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「それでも」俺たちは言わなきゃいけない
あんたの中に残っている名台詞ってどんなのがある?
今日は、ここ近年でガンダムシリーズで最高傑作と言っていいと俺が心の底から思っているガンダムユニコーンの一つのセリフを考えていく話だ。
ガンダムがスキなあんたには楽しんでもらえると思う。……いや、違和感があるなら、むしろコメントで教えてくれ!
今日のセリフはこれだ。
「これからどんな現実に直面しても、自分を見失うな“それでも”と言い続けろ」
マリーダ・クルス
マリーダ・クルス。プル・トゥエルブ。
あんたもガンダムユニコーンを見たことがあるのなら、この名前に涙を誘われるよな。
Zガンダムの時代に作られた強化人間。その成れの果て。
親も組織の後ろ盾もない子供に待ち受けているのは悲劇以外にはなかった。
その悲劇の果てに出会った本物のニュータイプ。
まがい物であることを自覚したマリーダが本物のニュータイプに伝えたセリフがこれだ。
本来であれば、まがい物であるマリーダが本物に出会ったときに紡ぎ出した言葉は、憧れでも、妬みでも、ましてや憎しみでもない。
間違いなく、そこにあったのは慈愛だ。
このセリフは捕虜として敵に確保された状態で敵に組みしている主人公バナージに向けられた言葉だ。
なぜ、本物であるバナージは「それでも」と言い続けなければならないのか?
いや、それは本物のニュータイプであるバナージだからなのか?
否。このセリフはニュータイプであるバナージ・リンクスに向けた言葉ではない。この言葉は少年バナージ・クルスに向けられた言葉だ。
「それでも」
その言葉が持つ意味は何なのか?
その本質は「未来」だ。未来とはあがき続けるものに与えられる希望なんだから。
人はあがき続けることで変わり続けていける。
可能性。それこそが未来が持つ最大の特性だ。
俺たちのような、可能性が少なくなったオッサンはどうしたって、可能性の塊である子どもたちに託したくなる。
未来を。未だ見ぬ未来を!
なあ、俺も人のことは言えないが、あんたもあんた自身の可能性ってのに目を向けられているか?
後、何年生きられるかなんてわからないが、俺たちがこれからの俺たちの人生で最も可能性を秘めているのは今この瞬間なんだぜ?
託す前にあがけ!
俺たちは、まだ終わっちゃいない。人に託せるほど、終われちゃいないんだ。
まだ、俺たちは「それでも」と言い続けなきゃいけない。
あんたは言えそうかい?
「それでも」と。