【留学するまで#4】 心から理解すべきこと
※本ブログはリゾバ生活.comさんにご紹介いただきました※
海外開発部に異動して3年、中国への出張は40回以上、その他も海外セミナーや学会参加等、海外案件を徐々に任せてもらえるようになっていた。
そんな中でも留学への思いは変わらず過ごす日々。年齢は30歳になっていた。
繰り返しになるが、元からこの医薬品開発の仕事は好きで就いた職であり、まあまあ苦労してゲットしたポジションであったし仕事自体は楽しんでいた。
なので一度退職してワーホリに出てしまうと、再び再度同じポジションに戻れる保証はなく、自身の中ではそれは大きなリスク。したがって留学は可能であればワーホリよりも社内制度利用を優先したかった。
しかしもう年齢は30歳、選択肢は紛れもなく社内制度一択となり、今のポジションを失うリスクを回避している分、留学に行けないというリスクが年々膨らんでいた。
部長の呼び出し
中があきらめかけていたそんなある日、部長に呼び出される。
「留学の話なんだけど。選ばれたら、行く?」
「もちろん行きます。でも香川先輩が行ってから毎年面談でその話されますけど、もう6年間選ばれてないですよ」キレ気味。
「今年も本格的にD2君の名前が挙がってるんだよね。だから、もしかしたら選ばれるかもしれないから、その時はOKということでね。」
今年も、って。ノーベル賞時期の村上春樹か。近年選ぶ選ぶ詐欺が横行してますよ部長。とは言えず、
「他にも候補がいるってことですね。でも、ぜひ自分を選んでいただければ嬉しいです。気持ちはそれだけです。」とだけ言い退室。
本当に1年に一人の枠を得ることは本当に難しい。ただこの6年間、希望は出し続け、海外マネジメントも経験した。しっかりTOEICも高得点を取った。
今回はもしかして、。
部長呼び出し2
「D2君、残念だけど、違う人に決まったわ。」
「そうですかぁ、残念です。ちなみに誰が選ばれたんですか?」
「カワウソ君になったんだよね。」
「カワウソですか。彼優秀ですからねぇ。でも順当に行くと今回は自分でもよかったと思いますが!!」
何に憤りを感じたのか自分でもわからない。ただただ「不服だ」という感情が込み上げてきた。非常にダサい、訳のわからない主張を部長にしている自分がいた。
心から理解すべきこと
選ぶのは上。自分は選ばれる側。組織の人間全員が納得する采配なんて、存在するわけがない。
組織で生きていくうえで、「人が人を選ぶ」というのはこういうこと。
人選は評価よりも評判で決まる。そんな中で自身が納得のいく結果を、納得のいくタイミングで得られるのはほんの数%すらいない。
その限られた環境の中で、どれだけ納得のいく人生を送れるかを考えるだけ。嫌なら組織から外れたらよい。
ここは大手企業。給料も悪くない。労働環境もホワイト。海外の部署に居れる。十分恵まれている。
それに加えて留学?どんだけやねん。
今は少しだけ、自分の理想に現実が追い付いていないだけ。
いいじゃん、まだ日本で寿司食える、日本の友達と遊べる。自分に言い聞かせ、また切磋琢磨しようと心に誓う(激ポジティブ化)。
でも本当は、
「もっと、ワクワクを自分自身で選択してみたい」
きっと長く付き合わないといけない感情な気がする。
つづく。