ディルハム預金のすゝめ - UAEの銀行預金ってどうなの?
今回は、UAEの銀行預金が日本人の資産形成、分散投資の選択肢に入れるべき理由を解説します。私はUAE在住のため、ポジショントークになってしまいがちですが、なるべく客観的データに基づいた展開をしています。
不動産投資するのはハードルが高い方にとって、まずは銀行口座を開設することも選択肢の一つです。日本人でも銀行口座を開けるの?という疑問については、noteの後半で解説します。
1. 為替の安定性
UAEディルハム(AED)は米ドルにペッグされており、為替レートが非常に安定しています。これは、資産形成においてリスクを大幅に低減させる要因です。特に、国際的な資産を持つ場合、急激な通貨価値の変動に対するリスクを最小化することができます。
実質実効為替レートの比較
実質実効為替レート(REER)は、単なる為替レートの変動以上に、物価変動や貿易相手国の経済状況を反映した相対的な通貨価値を示す指標であり、貿易競争力や経済の健康状態を評価する重要なツールです。
実質的な通貨価値を比べると、日本円に比べてUAEディルハムの強さが際立ちます。
2. 高金利と安定した経済成長
UAEの銀行は、国際的な基準に比べて比較的高い金利を提供することが多く、特に定期預金や資産形成のための預金商品は、魅力的なリターンを提供しています。また、UAE経済は、石油以外の産業(観光、金融、不動産など)の成長により、持続可能な成長が見込まれています。これにより、銀行に預けた資産がインフレや経済リスクにさらされることなく成長することが期待できます。
UAEのメガバンクでも高金利
UAEの銀行の定期預金の金利は3%~5%程度の銀行もあります。UAEで最も格付けが高いFAB(First Abu Dhabi Bank)は、3.6~4.26%です。
日本のメガバンクの定期預金金利は、高くて0.125%程度です。いうまでもなく、UAEの銀行預金の金利が高い水準であることがわかります。
経済成長とインフレ率
UAEの非石油部門の成長率は2022年に7.22%に達し、今後も4%以上の成長が予測されています。
インフレ率は、2023年に1.62%で安定しており、将来的に2%前後の安定が見込まれています。インフレ率は、米国の政策にも影響を受けますが、米国よりもインフレ率は低い水準で推移しています。
3. 税制優遇
UAEには所得税やキャピタルゲイン税が存在しないため、銀行口座に預けた資産や、投資から得た利益に対して課税される心配がありません。この税制の優遇は、他国と比較して、資産形成を行う上で大きなメリットとなります。税負担がないことで、資産がより効率的に成長します。
UAEの税務上の居住者は、資産運用や投資などで得た利益に対しての課税制度はありません。一方で、日本の居住者個人の場合は、世界中どこの国でも所得に対しては原則的に課税される仕組みになっています。
4. 信頼性の高い銀行システム
UAEの銀行システムは、世界的に信頼性が高く、国際基準に沿った透明性のある規制のもとで運営されています。また、UAEには多くの国際銀行が拠点を持っており、幅広い金融商品やサービスを提供しています。これにより、国内外の投資家に対して安全な資産管理の場が提供されます。
UAEのメガバンクは、FAB(First Abu Dhabi Bank)とEmirates NBDが有名です。2024年の最新の国際銀行ランキングにおいて、日本のメガバンクとの比較をしてみます。
1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFJ)
MUFJは、2024年の世界の銀行ランキングで資産額において12位にランクインしています。総資産額は約2.185兆ドルです。時価総額においては世界で17位となっており、評価額は約106.3億ドルです。
2. 三井住友フィナンシャルグループ (SMBC)
SMBCは2024年のランキングで、総資産額に基づき13位に位置し、総資産額は約2.052兆ドルです。また、時価総額においては41位にランクインし、約65.9億ドルの市場価値を持っています。
3. First Abu Dhabi Bank (FAB)
FABは中東で最大の銀行の一つ、UAEで最大の銀行であり、総資産額では約3182億ドルを誇り、中東およびアフリカ地域で2位にランクインしています。
4. Emirates NBD
Emirates NBDは2024年の市場価値において30.4億ドルと評価されており、中東ではトップクラスの銀行の一つです。総資産額では2349億ドルに達し、中東およびアフリカで4位の規模となっています。
日本のMUFJ、SMBCは、資産総額で世界top50にランクインしています。UAEのFABやEmirates NBDはtop50圏外となっています。これは資産総額によるランキングのため、人口数もかなり関係しています。UAEの人口が1000万人、日本が1.25億人おり、人口比率で計算すると、FABの総資産額は理論的に1700億ドル程度の水準です。実際には約2倍の3000億ドル以上の総資産額となっています。
ディルハム預金のまとめ
UAEで資産を作るメリットは、
為替の安定性: 米ドルにペッグされたAEDによる低リスクの資産形成が可能です。
高金利と成長市場: UAEの銀行は高い金利を提供し、経済成長も続いています。
税制優遇: 所得税やキャピタルゲイン税がないため、税負担が少ない特徴があります。
信頼性の高い銀行: 国際的に評価される銀行システムと透明な規制があります。
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