Bリーグ 23-24シーズン 移籍動向まとめ【開幕前完全版】
こんにちは、hiroです。
毎年書いている移籍動向まとめシリーズ!今年で5年目です。ワールドカップで日本代表が活躍し、例年以上に盛り上がりそうなBリーグ。B1とB2全36チームの動向をまとめました!
簡単な雑感や個人的に注目してる選手などを交えながら書いています。よかったらご覧下さい。
このnoteに載せている画像は、常識の範囲内で自由に使っていただいて大丈夫です。
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昨シーズン:22-23シーズン
今シーズン:23-24シーズン
過去シーズンまとめ
【B1 契約状況】
以前に比べると契約継続選手が多い印象なB1。仙台、名古屋D、広島、琉球が一番多くて契約継続選手が10人だ。IN-OUTが多いのが京都で9人が入れ替わった。今シーズンは11人ロスターで開幕するチームは無い。逆に契約人数が14人以上のチームが6チームと多い。原因は以下の通り。
開幕前にも関わらず、IL登録選手がB1だけで10人もいる状態。すぐに戻ってきそうなものもあれば、いつ戻れるかわからないものもある。去年の同時期を見てみると、シーズンを全休した北海道のブルックス1人だけだったので今年は多い。プレシーズンを見ていてもILに登録していないものの怪我で欠場している選手も多かったので、序盤戦のコンディションは例年以上に重要になりそうな予感。IL登録選手の選手たちが何時頃戻ってこれるのか?また、それにより退団になった選手がどこに移籍するのかにも注目したい。
B1で平均年齢が高いチームは宇都宮。昨シーズンは一番高かった群馬は4番目に下がっている。逆に平均年齢が一番低かったのは昨シーズンに引き続き京都だが、昨シーズンと比較すると約1歳上がっている。
帰化選手を除く日本人選手に限定しても平均年齢が高いチームは宇都宮。昨シーズンより約1歳若返っているが、20代前半と30代という偏った編成による影響。昨シーズン2番目の群馬と6番目だった川崎の順位が入れ替わっているのも興味深い。日本人選手が若い京都と横浜BCは昨シーズンも若いチームTOP3だった。
平均身長が一番高いのは、ホーキンソンを含む190cm以上を5人獲得したSR渋谷。昨シーズン一番身長が高かったのはA東京で、今シーズンはPGではなくSFの外国籍選手を入れたにも関わらず2cm弱低くなっているのは以外だった。昨シーズン6番目に低かった茨城が2番目に高いのはIL登録で外国籍選手が5人いる影響。身長低いチームTOP5は北の3チームと外国籍選手の編成が尖った千葉Jと長崎。
帰化選手を除く日本人選手に限定してもSR渋谷が一番高い。昨シーズン一番身長が高かったA東京は3.5cm弱低くなっている。逆に昨シーズン一番低かったFE名古屋は5cm強サイズアップしている。FE名古屋に続く低さだった仙台と秋田は昨シーズンより更に小さくなった。
ということで、各チームの動向を見てみよう。各チーム500文字程度にまとめてます。補強評価も書いてますが、気を悪くしないでください。
レバンガ北海道
守備に重きを置いた編成
昨シーズン途中からHCに就任した小野寺HCは、佐古前HCに比べるとDFを重視している。中野、寺園、ラモスといった中心選手を残しつつ、足の動く若手が残った。また、守備に定評のある関野が古巣に復帰したのも大きい。
外国籍選手総入れ替え
得点源だったロングやモータムなど昨シーズンプレーした外国籍選手が全員チームを去り、怪我で全休だったブルックスだけが残った。山形でB2リバウンド王になったウェルシュと韓国からウィリスジュニアを獲得。プレシーズンを見てウィリスジュニアの得点が伸びないと厳しいと感じたのが正直なところ。
桜井良太ラストシーズン
折茂武彦と並んで北海道のレジェンドである桜井が契約更新と同じタイミングで23-24シーズンでの現役引退を発表。今年は開幕前に引退を宣言してからシーズンに臨む選手が多いのだが、その先頭を切ったのが桜井だった。
補強評価:+D
守備面は良くなったと思うが、ロングとモータムの得点力を補えたとは思えない。いかにロースコアで勝ちを拾っていくか。各チームコーチ陣が増えていく中でAC1人というのも気になるところ。
仙台89ERS
基本は継続路線
B1昇格最初のシーズンながら残留争いに巻き込まれずに昨シーズンを終えた仙台は、藤田HC体制継続。その中でも注目は、昨シーズン途中からチームに加わった青木と渡部。2人を中心に日本人選手がオフェンス面で仙台を引っ張っていけるかが上位進出を狙う上で鍵になる部分だと思う。
ウィングのテコ入れ
仙台はウィングを2枚補強。阿部は仙台のスタイルにハマりそうだし、ジェミンはプレシーズンから二桁得点の活躍しており、日本人選手のサイズが小さい仙台では出番が増えそうな予感。
バーレルの後釜はウクライナ代表
昨シーズン仙台のキャプテンを務めたバーレルが退団した後釜には現役ウクライナ代表のゲルンを獲得。プレシーズンから持ち味を発揮しており、良い補強だなと感じた。
補強評価:C
大幅アップデートというわけではないものの、的確な補強を敢行した印象。一方でトーマスはC/PF登録だが実質ウィングの選手であり、本職のビッグマンはブースとゲルンの2枚しかいないのは懸念材料。日本人ビッグマンもおらず、ジェミンもビッグマンを守るのは厳しいと思うので、プラマイゼロでC評価。
秋田ノーザンハピネッツ
外国籍選手の路線変更
去年開幕ギリギリで獲得したザックのみが残留し、2人の外国籍選手を入れ替えた秋田。ここ数シーズンはエースタイプを置いていたが、今シーズンは路線を変えた。ベイカーⅡ、クロケットともにストレッチ4タイプの選手でロールマンタイプの選手。この変更が吉と出るか?
