断る力
私の日課、ツイッターを開いて目にしたつぶやき。業務倫理に反したことで弱みを握られてしまい、いろいろ断れなくなっている女性士業がいると。
それを読んで、パッと思ったのは、あ、ありうる。でした。
こんなこと何が大事かわかっていればやるわけがない、できるはずがない。その女性も甘い。そう一刀両断する方も多いと思います。当然その通りです。ただ、男女差を出すのは好きではありませんが、若い(そのツイートから若いと推定)女性が仕事上で嫌だと言う、断るっていうのは結構ハードルが高い。恋愛とは使う脳が全く違うんですよね(誰かに対する言い訳)。
私は合格時既にアラフォーでそれなりに社会経験も積んでいましたから、「イヤダ」と言える図々しさ、おばちゃんに概ね装備される鈍感力と声のデカさは既に備わっていました。しかし、すぐに引っ込んでもらえる人ばかりではありません。ごねられたり捨て台詞吐かれたり、総じて嫌な思いはすることが多い。やっぱり少しは勇気を出さないと言えません。
独立当初、ある方がいわゆる非司行為にあたりそうなことを業務内容にしようとしていることがありました。その場で指摘して止めさせる、理想はそうです。が、私はその場ではお茶を濁してしまいました。それが非司行為であるとちゃんと判断できなかった勉強不足に加え、目をキラキラさせてお力添えお願いします!と頭を下げられているその場で、話の腰をボッキリ折る勇気は並大抵ではない。頭を下げられているのが目上の年配の男性ともなると尚更です。
でも事務所に帰って、六法引き直して、倫理研修の資料引っ張り出して、調べて。やっぱりおかしいやめさせるべきだ。そう確信して早く伝えないととメールを書き始めたのですが、(先方からしたら)小娘に違法行為を指摘されるなんて、プライドが高い人ならそれは地雷です。悪いことをしているわけではないのにそんな気分になってしまい、なかなか筆は進まず、それは夜中までかかりました。
結果としては、法律に触れるなどとは微塵も思っていなかった、ご指摘に感謝しますというご回答を頂き、実は今も仲良くさせて頂いています。
何が言いたいかというと、「ダメなものはダメ、嫌なものは嫌と言って良い」ということです。相手の気分を害するのではないか、仕事がこなくなってしまうかも、嫌われなくない。傷つきたくない。ハイハイ従った方が楽。本当に気持ちはわかるのです。わかるからこそ、勇気を持ってほしい。資格試験に通った人ならその辺の胆力は持っているはずだと思うのです。
未だについ一瞬流されそうになる私自身(友達少)に対して自戒の念を込めて、思わず書いてしまいました。※友達がいないとやりがちなどと言われるため