【2024年10月】 今月のドバイ不動産ニュース8選
10月のドバイ不動産ニュース、8選をまとめました。9月は過去最高の月間売買取引数を記録し、過去最高額の賃貸契約も話題になりました。マーケット全体としては成熟してきた印象があり、今後の投資戦略を考えるうえで重要なニュースを振り返りましょう。
① ドバイ不動産セクター戦略2033、成長促進へ
「ドバイ不動産セクター戦略2033」は、ドバイを海外投資家にとって魅力的な市場とするために策定された包括的な成長戦略です。2024年初の9か月で163,000件以上の取引(総額5440億ディルハム)を記録し、同市場の安定的な成長が確認されました。この戦略は、GDPへの不動産業の貢献度を2倍の730億ディルハムにし、不動産取引件数を70%増、時価総額を1兆ディルハムに拡大することを目指しています。
また、透明性を向上し、AIやデータ分析を活用した顧客体験の最適化と、持続可能なコミュニティの構築に重点を置いています。この戦略により、エミラティ(アラブ首長国連邦国民)の不動産業界での競争力強化も図られ、専用の不動産ブローカー育成プログラムが導入される予定です。
さらに、人工知能(AI)を駆使した不動産テクノロジーの進化を促進する「不動産進化スペース(REES)」プロジェクトを通じ、ドバイは不動産テクノロジー分野での国際競争力を強化しています。このように、AIとプロップテックの推進により、世界的な不動産投資拠点としての地位をさらに強固にする計画です。
② 9月にドバイで18,000物件が販売され月間記録を更新
2024年9月、ドバイの不動産市場では過去最高の18,038件の取引が行われ、今年5月の記録を約900件上回り、依然として成長が続いていることが示されました。このうち95%以上は住宅物件で、オフプラン(未完成)物件が全取引の73%を占め、エマールが市場をリードしました。2024年の年間販売件数は前年比で約30%増の17万件に達する見込みです。
9月の平均物件価格は1平方フィートあたり1,448ディルハムで、前月比1.14%増加しました。平均価格は、タウンハウスが276万ディルハム、ヴィラが700万ディルハム、アパートが130万ディルハムです。さらに、9月の住宅ローン取引は16.6%増加し、低金利を利用した投資家が約4,200件の登録を行いました。今後2年間で9万件以上の住宅供給が見込まれています。
③ ドバイで過去最大の賃貸取引:ジュメイラ・ベイのヴィラが年間1550万ディルハムで賃貸契約
ドバイの超高級不動産市場で新たな記録が誕生しました。ジュメイラ・ベイ・アイランドに位置する豪邸が、年間1550万ディルハム(約6億円)で賃貸契約され、ドバイ史上最大の賃貸取引となりました。この物件は、ブルガリ・リゾート&レジデンスや海の眺望を楽しめるプライベートマンションで、Prime by Betterhomesのトニー・アブ・ジャウデ氏が仲介しました。
この取引は、ドバイが世界中の富裕層や投資家を惹きつけ、超高級住宅の需要が高まっていることを示しています。2024年第3四半期には、1500万ディルハムを超える取引が65%増加しており、ドバイが高級住宅のトップ市場としての地位をさらに強固にしています。
ジュメイラ・ベイのような高級コミュニティは、プライバシー、安全性、そして豪華な生活を提供し、富裕層の注目を集めています。ドバイの高級不動産市場は今後もさらなる記録更新が期待されています。
④ ドバイ・ホールディング、不動産投資信託(REIT)設立を計画
ブルームバーグの報道によると、ドバイ・ホールディングはエミレーツの不動産市場の成長を背景に、不動産投資信託(REIT)の設立を計画しています。このREIT設立には、シティグループ、HSBCホールディングス、エミレーツNBDキャピタルが関与するとされています。
ドバイ・ホールディングには、デベロッパーのMeraasやドバイ・プロパティーズが含まれ、今年3月には、競馬場を所有するメイダンやデベロッパーのナキールもグループに統合されることが発表されました。また、ホスピタリティ部門のジュメイラ・ホテルズ&リゾーツも所有しており、ブルジュ・アル・アラブをはじめとする豪華ホテルを運営しています。
このREIT設立の目的は、投資家に収益性の高い資産(特に最近ドバイ・ホールディングに移管されたコミュニティ開発物件)へのアクセスを提供することです。
⑤ ドバイの不動産市場、成熟の兆しを見せる