秋田に合いそうな新加入の日本人
秋田のスタイルに合いそうな日本人選手を補強した秋田。その中でも熊谷を獲得できたのは大きい。昨シーズン二桁得点をマークした古川と田口以外にも、2シーズン連続で二桁得点をマークした熊谷が加わることでオフェンスのオプションも増えそう。熊谷を獲得できたからこその外国籍選手の路線変更かもしれない。
一新されたコーチ陣
今シーズンは前田HCが完全復活。コーチ陣も一新して、かつてのような強度の高いディフェンスをプレシーズンから見せている。これを1シーズン続けられるかというのは見ものだし、日本人選手中心にどのようなオフェンスを展開するか。
補強評価:-B
新加入の外国籍選手2人がどれくらいやれるかは怪しい気もしているが、日本人は若手ベテランがそれぞれ抜けた中で、主力を残しつつアップデート出来たと思う。
茨城ロボッツ
指揮官交代
B2時代から茨城の土台を作ったグレスマンHCが退団。後任のアンドリセヴィッチSVHCは、昨シーズンSR渋谷でACをしていたが伊佐HCとともに退任。17-18シーズンB2で広島を率いたが開幕から2ヶ月後成績不振で解任された以来の指揮になる。
ベテランの退団と若手の加入
特に多嶋と福澤が抜けるのは大きい。多嶋は昨シーズン43試合にスタメン出場し、福澤は6thマンとして活躍。プレーメイクも出来るし、シュートも上手なので、攻撃面で痛手かなと。新たに加わった若手日本人選手の成長を期待しつつ、全員で多嶋と福澤の穴を埋めないといけないだろう。
2年連続で外国籍選手編成失敗
新加入のエレンソンは間違いなく期待の外国籍選手だった。しかし、前所属での骨折が発覚し一時帰国しており、ジェイコブセンも開幕前に戦線離脱。代わりにブラントとヒサタケを獲得したものの、去年同様外国籍選手でバタついている。
補強評価:E
抜けた日本人選手とバタついた外国籍選手の編成、SVHCの評価もイマイチなどあまり良い印象を受けないのが正直なところ。怪我人も多いようなので、シーズン序盤は我慢が必要かも?
宇都宮ブレックス
コールアップと逆輸入
3人の日本人選手が退団した宇都宮は、B1でプレーしたことが無い2人の日本人選手が加入。昨シーズン練習生として宇都宮に帯同していた村岸と、高校卒業後アメリカ挑戦をしていた四家。佐々HCが「俺の秘蔵っ子」と語っていた2人がどれくらい試合に絡めるのかは見もの。
課題だったオフェンスのテコ入れ
昨シーズン初めてCS進出を逃した原因のひとつがオフェンスの停滞。それを解決する大型補強を敢行した。千葉Jから東京五輪日本代表帰化選手のギャビンと、リーグ屈指のスコアリングガードのニュービルを獲得。また、秋田のオフェンスを構築していたケビン・ブラスウェルACを招聘した。プレシーズンからペースアップして変化が見れられている。
城主スコット退団によるセンターの不在
インサイドの要だったスコットが退団。インサイドのディフェンスとリバウンドでの貢献が大きかった選手なので、全員でカバーしていく必要はあると思う。
補強評価:-B
近年の課題だった世代交代はあまり進まなかったが、ギャビンとニュービル獲得でコアメンバーの底上げに成功した。とはいえ、20代中盤の日本人選手を獲得できないものかとも思っているブレックスファンです。
群馬クレインサンダーズ
今オフも大型補強
オープンハウスマネーは今オフも健在。CSで活躍した広島の日本人エース辻とファイナル賞受賞のフリッピン、日本代表クラスで大舞台に強い2人を獲得した。ジョーンズと並里以外にもプレーメイクが出来る2人が加わったことで攻撃が多彩に。水野HCの意向が反映された補強だったようだ。
ベン・ベンティル獲得
