【2024年10月】主要エリア別のドバイ不動産市場レポート
今回は、2024年10月時点のドバイ不動産市場データをまとめました。データは、誰でも閲覧可能なDXB Interactのデータをそのまま掲載しています。
ドバイの不動産価格は少し落ち着いてきた印象です。コロナからの急上昇
が続き、少し加熱気味かと言われていましたが、2024年は堅実に成長しています。
ドバイ マリーナ
ドバイマリーナは、外国人に一番人気の居住/投資エリアです。YoYでは、単価、物件価格、取引件数が全てマイナス成長になっています。
要因としては、ドバイマリーナの開発用地がほとんどなくなっていることが考えられます。開発から20年以上経過しているエリアのため、今後は再開発や建て替えなどが増えてくれば、取引数が増加することが予想できます。
間取り別の取引件数シェア
ドバイマリーナの取引は、1BRと2BRが全体の66%を占めています。外国人の単身者や夫婦の賃貸、またはAirbnbなどのショートタームレンタル、ホテルの需要が高いことが予想できます。
間取り別 面積あたりの価格推移
供給数
2024年~2028年のドバイマリーナでの供給件数は、合計で10,700件と予想されています。ドバイマリーナの人口は推定6.5~7万人以上で、外国人にとってドバイ居住地の最初の選択肢に入る場所です。毎年 2,500件の供給があったとしても、大幅に供給が上回るとは考えづらいエリアです。
ビジネスベイ
ビジネスベイは、他のエリアに比べてオフィスの件数が多いエリアです。現在はカナル沿いを開発しており、オフプラン物件の販売が堅調に伸びています。そのため、単価、物件価格、取引数も増加しています。
間取り別の取引件数シェア
ビジネスベイの取引は、Studio(ワンルーム)と1BRで70%を占めています。オフィスに近いサラリーマンが賃貸するため、ワンルームの取引が多くなっています。逆に、3BR以上のファミリー層の需要は少ないことが伺えます。
間取り別 面積あたりの価格推移
供給数
ビジネスベイの2024~2028年の供給件数は、14,000件と予想されています。カナル沿いの現在工事中の物件が、ほとんど完成している状態です。どの程度オフィスの供給数があるかも、ビジネスべいの将来の価格(需要)予測には重要な指標になります。
ダウンタウン ドバイ
ダウンタウンは、ドバイの中心地「ドバイモール」の周辺です。単価、物件価格は2023年よりも上昇しており、取引件数は横ばいとなっています。
間取り別の取引件数シェア
ダウンタウンの取引は、1BRと2BRと3BRが 90%を占めています。これは、マスターデベロッパーであるEMAARの間取りがほとんど1~3ベッドルームであることが原因であると考えられます。
間取り別 面積あたりの価格推移
供給数
ダウンタウンでは、2026年に供給数が2,000件増加する予定ですが、それ以外ではほとんど供給されない状態です。開発する土地が余っていなく、新規プロジェクトも今から出ることはほぼないと考えられます。
ドバイ クリークハーバー
クリークハーバーは、次のダウンタウンと称されているほどEMAARがマスターデベロッパーとなって力を入れているエリアです。現在は、クリークアイランドの開発がもうすぐ完成する段階であり、これから、ショッピングモールやタワーの開発、オフプランの新しいプロジェクトが発表されます。
単価、物件価格は2023年よりも伸びていますが、取引件数は減少しています。取引件数は、プロジェクトのローンチ数によって変わるエリアです。
間取り別の取引件数シェア
クリークハーバーの取引は、1BRと2BRで80%を占めています。ダウンタウンと同様に、EMAARが全ての物件を開発しているため、EMAARが供給する間取りに影響を受けます。
間取り別 面積あたりの価格推移
供給数
2024~2028年で、4,800件の供給が予定されています。他のドバイマリーナやビジネスベイに比べるとまだ供給件数が少なく感じます。一方で、まだ発表されていないプロジェクトが多数存在するため、これから増えることが予想できます。
まとめ
ドバイの主要4エリアのマーケットデータをまとめました。
ドバイマリーナは、開発用地が少なく、建物の多くが古くなってきているため、新築物件への人気が集中することが予想できます。長期的には、建て直し時期やリノベーション物件のクオリティが保たれ、完成物件の売買市場が伸びてくれば、マーケットとしてより魅力的なエリアです。
ダウンタウンの供給予定件数はかなり少なく、今後の人口増加数によっては価格の上昇要因になりうると考えられます。ダウンタウンでは、ブルジュ ハリファビュー、ファウンテンビューの希少性が高く、価格もそうでないものと差が開いています。今から新しくできるプロジェクトでも、綺麗なブルジュハリファビューは難しいためです。
今後、エリアとして変化が楽しみな2つが、ビジネスベイとクリークハーバーです。この2つのエリアは、現在も盛んに開発が進んでいます。
ビジネスベイは、カナル沿いの超高級物件から一般的な物件まで様々なプロジェクトが立ち並ぶため、物件ごとに吟味する必要がありそうです。
クリークハーバーは、EMAARが全ての物件を開発しているため、AddressやPalaceなどのホテルブランドやビーチフロントが希少性が高まってくるはずです。
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