【留学するまで#2】希望と絶望 | 社内留学制度って、どうやって使うの?

「留学。社内制度で。」

いいな、自分もいけるかな?
先輩の言葉を忘れないうちに社内制度を読み漁る。
、、人事制度、人材育成、、海外留学支援、、、これか。
、、お、留学中も給料もらえるんか、すごい制度だな。

そこにはいくつか種類と条件が、、。

・語学留学(海外大学の語学コース履修)
3-6ヶ月、、希望制、、申請時必要語学力:TOEIC680-780点以上

・ビジネス留学(海外大学のビジネスコース履修)
3-6ヶ月、、希望制、、申請時必要語学力:TOEIC750点以上

・指定留学(提携大学との共同研究など)
1-2年、、指名制、、部署長からの指名による


・・・チーン。
なにこれ英語スコアがあるか上司に指名されなきゃダメなの、、無理ゲーじゃん。。

今の仕事は嫌いじゃなく給料も悪くはない。自身の中に退職してワーホリという選択肢はなかなか考えられず、あくまで社内制度留学にこだわりたかった。


でも指名なら上司にアピールすれば行けるんじゃ、、行くなら最低1年は行きたいし、より長い方がいい。


数か月後の部長との面談。話は部長から振ってきた。

「D2君はさ、今香川君が行ってる1年間の海外留学とか、選ばれたら行きたい?」

「行きたいです!!!」即答。
「あ、でも英語のスコアとかいるんですか?」

「いや、今の提携大学では不要だよ」

「なら行きたいです!」←オイ、どちらにしろ勉強しろ

「じゃあ今後推薦とかも考えてみるね」

きたーーーーーー!!!!選ばれたら本当に行けるんじゃね。
待ち遠しいなー!

そしてその後3年間、自分にお声がかかることはなく、その間1年ごとに他の同僚が留学に旅立って行った。


「人が人を選ぶ」というのはこういうこと。
どれだけ自分が熱望しても、自分では決められない。
当然希望するライバルは他に沢山いる。周りはみんな超一流大学院を出たエリートばかり、仕事もできる。部長は面談で毎回皆に同じように希望を聞く。
こんな中で1年に一人だけの枠を勝ち取るのは至難の業。
だたそれだけのことだった。

留学への熱が増せば増すほど、より深い絶望がそこにはあった。


そんなある日、プロジェクトがひと段落し、人事異動を命じられた。

「海外開発部へ行ってほしい」

ここは日本から海外プロジェクトをコントロールする部署。初めての海外案件。

この異動が後の人生に大きな影響を与えることとなる。

この日の夜は何となくお寿司を食べた。
つづく。

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