DTT market 準備日記 (コメ①)
今年もDTT market が開催される。
DTTとはDon’t think twiceの頭文字。
わたしにとってこのイベントは、表現したいことや、好きなことを、仲間と集まってただ素直に楽しめる空間。
この会場で、私は「身の周りの植物から生活の道具を作る」ということを訪れた人と共有してみたいと思う。
この一年、私がお世話になった奥会津 昭和村では山が近く、身近なところから植物を採取し、生活の道具や食料にする、ということが一年の生活に組み込まれている。買えばなんでも手に入る環境で育った世代の私には、その習慣が今も続いていることが、非常に尊く感じられる。
この辺りの地域では、「コモ編み」という技法で植物をシート状にし、さまざまな種類のコモを作ってきた。現代におけるビニールシートの役割を担っていた道具と言えば分かりやすいだろうか。物を包んだり、敷物にしたり、カバーしたり、に使える。
⬇︎たまたま発見した雪囲いのコモ
その「コモ」の存在が気になったので、昭和村の民具整理に携わっている方に相談してみると、すぐに村の方にその技法を教わる機会を整えてくださった。
⬇︎こんな雰囲気
村の人の縄綯いを見せてもらうと、一瞬のうちに草が縄になる。これが、真似はできるが同じようにはできない。経験の豊富さ。きっと毎年毎年冬になれば縄を綯い、道具を作っていたのだろうなあと、思いを馳せずにはいられない。
今回作ったのは、「日照りゴモ」。夏の農作業時に背中に着けて日よけにする道具。
自分で使うものを自分で作る。そして材料は、身の回りから自分で採る。そのことの豊かさ、肯定感、気持ち良さを伝えてもらった。
書いた人:山口彩夏/コメ
昭和村からむし織体験生26期生
島根県で木綿絣を、タイで腰機を教わり、今に至る。
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