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ALPS処理水の実態

あんたはALPS処理水の海洋放出について、れいわ新選組が反対しているってのは聞いたことがあるかい?

俺としては無限に土地があるわけじゃないし、仮に処理前の汚染水を貯蔵しているタンクの場所にデッカイ地震が来たらどうなるのかとか考えると身悶えるほどの恐怖を覚えるわけよ。

貯蔵されている汚染水が一気に溢れ出し、死の土地が生まれるばかりか、海洋に処理前の汚染水がジャストで流れ出ちまう。

なので、そのリスクを少しでも減らしていくためのALPS処理水海洋放出って手段が取られているって俺としては認識しているんだよね。

ただ、ALPS処理水そのものの認識について俺自身誤解していた部分があるらしい。

今回はその誤解ってのを見直してみる回だ。

ちっと俺のお勉強に付き合ってくれよな。

れいわ新選組の主張を眺めてみる

あらためてれいわ新選組の言ってることを眺めてみる。

もしかこっちの動画の方がシンプルにわかるかも知らん。

ざっくりいうとこんな感じかな?

(1)ALPS処理水にはトリチウム以外にも放射性物質は含まれている
(2)処理前の汚染水に含まれているであろう放射性物質のごく一部しか存在チェックをしていない
(3)薄めようが半減期が変わるわけじゃない
(4)食物連鎖の中で放射性物質が濃縮されて海産物を汚染する
(5)福島第一原発の放射性物質の総量が不明

ほほう。
ALPS処理水の海洋放出の危険性については、何か筋が通っている気がする。

特に(1)は俺としては完全に勘違いしていた。

念のためWikipedia先生に聞いてみる。

タンク内に貯留されている水にはトリチウムの他にセシウム134セシウム137ストロンチウム90ヨウ素129ルテニウム106ストロンチウム90炭素14カドミウム113mプルトニウムなどの放射性物質が残留している

出典:Wikipedia

はは~ん。どうやらトリチウムばっか気にしてたけれど、それが間違いってことね。

あと(2)。
こいつが普通の原発の処理水との一番の違いらしくて、通常はきちんと炉心にある燃料棒の規模とかがわかっているので、全量的なチェックが出来ているらしいんだよね。
ところが事故を起こした原発の処理水はそもそも燃料棒がどのくらいどこにあるかわからないし、雨の影響とかも有って全量的なチェックは出来ないんだそうだ。

なんので、太平洋諸島フォーラムの専門家たちはチェック総量が少なすぎて科学的根拠になっていな言ってんだよね。

じゃあどうすんのか

処理水にして海洋放出する危険性はわかった。

じゃあれいわ新選組としての解決策は?って思って見てみると、貯蔵計画を立案してため続けるしかないってことらしい。

でもさぁ。汚染水は1日130トン出んのよ?
計画外の土地が見つかってタンク増やせるって話もあるけれど、それでも2024年秋には満杯になるんよ?

でもってれいわ新選組の説明だと福島第一原発の廃炉には100年以上かかるんよ?

100年分の汚染水貯め解くのにどんだけの面積がいるんだ?

https://www.env.go.jp/content/900483728.pdf

この資料によると、中間貯蔵施設としては1,500万立方メートルで3平方キロメートルが必要らしい。

単純に水の重さとして1立方メートル辺り1トンだから1,500万トン貯められるんだな。

で、1日130トン汚染水が出るわけだから、

1,500万トン÷130トン÷365日=316年

ってのが貯められるのか。
なるほど。これなら貯めるって選択肢の方が良い気がする。

ただなぁ。冒頭書いた通り地震が一等怖いんだよな。
一応耐震構造にはなっているらしいんだけれど、想定外ってのはまあある。

でも、それでもALPS処理水で除去できない放射性物質は確実に海洋放出によって文字通り野ざらしになっちまうわけだ。

それよか、貯蔵をする方が賭けとしては確率が良いだろ?ってことなんだろうね。

水産業者への影響

でこないだも書いた通り、中国の日本水産物全面禁輸をまともに食らってしまうと、たぶん日本の水産業は保たない。

そう考えると、ALPS処理水海洋放出ってのをやめるってのも戦略的撤退としてはありな気がしてきたぞ。

ただ、その政治判断をするのは困難の極みなのかもしれない。

貯蔵施設の維持管理費も永遠に払い続けることになるしね。

なあ、あんたはどう思う?

この問題の出口はどこにあるんだろう?

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