![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/116330884/rectangle_large_type_2_54154cc4e44b1cf69eb05d2a960e2eaf.jpeg?width=1200)
【生の魚が冷凍パックで食べられるなんて】
「約束に遅れるぞ、急げ。日本人はせっかちだから」
「そうなの?」
「なにしろ、魚が焼けるのも待てないぐらいだからな」
かつて観た、アメリカ映画のワンシーンだ。
セールスマンが急ぎの商談で、日系の会社に向かっている。その途上で、日本人の魚の生食を皮肉っているのだ。
それが今じゃ、どうだろう。
外国の観光客が滞在時に食べた日本料理は、「寿司」(68.3%)が突出して多く、唯一半数を超えている。2023年、農林中央金庫による最新の調査結果だ。
以下は「天ぷら(47.2%)、「ステーキ・焼肉」(46.9%)、「ラーメン」(46.3%)、「うどん・そば」(45.8%)などの順。
魚の生食は、今や世界のトレンドってわけだ。
本来、生食できる魚は鮮度の高い貴重品だ。
うま味が最大になる絶妙なタイミングで出される、鯛やヒラメ。
こりこりした歯触りがクセになるカンパチ。
そういえば、イタリアのカルパッチョも生魚だ。
フランス料理にだって、生はある。生が好きなのは、日本人の専売特許じゃない。
だけど、生の魚を冷凍にして、解凍すればそのまま食べられる技術と品質が、日本以外のどこの国にあるだろう。
焼津以外のどれだけのメーカーに、その技術と品質があるだろう。