2024年第3四半期におけるドバイの不動産市場は、成熟度の向上を示す兆しを見せています。取引された即入居可能な物件のうち、40%は価格が100万ディルハム未満で、中間層や手ごろなアパートメントへの需要が高まっています。ValuStrat価格指数(VPI)は、2021年第1四半期を基準に6.7%の四半期増、年次で28.9%増加しました。ヴィラ市場では、取引価格が2014年のピークを超えたコミュニティが多く、特にパーム・ジュメイラやジュメイラ・アイランド、エミレーツヒルズで大きな成長が見られました。
第3四半期のオフプラン(未完成)物件の取引は前年比97%増の8,320億ディルハムで過去最高を記録。完成物件の取引も前年同期比で19.4%増加しました。高級住宅部門では、3,000万ディルハム以上の取引が前年の62件から53件に減少しましたが、依然として高い需要が続いています。
また、新規供給も堅調で、2024年には約35,524ユニットの完成が予定されており、現在10万を超えるユニットが建設中です。人気の取引エリアはドバイ・マリーナやビジネスベイ、ジュメイラ・ヴィレッジ・サークルで、取引件数の増加が目立ちます。低金利と人口増加に伴い、今後も成長が期待されています。
⑥ リーム島でModonが「Maysan」自由保有開発の第1フェーズを開始
Modonは、リーム島に高級自由保有住宅プロジェクト「Maysan(メイサン)」の第1フェーズを発表しました。この開発には「Mayar」と「Thoraya」の2つの地区が含まれ、総面積は60万平方メートルを超えます。Mayarは132戸のメゾネット住宅で構成され、現代的なデザインと自然環境が融合されたコミュニティスペースを提供します。Thorayaには、ジムや子供向けの遊び場、共用ガーデンがあり、184戸のタウンハウスがプライベートなエリアに配置されています。
Maysanは、外国人駐在員、専門家、家族、投資家をターゲットにしており、ビーチや公園アクセス、コミュニティセンターなど、多様なライフスタイル施設を備えています。ModonのグループCEO、ビル・オレガン氏は、「Maysanは質の高い生活を提供することで、アブダビの長期的な発展に寄与するものです」と述べています。
次のフェーズにはビーチ沿いの住宅、パーク地区のヴィラ、さらに広い3~5ベッドルームのヴィラが含まれる予定です。
⑦ アルダール、エキスポシティ・ドバイで17.5億ディルハムの複合用途プロジェクトを発表
アブダビを拠点とするデベロッパー、アルダールは、エキスポシティ・ドバイに総額17.5億ディルハム(約670億円)規模の複合用途プロジェクトを発表しました。これは、ドバイエキシビションセンターの隣に建設される6棟のビル群で、住宅、オフィス、商業施設を含む総床面積103,000平方メートルを提供します。このエリアは2031年までに総額100億ディルハムを投じた拡張計画により、58,000平方メートルから180,000平方メートルへと展示スペースを増やし、ドバイ最大の屋内展示会場となる予定です。
アルダールのタラル・アル・ディエビCEOは、「エキスポシティはドバイの主要な貿易・輸送ハブに近接しており、我々の成長に欠かせないパートナーです」と述べ、同社がエキスポシティで住宅および商業プロジェクトの展開を進める意欲を示しました。エキスポシティは、エキスポ2020のレガシー施設も残し、ドバイの新しい成長エリアとして注目を集めています。
⑧ 第3四半期のアジュマン不動産評価取引、総額3.35億ディルハムに達する
アジュマン土地・不動産規制局によると、2024年第3四半期には合計511件の不動産評価取引が行われ、総額は3.35億ディルハム(約912,000米ドル)に達しました。このうち、113万ディルハムに相当する179件が不動産プロジェクト単位の評価取引で、ゴールデンビザ関連の評価取引は1.21億ディルハムでした。
商業物件は97件で2.56億ディルハムと最も高い評価額を記録し、続いて住宅物件は4536万ディルハム、工業物件は2880万ディルハムに達しました。これらの取引は、アジュマンでの投資と商業活動の成長を反映しています。
※ このニュースは、「Property News」 のニュースを抜粋し、翻訳してお届けしています。
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