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Covid-19とヒト

こんにちは、もりしです。4回目の投稿です。

この記事は、前回の続きで、4/1に書いたcovid–19に対する不安な思いと、今の気持ちとその変化を書き留めておきたいという思いで書いています。

私の住む地域はすでに緊急事態宣言が解除され、少しずつ日常が取り戻されているような感じです。

前回の記事にも投稿しましたが、covidー19に対するただただ不安な気持ちが変化したきっかけは、さまざまありますが、中でも大きな影響を受けたのはMIDORIにシェアしてもらった1冊の本の中の言葉でした。

「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」

「コロナ時代の僕ら」パオロ・ジョルダーノ著(2020 早川書房)

今回は、covid−19とヒトについて考えたことを綴ります。

4/1時点では、covid–19の発生源は人間の行きすぎた活動によるもの(例えば環境破壊、農地開拓による森林伐採などにより、自然の中に眠っていた病原菌が掘り起こされることや世界の格差)だと考えていました。
そして、人間はなんて愚かで地球にとって邪魔な生き物なんだろうという暗い気持ちと、「これはcovid–19に与えられたチャンスだ」という変な、運命論的な考えと入り混じっていました。

今は、covid−19の発生は人間の活動によるものだろうという考えはさほど変わりません。
一方で、運命論的な考えは消えつつあります。
そもそもcovid–19は単なるウイルスなので、「人間にきっかけを与えてやる」なんて意思は持てないわけで、運命論的な考えはファンタジーすぎるなあと、恥ずかしく思ったりもしています。
また、伝染病はこれまでの人間の歴史の中で繰り返されているし、covid–19も同様に繰り返されているものの一つではないかと考えています。
同時に、近い将来、伝染病か自然災害か、もしくはパンデミック第二波かわかりませんが、今回のような人間の活動が抑制される状況はおこるだろうと考えています。

ただ、今言えるのは、私たちは“これまでどおりではない”生活を送る中で、“これまでの”生活を見直すきっかけになっているということです。

今、私の生活は確実に“これまでどおり”ではありません。地域では緊急事態宣言が解除されたものの、勤務先ではテレワークが推奨され、5月に日中に職場に行ったのは わずか2回でした。

離れて暮らす家族や友人、会いたい人に自由に会えないとか、行きたいところに自由に行けないとか、そういったストレスももちろんあります。
でも、悪いことばかりではありません。

私は普段教員として働いていますが、4月中旬からオンライン授業がスタートしました。複数のクラスで同じ授業をする必要がなくなったので、授業数が減りました。生徒は登校していないので、放課後の部活指導やトラブル対応などはなくなり、時間的な余裕が生まれました。
今回の休校は、生徒が学校に来られないことによるデメリットは一旦置いておくと、教員にとってのメリットは非常に大きいものでした。(私の勤務している学校では)

“これまでどおり”でないことによって、仕事に関しても、生活に関しても、じっくり考えたりゆっくり過ごす時間が増え、丁寧に人間らしく生きているような実感があります。

“これまで”は、やたらと忙しくいつも何かに追われる生活で、毎日が綱渡りで、サバイブしているような感覚でした。
正直、そんな生活には戻りたくないなあと思うのです。恐怖さえ感じます。

covid–19がいつか収束して再び自由を手に入れても、新たなウイルスの登場とか、自然災害とか、なんらかの原因で同じような状況になっても、“これまでどおりでない”生活のいいとこは残していきたい、というのが、今の未来へ個人的な思いです。

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↑ 5月中旬ごろの近所の公園の遊具。使えないように囲いがされていた。
今は外されています。


もう少し視野を広げて考えると、人間の活動が制限されている今、一時的に温室効果ガスの排出量が減少しているとか、ネパールの首都カトマンズからエベレストが見えるようになったとか言われています。

人間の活動の自粛と経済活動の抑制により、多少なりとも自然環境への負荷も抑制されているということです。
一方で、これは一時的な変化で、covid–19が収束したら、(人間にとって)失われた時間を取り戻そうとすることで(元の世界を取り戻そうとすることで)、自然環境への負荷も取り戻されるだろうとも言われています。
景気経済の低迷によって失われる命もあるだろうという見方もあるので、自然環境のために経済活動はこのまま抑制したままにしろ、とは一概には主張はできませんが…。
それでも、covid–19が収束したあとの世界が、これまでより少しでも、人間とっても自然環境にとっても、バランスよくやさしいものであることを願います。

時間的に余裕のある今、covid–19が収束したあとの世界に向けてできることを考え続けたいと思います。

今は、個人的な日常的な生活にしても、地球規模の自然環境や経済活動にしても、「以前とまったく同じ世界を再現」したいとは思えません。

今回はここまで!
次回はcovid–19と学校について綴りたいと思います。

書いた人:もりし

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