B2時代から主力だったキーナンに変えて、ユーロリーグで長年プレーしてきたベンティルを獲得したのも大きい。ジョーンズ、ターズースキーとチームメイトだった経験もあり、フィジカルが強いだけでなく3Pも上手な選手なので、チームへのフィットも早い気がする。
コーチ陣も充実
水野HCとの繋がりがあった経験のあるコーチが入閣し、コーチの人数が増えて充実の陣容になったことも見逃せない。選手だけでなくスタッフの補強も確実に行っているのも群馬の良いところだと思う。
補強評価:A
リーグ屈指の実力者を補強しつつ、有望な若手もいる。これまでで一番バランスの良い編成になったと思いつつも、パーカーの41歳を始め主力選手の高齢化も気になるところではあるので、今シーズンに掛けている編成とも言えそう。
千葉ジェッツふなばし
日本代表候補金近廉の加入
昨シーズン練習生として帯同していた金近が新戦力として加わるのは魅力的。入団会見で大学に入ってから毎年のように特指のオファーをしていたことを池内GMが明かしており、金近が日本代表を経験してプロ入りを目指すタイミングで双方の思いが一致した形。
衝撃の退団相次ぐ
ローは琉球、ギャビンは宇都宮、佐藤は名古屋Dと主力選手がライバルチームへ移籍した。ベスト6thマン賞とベスト5をW受賞したスミスも退団。新アリーナ関連でバジェットが少なくなったと池内GMが語っていたが痛い放出だ。
スモールな新加入の帰化選手と外国籍2人
193cm帰化選手のアイラ、201cmマッツと198cmステフェンズというサイズの小さい帰化外国籍選手を加えた編成をどう捉えるか。アイラのポジションもSF/PFからPF/Cに変わっており、スモールラインナップでどれくらいやれるかは見もの。
補強評価:-D
グレードダウンしてしまったのは言うまでもない。富樫もプレシーズン後に「ちょっと危機感を持っていかないといけないかなと思っています」と語っている。とはいえ、昨シーズンの天皇杯も似たような編成で優勝しているので、パトリックHCの腕の見せ所かなと。
アルバルク東京
タナカーク退団
衝撃のタナカーク退団。カークの退団はシーズン中から決まっていたようだが、田中は交渉継続リリースが出て残すことが出来なかった模様。A東京の象徴だったこの2人の退団は戦力面以上に影響は大きい気がするが、新時代に突入したとも感じる動きだった。
PG総入れ替え
昨シーズンのA東京はPGに苦しんだ。そして全員入れ替えた。ベテラン橋本の加入はベストディールの一つだと感じているが、速攻での得点割合が一番少なかったA東京でテーブスが滋賀のような活躍できるかは未知数。テーブスがコブスのような存在になれるか。
アメリカ人がいない外国籍
ロシターが加入してから外国籍PGを獲っていたA東京だったが、今シーズンはブラジル代表SFのメインデルを獲得。ビュフォードやロー、エバンスといった外国籍SFの実力者に割って入っていけるか注目したい。グダイティスはアドマイティスHCの下でプレーしたことのあるリトアニア出身選手だ。
補強評価:+D
タナカーク退団で一つの時代が終わった感じはあるのと、岡本退団リリースからの再契約を見ると補強がうまく行かなかったのかもしれない。あと、ビッグマンに外のシュートが無い編成は個人的に気になる。
サンロッカーズ渋谷
Bリーグ連覇経験のあるルカHC招聘
オーナーがセガサミーになって迎える初めてのオフ。SR渋谷は手始めにルカ・パヴィチェヴィッチHCを招聘。かつてA東京で2連覇を達成した名将は、新たな礎を築く上でうってつけの存在だと思う。
日本代表クラスの大型補強
今年2月に帰化したホーキンソンの争奪戦を勝利したのはSR渋谷だった。それもあり外国籍PGのクレモンズを獲得。更にはルカの愛弟子でもある田中、日本代表候補チェンバースと永吉も加わった。どうなってんねんセガサミー!
