IEP (2/2)
〈米国オハイオ州に駐在帯同の障害児について、関連情報をまとめています。〉
前回の1/2では、IEPが始まるまでの流れを書きました。
2/2では、息子のIEPの内容を書きます。
1/2で書いた通り、IEPの内容は、生徒の発達の状態に応じるため、半年ごとに更新されます。これは息子が日本の療育センターでセラピーを受けていた時と一緒でした。
ただ日本では、PTならPTの計画書を、PTの時間に、PTの先生と私と二人で確認していました。つまりPT・OT・STそれぞれの計画書があり、確認もそれぞれ行いました。また、センター内で連携を取ってくれていることは知っていても、担当の先生が一堂に会すということはなかったので、IEPミーティングに関しては少し驚きでした。
IEPの内容はtherapistの方々が作成したもので、両面印刷の紙が厚く束になっています。PT・OT・STとadapted phisical educationが週に各何分支給され、その中で詳しく現状と目標が設定されています。例えば、トランポリンで何インチ飛ぶ、何インチの幅のラインをはみ出さずに線を書けるようになる、などです。正直厳しいのではと思う部分もありましたが、あくまで目標、と思い先生方を信じました。
セラピーはどこで受けるかというと、学校です。通常のclassを受けつつ、セラピーの時間になると別室に呼ばれてセラピーを受けます。終わるとclassに戻ります。学校なので、もちろん親は付き添いません。都度ハンコも押しません。
これは楽といえば楽ですが、日本ではセラピーにずっと付き添っていたので、最初は子供のセラピーの様子が分からないことが不満でした。今日はこんなことをしました、とclass letter(息子のクラスは毎日その日の様子が紙でフィードバックされていた)に書き添えてくれる先生は一人いました。
しかし、何もフィードバックがない先生が不親切な訳ではなく、何かを相談したら丁寧に適切に対応してくれましたし、class teacherとの面談に同席してセラピーの様子を説明してくれた先生もいらっしゃいました。そのため、今は不満は全くなく、大変満足しています。
何より、IEPを取得し始めてできるようになったことがとても多いです。例えば、preschoolに行き始めてアルファベットが書ける、読める、発音できるようにすぐなりました。また、服の脱ぎ着もとても上手になりました。毎日一緒にいる私でさえ、息子がめきめきと発達していることがわかります。これはIEPを取得している他の子の親御さんからもよく聞きます。療育ではなくて治療のレベルではないか?と思ってしまうほどです。(あくまで個人的な感想です。)
あと、息子はプライベートで日本語のスピーチセラピーを受けていますが、IEPのtherapistの方と連携してくれて、定期的に情報交換をしてくれています。名前は忘れましたが、学校とプライベートセラピーを連携する同意書(親の同意)的な書類を書いて学校に提出しました。私は担任の先生に、こういう書式があるって聞いたのだけど、とメールで問い合わせ、書式をもらいました。エイドさんに問い合わせても手配してくださると思います。
また、アメリカの長い夏休みの間、セラピーを継続しないと悪い影響があると判断された子には、休みの間も支給があるそうです。息子は対象外でしたので、休みの間のことについてはわかりませんでした。
IEPの内容は子供によって違うため、セラピーの支給量や内容は人それぞれですが、息子の場合はこのような感じです。
少しでもイメージできて参考になれば幸いです。
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