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2拠点生活のススメ|第232回|おいなりさん再び
関西では、どうして「いなり」を「おいなりさん」と「さん」付けにして呼ぶのだろう?、何か崇高な食べものということになるのだろうか。
他にも、お豆さんとか、仏さんとか、おはようさんとか、挙げ句の果てはコープさんとか、何かと「さん」を付けて呼ぶ。仏さんが崇高というのは分かる気がするけど、コープの例を見るとそういう訳でも無いのかな・・・。
大人になってからというもの、すっかり遠ざかっていたこの「おいなりさん」、ふとしたキッカケで嬉しい再会を果たすことになったのだ。
学生の頃、サーファー気取りで大阪南のアメリカ村をうろうろしたついでに、川福という老舗の大阪手打ちうどん店に良く通っていた。手打ちと言っても讃岐うどんのようなコシが売りでは無く、関西風の出汁に良く合う柔らかいのどごしが評判。ここで良くうどんとおいなりさんのセットを食べていた記憶がある。
そんな川福の支店が、最近私の通うジムの近くにオープンしたと聞いて、懐かしさも相まってさっそく行ってみることにした。
メニューをみるなり、記憶が甦る。ここ川福は、心惹かれるオリジナルうどんがたくさん。ここに来るといつも何を食べるか悩んでいたんだっけ・・・。
これはお昼のメニュー。一番上の段にあるのが、セットで付けられるご飯モノ。うどんを決めるだけでも悩むのに、このセットメニューを選ぶのもまた悩ましいのだ
「とっぴんしゃん」や「酢ピリッと」も気になったのだが、カラダがスパイスを欲していたので「ルー(かれー)」を注文、お腹が空いていたのでご飯モノの量が多そうな「いなり(いなり3つ、おにぎり1つ、コロッケ)」を組み合わせることにした。
久しぶりのおいなりさん、少し細長くしっとりとしたお揚げが印象的。一口食べて、ああコレ好きだったんだとカラダが思い出した。
お揚げからは甘くてジューシーな出汁がしみ出し、甘めのお酢をしっかりと纏ったシャリが絶妙。あっさりでは無く、どちらかというとしっかり甘く濃い味付け、カレーうどんと交互にほおばると抜群の旨さだった。
あ〜、やっぱりこのおいなりさん好きかも〜、どうして、忘れてたんだろうか。
口に入れると柔らかくほどけるので、うまく噛めないという面倒なお口事情も難なくクリア。今食べられる、最高のアイテムを再発見した気がして、メチャくちゃテンションが上がった。
もはや「おいなりさん」を越えて「おいなり様」といった気分。
やっぱり、崇高な食べものなのかも知れないな(笑)。