ケミストリー構築と怪我人のコントロール
オフの動きは豪快だが、これまでと真逆のスタイルのバスケなので完成するまでには時間はかかりそうな予感。また、昨シーズンのSR渋谷は細かい怪我人が多く、残留組のケリーやマカドゥなども離脱が多かった。これをマネジメント出来るかも重要になりそう。
補強評価:-A
日本代表クラスの実力者を複数獲得し今オフの主役に名乗り出たSR渋谷。間違いなく今オフは上位評価なのだが、個人的に複数年契約であろうマカドゥやケリーなどの残留組がルカHCのスタイルにマッチするのかは少し疑問なので-A評価。
川崎ブレイブサンダース
怪我に苦しんだ外国籍2枚替え
外国籍選手の怪我に苦しんだ川崎は、新たに加わるのはウィングタイプのウィンブッシュ、新潟などでオールラウンドな活躍を見せてきたアレンを獲得。2人ともプレシーズンから持ち味を見せていて、攻守にバリエーションが増えそうな予感。「ビッグラインナップ」の恐怖が復活するかもしれない。
新加入含む若手の奮起に期待
コアメンバーの年齢が上がってきた中で、新加入の28歳コンビを含む若手メンバーがどれくらい戦力になれるかは今シーズンの鍵になるだろう。北GMも「今シーズンはより勝利と育成の両方に取り組んでほしい」と語っており若い選手たちの台頭を求めている。誰が台頭してくるか。
ファジーカス「今年で引退します」
川崎のレジェンドであり、日本バスケ界の救世主でもあるファジーカスが今シーズンでユニフォームを脱ぐ。Bリーグになる前から川崎でプレーし、いくつものタイトルをもたらしたファジーカスは、ラストシーズン川崎を優勝に導くことが出来るのか。
補強評価:B
コーチ陣も増えたし、外国籍選手もアップグレードしたと思う。2ndユニットの日本人選手がステップアップ出来れば、ファジーカスに頼らないバスケを長く展開できそう。
横浜ビー・コルセアーズ
河村を残せたぞー!
MVP河村勇輝と新たに3年契約を延長した。報道などによるとお金のある強豪からもオファーがあったというが、選ばれたのは横浜BCだった。契約には海外移籍に関する要項も盛り込まれているようで、海外の大手代理人事務所のワッサーマンとの契約締結も発表されたが、ワールドカップの活躍を見ても河村を残せたことを誇るべきだ。
的確過ぎる補強
カッティングが上手な西野、3&Dを期待したい杉浦、優勝経験のあるスコット、攻撃の軸になれるユトフ。退団した選手の穴を全く感じさせない補強で、4人とも横浜BCにフィットするだろうなと容易に想像できるし、残った若手たちの成長も期待できる。竹田GMすげー。
ビーコルの野望と不安
着実に成長し、タイトル獲得も視野に入ってきた。チケット売上も上場。今回の編成は今シーズンだけでなく、河村がいる3年間でタイトルを勝ち取るという意図もあるのかもしれない。
補強評価:-A
誰が何と言おうと河村勇輝を残留させただけでもこのオフは勝ちだ。補強も良いし、若手の成長も期待できる。敢えて懸念点を言うならば、スコットは5シーズン日本でプレーしているが規定試合数に到達したのが2度しか無いので酷使は禁物。
富山グラウジーズ
PGの不安払拭
B1残留に成功した富山だが、昨シーズン難しくしてしまった要因が間違いなくPGの編成。今年は昨シーズン特指で加わった喜志永をPGの中心に見据え、経験のある伊藤と開幕直前に宇都が富山に復帰。喜志永の怪我は心配だが、去年に比べて不安はない。
機動力のある外国籍選手とアジア特別枠
昨シーズン途中加入だったヘソンとガドソンといったウィングタイプの外国籍選手を、今シーズンも継続したのが今年の編成の特徴だろう。日本人選手もウィングの選手が多いのでガドソンのPG起用とかもあるかもしれない。それが成立するのがフィリピン代表エドゥを獲得出来たからとも言える。ワールドカップでも十分活躍できていたのでB1でもやれそうな気がしている。
特別指定選手2人埋まりました
若手とベテランに別れた編成の富山だが、開幕前の段階で特指2人を獲得している。2人ともサイズと身体能力に優れて、富山でも面白い存在になりそう。初めて開幕から指揮を執る高岡HCの手腕にも注目。
補強評価:+C
