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米国西海岸在住の日本人 歯科技工士

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米国西海岸在住の日本人 歯科技工士

最近の記事

米国における歯科技工士(まえがき)

米国は50の州とワシントンD.C.からなり、アメリカ本土に至っては日本の25倍。ロシア、カナダに次ぐ、総面積世界第三位(中国三位説あり)の超大国であり、米国本土だけでも東海岸と西海岸との間で3時間の時差がある程に大きな国です。 さらに国の成り立ちが世界中からの移民者から始まった事もあり、現在、世界でも最も人種と文化の多様性を持った先進国でもあります。 そんな米国の本土には48の州があるのですが、各州はそれぞれに州法を制定し、運転免許証、飲酒、喫煙可能年齢も違えば、ずっと問

    • <ちょっと一息>要するにオバマケアって何なの??

      現職であるバラク・オバマ大統領の任期は2016年をもって満了となり、2017年度から米国は新たな大統領を迎える事となるのですが、現在、次期大統領を目指すべく、ドナルド・トランプ(共和党)とヒラリー・クリントン(民主党)両候補によって盛り上がりを見せています。 さて現職オバマ大統領ですが、医療に携わる人々に大きな影響を与えた政策として医療保険制度改革があります。 Patient Protection and Affordable Care Act オバマケアの方が馴染み深い

      • 米国における歯科保険の仕組み②

        日本とは異なり、歯科医療保険への加入は任意である米国では、保険商品の提供元は国家ではなく、民間企業が担っています。 2015 NADP/DDPA Joint Dental Benefits Reportによると、 64 percent of Americans (about 205 million people) had dental benefits in 2014. About 114 million Americans had no dental coverag

        • 米国の歯科保険の仕組み

          日本での歯科治療は予め診療報酬(保険点数)が厚生労働省によって定められており、保険診療の場合では、異なる診療所で同じ治療を受けた場合でも、請求額が大きく異なると言う事は基本起きません。そして請求額の一部を患者が支払い、残りは公的医療保険が支払います。それとは別に一般的に自費と呼ばれる自由診療を希望した場合では、保険が適応されませんので全額自己負担となり、治療費も高く、各歯科医院によって治療内容も異なり、資料費も高くなります。 では米国での歯科治療はどうなのでしょうか? 米

          米国における医療保険制度

          日本国民は何かしら公的な医療保険に加入している「国民皆保険制度」。昨今の日本においては高齢化、医療テクノロジーの進化などの影響から患者負担額割合、健康保険額の増加等、負担が増してきてるとは言え、公的、民間医療機関を利用する事で日本全国どこでも一般的な医療サービスがほぼ同額で受けれる事ができ、世界的にも評価の高い非常に高度な医療インフラがあります。 では米国における医療事情はどうなってるのでしょうか? 米国における医療制度は、自由診療、市場に委ねる形で運営されており、一般大

          米国における医療保険制度

          はじめに

          米国で歯科技工士を仕事として暮らす日本人 米国を生活の拠点とする事で、日本の素晴らしさと日本人である事に誇りを持つと共に、知らぬ間に米国人化は進行し、気付けば在米期間は10年を超えてしまう。 そんな10年以上の在米期間の中で学び、感じた、医療制度、労働環境、医療リテラシー等の「違い」 この様々な「違い」は文化や国家の仕組みの違いとも密接に関わっており、「米国の医療は最先端」と言った、一言で表現できる程に簡単な事ではありません。 米国に限らず、情報は常に革新的、衝撃的、

          はじめに