バンクシー展に行ってきた
あんたも何か気になる展示ってのがあるかい?
俺の場合直近ではバンクシーの展示ってのがものすごい気になっていた。
前々からバンクシーってヒトの名前は聞いたことはあったけれど、美術って世界に対して隔たりのようなものを感じていて、あんまり積極的に調べたりすることはなかったんだよね。
ところが、中田敦彦さんのYouTube大学でバンクシーのことが取り上げられていて、一気に興味が湧いてきたんだよ。
いや、マジでいつもオモロイけれど、この動画は俺にとって衝撃的だった。
俺の中の芸術家ってカテゴリの人々のイメージが結構ぐらついた感じがある。
まだ見てないようなら見てみ?
芸術ってツールを使って何かを言うっていうエンタメがありえるって思えると思うよ。
今回は横浜で行われているバンクシー展に行ってみた感想を残しておく回だ。
ちっとバンクシーが発信しているメッセージ、一緒に味わってみようぜ?
バンクシーのアトリエ
入口を通ってまず最初に目に飛び込んできたもの。
それがバンクシーのアトリエを再現したコーナーだった。
こんな感じの雑然としたアトリエにバンクシーっぽい人形が佇んでいる。
バンクシーってヒトは要するに色んな場所の壁に落書きをしているんだけれども、その手法にステンシルっていう方法をとっているんだって。
要するに型を予め用意しておいて、その型にスプレーを吹きかけることで、一瞬で作品を壁に描くことが出来る方法なんだそうだ。
で、当然許可をとってないでその辺の壁に作品を描き出したら犯罪なんで、ステンシルって方法は時間がかからないってのが捕まりにくくって良いってことらしい。
アウトローだなぁ。
で、そのステンシルを使った作品のアトリエを再現しているのがそのコーナーだったわけだけれど、なんとも言えない重苦しい雰囲気。
一瞬で世界観を強制的に共有させる力を感じたんだよね。
メッセージを読ませるってこと
そこに描き出されていた数々の作品はメッセージが背景にあるって前提で見ることが出来るので、ただ「キレイだなぁ」って絵を見るのとはちっと違う部分が刺激された感覚だった。
例えばこれ。
壁に描かれた焚き火とその灰をかぶる少年。
意味はわからないけれど、ただシンプルに「少年、まずいぞ!」って思わされる。
実際にこの絵が描かれている壁を撮影している動画をバンクシーのInstagramで見ることが出来る。
その投稿にかかれているメッセージは「Season’s greetings」。
クリスマスおめでとう!くらいの意味らしい。
Instagramを見てみると、この作品が描き出されているのは工場地帯の一角。
つまりは公害によって汚染された雪を無邪気に口を開けて食べている子供ってことなんだろう。
ある意味、今の俺たちが置かれている状況そのものに警鐘を鳴らしているようにすら見えちまうよな。
新型コロナウイルスで身動きを封じられてしまっている俺たちを嘲るようにすら見える。
まあ、作品が描かれた時期を考えると、そんな意図はないと思うんだけれどね。
表現は絵だけじゃない
バンクシーのことをざっくり調べただけで行ったので、バンクシーが絵以外の表現をしているのを知らなかったんだよね。
あ、でもThe walled off hotelは知ってたから、思い込みだったんだろうな。
で、その絵以外の作品で俺が印象に残ったのがこの作品だった。
グラップリングフックという名前がつけられたこの作品。
あんたはこの作品が何かってパット見わかるかい?
俺はあんまり船の道具に詳しくないので、その場ではわからなかったんだけれども、要するにこのフックは海戦において、敵の船を捕まえるためのフックってことらしい。
そう言う海賊行為に用いられる道具にイエス・キリストが張り付けにされている。
その皮肉はなんとも言えないものを感じさせるよな。
キリスト教という宗教を使って他国を侵略していく十字軍を彷彿とさせる。
そう考えると、俺たちはもう少し宗教ってものについて知識を得ていかないと世界を理解できないってことなのかもしれない。
そんなことも思い起こさせてもらったんだよね。
その他にも圧倒的な存在感で作品が展示されているバンクシー展。
さて、あんたはどうする?
どうやって、俺たちは世界に表現をしていこうか?
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