PGの部分は間違いなくプラス。ガドソンとヘソンがどれくらい支配できるかで評価は分かれそう。ブバは触れてないけど良い補強、若手の成長楽しみ。
信州ブレイブウォリアーズ
若手三銃士、ホーキンソン、マクヘンリー退団
信州ブースターにとっては厳しいオフだ。昨シーズンのチームの核だった、5人が退団した。5人合わせて平均61.6得点を稼いだ選手たちだ。ちなみに信州の平均得点は75.1得点なので、チームの約8割の得点が5人によって生み出され、消えたことになる。流石にしんどいな…
石川海斗とKBL新人王に期待したい
B2時代に被害者の会が発足する活躍を見せていた石川が復帰、韓国KBLで新人王を獲得したフィリピン人ハンドラーアバリエントスの獲得は、信州の今オフの中でも明るい話題かなと思う。彼らには平均二桁得点レベルの活躍を求めたいところだろう。
新加入の外国籍選手2人ともSF
ビッグマンタイプの外国籍選手を獲得しなかった編成が吉と出るか凶と出るか。キッドは秋田でオフェンスを引っ張っていた存在で、トンプソンはユーロリーグなどで長年プレーしてきた35歳のベテラン。彼ら2人は放送されたプレシーズンでの試合に出場していなかったので未知数だ。
補強評価:E
流石に退団選手が厳しすぎるのと、外国籍ビッグマンが昨シーズン怪我で離脱していた37歳のマーシャルのみという編成が個人的には不安で仕方がない。
三遠ネオフェニックス
コアをしっかり残せた
大野HC体制2シーズン目、昨シーズンは怪我人が多くいながらドアマットチームから完全に抜け出した。平均二桁得点をマークした佐々木、細川が残留。アジア特別枠のラベナは三遠の中でも太田に次ぐ在籍歴の長い選手になった。35歳になる金丸の完全復活も待たれる。
新加入の日本人選手はみんな若い
オフェンス面で光るものがある大浦、早大バスケ部を退部して三遠に戻ってきた兪、韓国KBLからの逆輸入した森口は、全員25歳以下と若い選手たちだ。千葉J時代も含めて大野HCの元で花開く才能をたくさん見てきてるので、彼らのプレーも期待したいところ。
スモールで強力な外国籍
昨シーズン終盤の外国籍選手から全員入れ替わる形となった。名古屋Dで平均20得点弱取っていたクラーク、ストレッチ4のダジンスキーが加わり、昨シーズン序盤で離脱したメイテンが戻ってくる。サイズは無いものの、スコアリングに関しては申し分ない外国籍選手が揃った。
補強評価:+C
昨シーズンの開幕の時以上にワクワクする編成だと思う。ロスターが全員揃って戦えた時は上位にいても不思議じゃない。ただ、このチームは怪我人が…プレシーズンの段階で怪我人が多いので心配。
シーホース三河
長期政権に終止符
三河といえば鈴木貴美一HCが率いてたチームだったが、28年間の長期政権が終わった。貴美一HCが築き上げてきた功績は素晴らしいものだったが、ここ数シーズンの成績は良くなかったので英断だったと思う。後任はNBAウィザーズでACをしていたライアン・リッチマン。シェーファーは「何もかも変わった」とリッチマン体制の手応えを口にしていた。
強力な助っ人外国人
NBAで活躍していたレイマン、ディフェンスでもインパクトを残せるオーガスト、KBL屈指のスコアラーデソンと強力な助っ人が加入。レイマンは加入理由にリッチマンHCの存在を上げておりプレシーズンから力を見せつけている。
層の厚くなった日本人選手
昨シーズン京都でステップアップした久保田や経験豊富な3&Dの石井を獲得できた点も評価できる。色々な移籍の噂も出ていた日本人選手もほとんど残留。誰が出ても遜色ない、競争が活性化されそうな選手層になった。
補強評価:A
日本人、外国籍、アジア特別枠とハイレベルな人材が揃った。まだまだ時間はかかりそうだし、ガードナーの扱いも気になるところだが、新HCの下で生まれ変われる期待感の高いオフシーズンになったと思う。
ファイティングイーグルス名古屋
チームの顔の退団
FE名古屋一筋17年だった宮崎恭行とB2優勝B1昇格の立役者であったランダルが移籍と、新たなステップを踏み出そうとしているFE名古屋。チームのロゴも変わり、西地区から中地区に移動し、新シーズン変わることが多い。
新外国籍選手の実力は?
