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増えてきた温かみのあるフォント(主に「にじみ」系)

インクのにじみ、角丸処理、交差部分の墨だまりなどを施した温かみのあるフォントが増えてきました。

「モリサワ/秀英」関連を時系列にまとめるとこんな感じ。“にじみ”系でぐいぐい来ています。

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A1明朝

定番中の定番。「君の名は。」のタイトルに使われたことで、さらに存在感が高まりました。

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「A1明朝」は、モリサワ最初期から長く愛されているオールドスタイルの明朝体です。漢字のゆったりとしたカーブと、かなの優美な表情が生み出す独特の味わいが特徴です。デジタル書体化にあたって、画線の交差部分に写植特有の墨だまりを再現するなどし、やわらかな印象と自然な温かみを感じさせる新しい書体として生まれ変わりました。可読性にも優れているので、ニュアンスを活かした大きな見出しから本文まで幅広く活用することができます。

“墨だまり”(すみだまり)というコトバをA1明朝で知った方も多いでしょう。なお、読み方は「えいわんみんちょう」です。

A1ゴシックL/R/M/B

「A1明朝がウェイト展開されたらな〜」「A1明朝のゴシック版が欲しいな〜」という同時に叶えたフォント。心酔して使っている方が多いですね。

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A1明朝の基本となる骨格を参照して作成された、オールドスタイルのゴシック体ファミリーです。線画の交差部分の墨だまり表現や、エレメントの端々に僅かな角丸処理を加えることで、温もりのあるデザインに仕上げています。 LからBまで4つのウエイトで展開されています。

秀英にじみ明朝 L

この後に続く、秀英の「にじみ」シリーズの第一段。拡大すると“やりすぎ”っぽくも見えますが、自然と馴染みます。

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2009年にリリースされた「秀英明朝L」をベースに、活版印刷による紙面上でのインクのにじみを再現した書体です。線画にランダムな揺らぎや太み、丸み処理を施すことで、やわらかい印象をもったアナログ感やレトロ感を演出します。

幻ノにじみ明朝

「源ノ明朝」をベースにしたフリーフォント。読み方は「げんの〜」でなく「まぼろしのにじみみんちょう」。

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秀英にじみ丸ゴ B

独特の存在感を持つ「秀英 丸ゴシック」は、L/Bのウェイトがあり、モリサワフォントワークスAdobe Fontsにて使えます。
「秀英にじみ丸ゴ B」はBのみ。

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2017年にリリースされた「秀英にじみ明朝」に続く、インクのにじみを再現したシリーズです。線の揺らぎや交差部分のにじみ加工による活版印刷の風合いと、丸ゴシック体ならではのやさしく暖かな表情をあわせもつ見出し用書体です。

秀英にじみ角ゴシック 金/銀

「秀英角ゴシック金」、「秀英角ゴシック銀」をベースにした「にじみ」バージョン。

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「秀英角ゴシック金」をベースに、活版印刷による紙面上でのインクのにじみを再現した書体です。秀英明朝ののびやかな骨格を元に設計された漢字と、大ぶりで手書き字形にも近い親しみやすいかなを持ちます。線の揺らぎや交差部分のにじみが加わることで、アナログ感のある落ち着いた雰囲気を演出します。
クラシックな印象を持つゴシック体「秀英角ゴシック銀」をベースに、活版印刷による紙面上でのインクのにじみを再現した書体です。秀英明朝ののびやかな骨格を元に設計された漢字と、フトコロの締まったかなに、線の揺らぎや線のにじみ加工を施しています。温かみのあるレトロな風合いが特徴で、タイトルやキャプションなどでお使いいただけます。

秀英にじみアンチック

漫画の吹き出しでは「かなが明朝体、漢字がゴシック体」のフォントがよく使われていますが、そのひとつである「秀英アンチック」のにじみバージョン。

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漫画の吹き出しや辞書の見出しなどで使用される書体「秀英アンチック」をベースに、活版印刷による紙面上でのインクのにじみを再現した書体です。 大ぶりで安定感がある重厚な明朝デザインのかなに、「秀英にじみ角ゴシック」の漢字を混植することで、アンチゴチ利用に最適な設計が施されています。線の揺らぎや交差部分のにじみ加工が、レトロで深みのある雰囲気を演出します。

丸明オールド

これ系のフォントを語る上ではずせないのが「丸明オールド」。2001年リリースですので、ちょうど20年ですね… 

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なんとなんと、丸明オールドがAdobe Fontsに追加されました。
https://fonts.adobe.com/fonts/marumin-old-stdn

砧(きぬた)書体制作所のフォントがごっそりと。

個人的に推しは「砧 iroha 22momi StdN」と「砧 iroha 23kaede StdN」。リリースから数年、狂ったように使ってたけど、最近ごぶさたでした。

ウェイトが揃っている筑紫Aオールド明朝

「A1明朝のウェイト展開があったら…」をよく聞きます。近いニュアンスなのが「筑紫Aオールド明朝」ですが、こちらは“墨だまり”がありません。

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私(鷹野)の場合、これに「XtreamPath2」というプラグインを用いて使っています。

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プラグインを使わずに、[パスのオフセット]効果の3度がけでも実現できます。

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詳細はこちらの記事に。

かすれた文字は、鈴木メモさんや

ポケットラボさんの記事など。

筑紫書体

墨だまりやにじみなどの表現に頼らず、フォルムでアナログ感を出しているのが筑紫書体。筑紫シリーズが進化していく“さま”を同時に経験できるのは幸せ。

金属活字の滲みを再現しながら新しさを取り入れ、均質的ではなく文字本来の形をいかした字形デザインが、「懐かしさ」や「あたたかみ」を生み、見ている方に「郷愁」を感じさせます。一文字一文字の美しさはもちろん、文字組みした時の、文字同士が呼吸するような美しさは、今までのデジタルフォントとは一線を画します。

特に、アンカーポイントの少なさも話題になります。

筑紫書体のアンカーポイントは、驚くほど少ないと言われています。
このアンカーポイントの少なさが、筑紫書体の有機的なフォルムを形作り、また美しい表示にも一役かっています。4Kや8Kなどの高画質モニタが多くなるなか、表示される媒体に左右されることなく美しい文字表現が可能です。

インタビュー記事も必読です。
https://fontworks.co.jp/column/402/



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