれよな。
宇宙世紀という難しさ
まず持ってだよ。
この作品は宇宙世紀の1年戦争の局地戦を描くってことらしいんだよな。
宇宙世紀の作品ってさ。
楽しむための予備知識がめちゃくちゃ多いじゃんか。
そもそもザクIIがなんでIIなのかを語るだけでも軽く30分語れるわけだ。
更には「ジオン共和国」のジオンってのがどこから来ているかなんて話始めたら俺とあんたが親友になるくらいの時間が必要だ。
そんな巨大な背景を持っている世界観をだ。
海外の皆さんは知る由もない。
日本国内だって難しいんだから。
なに?
そんなこと言ったらほとんどの映画はいろんなバックグラウンドを持っていて、それを切り取って表現しているだろって?
それは全く持ってそうなんだよ。
でも、ガンダムってそのバックグラウンドを理解していないと、そもそもその作品で表現しようとしていることを理解できないことが多くないか?
しかも海外向けってことで、その背景を知るために既存のガンダムコンテンツを見ようにもほとんど日本語で表現されている。
この時点で結構なハードル抱えているんだよな。
3D CGIというハードル
あと、これは俺が動画とか見るときに聞いた意見なんだけれど、結構3DのCGIに対する抵抗があるって話も聞く。
基本、ガンダムみたいなロボットもののアニメーションとCGIってのは相性がいいってのがある。
ただ今回のはヒトも含めて3D CGIにするってんだよな。
これってさ。結構なハードルじゃね?
ただでさえだ。
ガンダムってブランドは海外ではそれほど通用しない。
その上で拒否反応が強い3D CGIを採用するんだぞ。
どう考えても、分が悪い。
トゥーンシェイドと手書きを組み合わせるみたいな手法を取るとコストがかかりすぎるってことなんかな?
いや3D CGIだって違う方向でコストかかるしなぁ。
そもそもロボットものはどうなのか
そんな表現手法の事以前にだ。
海外で受け入れられているロボットものアニメって何がある?
トランスフォーマーくらい?
あれも厳密には海外から日本に発注が来て作られている感じだから日本製のロボットアニメが純粋に受け入れられているのって、いわゆる「スーパーロボットもの」ってやつだけなんじゃないか?
マジンガーZとかグレンダイザーとか。
トランスフォーマーに至っては、実写映画になって火がついた感じもするしなぁ。
つまりは、子ども向けコンテンツとしてだけ受け入れられているって感じがするんだよな。
まあ、本質的にはそうなのかもしれない。
おもちゃ(プラモデルとかを含む)の売上と抱合せじゃないとアニメ制作のコストをまかなえないもんな。
まあ、プラモデルに至っては大きいお友達の資金力に頼っているってのはあるんだろうけれど。
で、そのおもちゃの販路は海外で確保できているって言えるのか?
いや確かにAmazonの各国サイトで検索はできると思う。
ただ、検索するには認知が必要で、その認知のためのコンテンツ作成だろっていう作戦は理解できる。
いやでもなぁ。
リアルロボットってなんで受け入れてもらえないんだろう?
なあ、あんたはどう思う?
人間ドラマをロボットってフォーマットで受け入れてもらうために必要なものは何なんだろう?