前半戦は好調だったものの後半戦失速してしまった昨シーズン。後半戦は外国籍選手の得点が7点弱減っておりオフェンスで苦戦していた。新加入の外国籍選手であるオマラと、ランダルと同じ3番ポジションの23歳ヘンリーがどれくらい活躍できるか。退団したランダルとジョーンズで約25得点取っていたので、それを上回る活躍を期待したいところだ。
層が厚くなったウィング陣
日本人選手が7人退団したが、杉本や佐土原や鍵冨といったポテンシャルのある若手の活躍が躍進の鍵になりそうだ。また、B1でスティール王を獲得した川嶋とジョーンズの共演も楽しみ。前述通り、日本人選手の平均身長が5cm強サイズアップしている点もGood。
補強評価:-B
野﨑が抜けたのは少し痛い気もするが、日本人選手は良い補強ができた印象。新外国籍選手はどれくらいやれるかなっていう期待と不安が入り交じる。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
日本人選手全員残留と佐藤加入
昨シーズンも怪我に泣かされた名古屋Dは日本人選手が全員契約継続。そこに千葉Jから内外守れる万能ディフェンダー佐藤が加わった。佐藤も滋賀時代にデニスHCの下でプレーした経験のある選手だ。デニスHCに対する信頼の厚さが伺える。
交渉継続と出てた外国籍選手は退団
クラークとンドゥールは交渉継続とリリースが出ていたが退団。新加入のフランクスは、クラークと遜色ないかそれ以上の得点力と機動力がある。ブラジル代表としてワールドカップで活躍していたソアレスは3Pが上手なストレッチ5で211cmとサイズもあり、弱点だったリバウンド面でも貢献してくれそうな選手だ。理に適った補強である。
緊急補強ジョシュア・スミス
数シーズン怪我に悩まされる名古屋Dは、オフから張本とエサトンがIL登録。138kgのスミスを緊急補強した。プレシーズンを見た感じだと今まで以上に絞れている感じがするし、何事もなく組み込まれていた。ちなみにコンディショニングコーチやトレーナーが一新されてます。
補強評価:-B
補強に関しては文句無し。ただ、開幕前からIL登録2人出てしまうのはどうなのかなと感じるので-B評価にしました。
京都ハンナリーズ
若手有望株大集合
今オフ序盤の話題を席巻したのは間違いなく京都だ。日本代表クラスを補強したいと岡田の獲得に成功し、続いて前田も獲得。他にもポテンシャルのある若手を次々と獲得した。昨シーズン大活躍を見せた久保田など退団したものの、昨シーズン以上の活躍を期待できる若手が揃った。ちなみに日本人選手の平均年齢は24.89とB1最年少だ。
外国籍は総入れ替え
外国籍選手は交渉継続リリースが出たものの契約継続に至らなかった。日本人選手とは異なり、信頼と実績のある外国籍選手ジャクソンとジョーンズを獲得。3人目の外国籍選手は『GリーグのPJ・タッカー』と評されていたデイビス、198cmと小さいものの111kgと琉球のダーラムに似たボディフレームの選手だ。また、言うまでもなくライトの残留もめちゃくちゃ大きい。
あえてベテランを取らない
「貪欲な若手やビジョンを持った若手が、強いチームを倒していくみたいなイメージを期待」してベテラン選手を取らなかったと渡邉GMが語っている。それだけ若手のポテンシャルと期待感が大きいのだろう。
補強評価:B
上にも行きそうだけど、下にも行きそうな編成ではあるけど楽しみなチームなのは間違いない。果たして。
大阪エヴェッサ
神退団で一時代に区切り
GMが変わって最初のオフになる大阪。チームの中心だったニュービル、帰化選手ブラウンが退団。バジェットの都合でニュービル脱却をするような選択になったようだ。代わりの得点源として昨々シーズンの得点王ロングを獲得したのは面白い。
日本人選手の補強良いぞ
B1で唯一帰化アジア特別枠のいない大阪だが、まずB2プレーオフMVPの西川を獲得出来たのは大きい。ベテランの多嶋も昨シーズン素晴らしい活躍をしていたし、大阪復帰となる土屋も三遠でしっかり戦力になっていたので、組み込めれば面白い存在。
フィッシャーHCの下でプレーしていた新外国籍選手
海外から新たに加わった2人の外国籍選手は昨シーズン同じチームでプレーしており、過去にはフィッシャーHCの下でプレーした信頼のあるベテラン選手たちと言えるだろう。特にカロイアロはユーロリーグでも実績を残してきた実力があるので、プレーを見るのが楽しみな選手の1人。ただ、新外国籍2人ともサイズが小さいのは気がかり。
補強評価:+D
日本人選手の補強は良いと思うけどニュービルの穴を埋めるまでには至らないかなっていうのと、外国籍選手のディフェンス面は結構不安かなと。
島根スサノオマジック
継続路線で優勝を狙う
昨シーズンはQFで敗退したものの、優勝した琉球と同じ勝率を残した島根。B2時代から主力だった阿部と怪我で稼働率の低かったトラビスは退団したが、ビュフォートや安藤を始めとする主力選手が残留。ヘナレHC体制3シーズン目、勝負の年になりそう。
新加入の日本人選手は3人
Bリーグからの日本人選手の補強は晴山ケビンのみ。ビュフォードと安藤が長くボールを持つ島根において、昨シーズン3P37.80%で決めたケビンの補強は的確だ。残る2人はアメリカからの逆輸入。実力は未知数だが、どちらかがローテーションに入れたとしたら当たりと言っても良いかもしれない。
日本に帰ってきたハッサン・マーティン
ハッサン・マーティンが帰ってきた。Bリーグを前から見ていた人なら懐かしく感じるであろう。琉球でプロキャリアをスタートさせ、ユーロリーグに出場するような強豪チームで揉まれての日本復帰。以前日本でプレーしてた時のインパクトが絶大だっただけに楽しみ。
補強評価:+C
はっきり言うと選手層は変わってない。今シーズンもビュフォードと安藤が30分出場コースなのは目に見えてる。怪我の不安もあるが、その中でも36歳になったニカの怪我が一番不安。
広島ドラゴンフライズ
継続路線もCSで活躍した2人が退団
唯一外国籍選手の入れ替えがない広島は継続路線で戦うことを選んだ。しかし、CSで活躍した辻と佐土原の退団は痛すぎる。特に辻は効率良く得点するだけでなく、プレーメイカーとしても重宝されていた。プレーメイクではアメリカ帰りのロバーツ、3Pは山崎の活躍で補えるか?
痛すぎるカイ・ソットの離脱
NBAサマーリーグで2試合、ワールドカップで5試合と精力的に活動していたソットだったが、IL登録されてしまった。リムプロテクターでありビッグラインナップの鍵になる選手の離脱は痛すぎる。腰椎椎間板ヘルニアということで全休の可能性もある。代わりの帰化アジア特別枠を獲得するか今後の動向にも注目。
朝山正悟ラストダンス
選手兼任AC朝山の今シーズン限りでの現役引退も発表されている。長きに渡り広島で活躍して一時期はHCも兼任したレジェンドだが、今シーズンはまだまだ戦力としての活躍を期待したい。
補強評価:-D
CSで活躍してた辻と佐土原の退団は痛すぎる。カイ・ソットの状態も不透明なので、個人的には今シーズン苦戦しそうな気がしている。
佐賀バルーナーズ
ハレルソンの帰化成功
サポートコーチ兼練習生とした佐賀に加入したハレルソンだったが、開幕前に帰化が間に合い選手登録が完了した。ガルシアを起用するだけでなく、ファウルが少なくリバウンドの強いハレルソンを補強できたのは大き過ぎる。
佐賀のビッグラインナップ
新外国籍選手は202cmのPFチャイルズを獲得。身体能力を活かしたインサイドの得点が多い選手なのだが、プレシーズンではフィーラーとハレルソンと並べたビッグラインナップも試していた。これが結構厄介そうなので各チーム対策が必要になりそう。
西川移籍は痛すぎる
ハレルソン帰化でかき消された感はあるが、B2で平均14.6得点を取っていた日本人エースの西川が大阪へ移籍。B1でのプレー経験豊富な狩野など日本人選手3人を獲得したが、合計しても西川の得点数には及ばない。全員がステップアップして埋められるか。
補強評価:-B
賛否あったが帰化選手をアップグレードしてB1でもガルシアを使える環境を整えたのはGood。ただ、ガルシアはB2で戦った3シーズンで一度も規定試合数に到達していないので、彼が出れない時にオフェンスをどのように組み立てるかは気になるところだ。
長崎ヴェルカ
長崎がB1挑戦する上で必要だと考えていること
B1まで一気に駆け上がってきた長崎ヴェルカ。B1で戦う上で必要なのは「高さ、賢さ、個のオフェンス能力」と伊藤GMが話している。そんな中で外国籍選手の最長身はパーキンズの203cmという編成なのは気になる。
ウィングとPGの選手層
外国籍選手は小さいが、ウィングのサイズと実力はB1仕様になっている。森川、荒谷、韓国人のミンククといった異なるタイプのウィングが加入し、3人ともプレシーズンから実力を発揮している。一方で、補強が無かったPGの選手層は気になるところ。
馬場雄大日本復帰
ラストピースに馬場が加わったことはサプライズ過ぎた。「先発で出られるチームがいい」などと日本代表ホーバスHCにアドバイスもあり6シーズン振りの日本復帰を選んだようだ。長崎ではハンドラーとしてプレーする機会が増えるかもしれないし、PGもやりそうな気もしてる。
補強評価:B
チームカラーにマッチした選手を獲得することが出来たし、ウィングの選手層も武器になるだろう。とはいえPGの選手層が薄く、チーム最長身が203cmというスモールラインナップはロマンはあるけど尖りすぎている。
琉球ゴールデンキングス
牧PGコンバートとタマヨ魔改造計画
王者琉球は優勝メンバーのほとんどが残留。しかし、起爆剤になっていたフリッピンが退団。それもあり牧のポジションにPGが付与されたので本格的にPGにコンバートされそうだ。また、タマヨの成長も鍵になりそうな予感。ACと戻ってきたレジェンドマクヘンリーをメンターに、一皮剥けるかにも注目したい。
KDのGS移籍を彷彿とさせるビック・ローの移籍
ファイナルを戦った約2週間後、その時戦った千葉Jからローを獲得した。ダンカンを契約解除までして獲得を熱望したと言うべきか。そのダンカンは現役引退を発表している。ローの昨シーズンの活躍を見ていれば欲しくなるのも理解できる。
ビッグマンの怪我人
大黒柱クーリーと日本代表候補渡邉といったビッグマンがIL登録された点は大きなトピックだ。クーリーは最悪半年掛かる可能性のある怪我で、EASLでの活躍が期待されていた渡邉も大会期間中に復帰できるか。カークを獲得できたが、クーリーの穴は大き過ぎる。
補強評価:+C
大きな補強はローくらいだったが、この選手層のメンバーを残留させただけでも上出来。怪我人は痛いが最善策は尽くせたと思うし、EASLがある点も含めれば及第点かなと。
【B2 契約状況】
多くのチームが13人ロスターのB2。B1とは違い、IL登録は2人のみという状況。青森、A千葉、熊本が契約継続9人で一番多い。降格してきた新潟がIN-OUTが一番多い。昇格組の岩手と静岡も退団選手が多く、福島と福岡も9人が退団している。
ということで、B2も各チームの動向を見てみよう。B2は各チーム2,3文で簡潔にです。量が多いので悪しからず。
青森ワッツ
日本人選手は継続路線もロブシティ解体!外国籍選手どうするの!!!【2023/10/06 更新】ハミルトン加入!でもビッグマンアウダのみって大丈夫!?
岩手ビッグブルズ
久々のB1復帰。総入れ替えの外国籍選手のサイズが気になるけどケルヴィン・マーティン獲得は良いと思う。後はコンディションが…
山形ワイヴァンズ
結構良い補強したのではと思う。アダムス+外国籍2枚のラインナップは結構強そう。
福島ファイヤーボンズ
大改革を行った福島。個人的にボリックは昨シーズンブレックスに来ないかなと思ってたので、B2だったらかなりやると思う。キングの契約が長期なのか短期なのかでも評価変わると思う。
越谷アルファーズ
新HCはベテラン好き。という編成。ピーク&井上でどれくらい違いを作れるかは楽しみなところ。
アルティーリ千葉
B1の中堅チームより強い疑惑ある。主力継続に強力過ぎる4人を補強、特に前田とパードンB2は駄目だろ。これで昇格できなかったしんどい、
新潟アルビレックスBB
日本人選手はほとんどが新潟にゆかりのある選手たちで揃えたのかそうせざるを得なかったのか。外国籍PGニューカークがどれくらいやるかだけど、ちょっと厳しいシーズンになりそうかも。
ベルテックス静岡
実績のある大塚と橋本獲得は、B2初挑戦の静岡にとって大きいと思う。日本代表候補の特指市川がどれくらい試合に絡めるかも見もの。
滋賀レイクス
降格したが思ったよりも主力が残留した印象。特に外国籍選手の補強は大当たりだと思う。西地区優勝候補。
神戸ストークス
日本人選手の入れ替え無しで外国籍選手と帰化選手獲得。ベテランから若手に上手にシフトチェンジしたら昨シーズンよりも良い結果が付いていきそう。
バンビシャス奈良
例年通り今シーズンも入れ替えが多い奈良。ムボジとハインズは元チームメイトで、ハインズは以前奈良相手に47得点した選手。
愛媛オレンジバイキングス
クリーナー抜かれたのは痛い。SOMECITYにも出てたバローンと、B3得点王のヘイモンドがB2でどれくらいやれるかは注目ポイント。
ライジングゼファー福岡
大型補強を行った福岡は選手だけでなくコーチ陣も増えた。B2トップの実力者とB1経験のある選手たちが加わって、上手く噛み合えば昇格争いに組み込めそう。
熊本ヴォルターズ
駒沢を獲得できたのはめちゃくちゃ大きいと思う。シューター谷口とリムプロテクターローソンの抜けた穴をどう埋めるか。磯野早く帰ってこい。
おまけ ~順位予想~
B1 東地区
宇都宮ブレックス
アルバルク東京
千葉ジェッツふなばし
群馬クレインサンダーズ
秋田ノーザンハピネッツ
仙台89ERS
レバンガ北海道
茨城ロボッツ
B1 中地区
川崎ブレイブサンダース
サンロッカーズ渋谷
横浜ビー・コルセアーズ
三遠ネオフェニックス
シーホース三河
ファイティングイーグルス名古屋
信州ブレイブウォリアーズ
富山グラウジーズ
B1 中地区
琉球ゴールデンキングス
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
島根スサノオマジック
佐賀バルーナーズ
長崎ヴェルカ
広島ドラゴンフライズ
京都ハンナリーズ
大阪エヴェッサ
B2 東地区
アルティーリ千葉
越谷アルファーズ
福島ファイヤーボンズ
山形ワイヴァンズ
新潟アルビレックスBB
岩手ビッグブルズ
青森ワッツ
B2 西地区
滋賀レイクス
神戸ストークス
熊本ヴォルターズ
ライジングゼファー福岡
愛媛オレンジバイキングス
ベルテックス静岡
バンビシャス奈良