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宇都宮ブレックス 24-25シーズン 序盤戦雑感まとめ

こんにちは、hiroです。
今回は24-25シーズンの宇都宮ブレックスの序盤戦について書きました。

ブレックスファンの方もそうじゃない方も、このnoteを見れば序盤戦のブレックスがどんな感じか見えてくると思います。

気になるところだけでも、読んでいただけたら幸いです。

※有料部分もありますが、無料部分だけでも楽しめるはず。


序盤戦の成績と振り返り

序盤戦:12勝2敗 .857 東地区2位

開幕前のnoteには10勝以上してバイウィークに入れると理想的と書いたのだが、リーグ全体1位タイの12勝2敗でバイウィーク突入。開幕戦で千葉Jに連敗した時はどうなるかと思ったが、その後12連勝。

序盤戦で下位予想のチームとの対戦が多く、勝ち越せる計算は経っていたが(実際に勝率5割未満のチームとの対戦が9試合とリーグの中でも2番目に多かった)安心して見れた試合は2試合くらいで、正直負けてもおかしくないような接戦も多かった。

ブレックスの試合をあまり見ておらず結果だけを追っている人からすると、継続路線で安定感のあるチームに見えるかも知れないが、成績と内容はあまり比例していないなというのが正直な感想。徐々に良くなってきたと感じる部分もあるが、課題も多い。ポジティブな見方をすると、悪いなら悪いなりに接戦を勝ち切る強さがあると言えるかもしれない。

ここまでの勝敗傾向

開幕戦で連敗してから12連勝しているので比較的良い数字が並んでいる。その中でも気になるのが、前半40失点以上だった試合が7試合もあること。昨シーズン全体でも同条件の試合が14試合しか無かったので、シーズン1/4を消化した段階で昨シーズン試合数の半分に達しているのは流石に多すぎる。

東地区の状況

東地区順位表とここまでの対戦相手

ブレックスは東地区1位の千葉Jと同率で並んでいるが、直接対決の結果(0勝2敗)で東地区2位。3位の群馬とは4ゲーム差離れていて、そこから1ゲーム差で4位の秋田がいる。現実的にこの4チームで東地区のCS2枠を争う形になりそう。

千葉Jは渡邊雄太が怪我の離脱している中でも守備は堅いし、リーグトップのスターパワーで勝ち切る力があるので、富樫とムーニーが長期離脱しない限り50勝付近の成績を残すと思う。それだけでなく伸びしろが一番多そうなのが恐ろしい。

群馬も昨シーズンとはスタイルが一変しており、トランジションチームからペースが一番遅いチームになり、弱点だった3Pが長所になるチームへと変貌した。インサイドの守備はリーグ屈指であり、今後更に強くなりそう。

秋田は例年通り持ち前の強度の高いディフェンスからスティールを量産し得点するチーム。オフェンス面の課題はまだまだあるように感じるが、ハマった時はどんな相手にも勝てるだけのポテンシャルがあるし、既に千葉Jに勝ってそれを証明している。

CS優勝を目指して戦うブレックスとしては、東地区2位以上がノルマであり、全体4位以上に入りQFホームコートアドバンテージを獲得したい。選手が揃っていれば強いブレックスだが、プレータイムの偏りや怪我人の心配はあるし、戦術の幅も広げていきたい。個人的には、ここまでのシーズンを見た感じだと前者はやや不安、後者は期待できそうだと感じている。

今シーズンの特徴的なスタッツ

ここまでのブレックスのスタッツを見ながらいろいろと書いていく。

今シーズンも引き続き3Pチーム

3P成功数1位、3P試投数1位、3P成功率8位、総得点における3Pからの得点割合1位、FGにおける3P試投数の割合1位、3P成功数-相手の3P成功数1位

ブレックスの強みは昨シーズンに引き続き3Pシュート。試投数、成功数ともにリーグダントツの多さを誇っており、3Pに関する項目のほとんどがリーグトップ。FGにおける3P試投数の割合もBリーグで唯一50%以上と、FGの半分以上が3Pという特異なチームだ。

ペイント内成功数16位、ペイント内試投数22位、ペイント内成功率2位、総得点におけるペイント内からの得点割合22位、FGにおけるペイント内試投数の割合23位

逆にペイント内の得点は少ない。これは相対的に仕方ないことだが、昨シーズン同様に高確率でペイント内でシュートを決めている点はポジティブだ。

リバウンドは頑張ろう

悪い意味で今シーズン象徴的なのがリバウンドの弱さ。ブレックスファンの方は、リバウンドを取れない歯がゆさを感じている試合も多いはず。

オフェンスリバウンド数15位、セカンドチャンスからの得点13位、オフェンスリバウンド獲得率16位

CS優勝したシーズンはオフェンスリバウンドでリーグトップを争っていたブレックスだが、今シーズンはリーグ平均を下回っている。オフェンスリバウンドはスペーシングの関係で減ってしまうのは仕方ない部分もあるし、むしろオフェンスリバウンドを放棄しているように感じることもある。

相手のオフェンスリバウンド数最下位、セカンドチャンスからの失点20位、相手のオフェンスリバウンド獲得率21位、総失点におけるセカンドチャンスからの失点割合最下位

一方でディフェンスリバウンドが壊滅的に弱い。これは絶対に解決しないといけない問題。今シーズンのブレックスは相手にオフェンスリバウンドを一番取られているチームなのだ。相手のオフェンスリバウンド獲得率も、昨シーズン27.72%でリーグで2番目に低く抑えていたのだが、35.22%でワースト4位と酷い状態。セカンドチャンスからの失点もワースト5であり、総失点におけるセカンドチャンスからの失点割合はリーグで一番多い。リバウンドの項目だけを見たら12勝2敗という結果が不思議である。今後、相手にオフェンスリバウンドを取られすぎて負ける試合が出てきてもおかしくないと思う。

相手のオフェンスリバウンド獲得率と相手のオフェンスリバウンド獲得率が40%を超えた試合数

22-23シーズン:27.28%(5試合)
23-24シーズン:31.42%(7試合)
24-25シーズン:35.22%(4試合)

opp OR%(opp OR%が40%を超えた試合数)

今シーズンを含む直近3シーズンの相手のオフェンスリバウンド獲得率と、相手のオフェンスリバウンド獲得率が40%を超えた試合数を出してみた。今シーズンは、相手にオフェンスリバウンド取られ過ぎていることがわかると思う。

22-23シーズンは、当時リーグ屈指のセンターだったジョシュ・スコットがいたのでリバウンドは強かった。メンバーがほぼ変わっていない23-24シーズンと比べて感じることは、ボールウォッチャーになってボックスアウトを怠っていたり、ビッグマンがゴール下のポジション取りやフィジカルで負けていたり、スイッチの頻度が増えてゴール下で日本人対外国籍or帰化アジアビッグマンの構図になりオフェンスリバウンドを奪われるなど。リバウンドを取られている理由はいろいろあるが、これらを改善できればもっと強くなれる。もう一度ブレックスがこれまで大事にしていた部分に立ち返りたい。

今シーズンはトランジションが武器

速攻からの得点4位、速攻からの失点1位、速攻での得失点1位

速攻からの得点は12.07でリーグ4位、昨シーズンが9.90で18位だったので大きくランクアップ。ただし、昨シーズンの同時期も同じくらい速攻からの得点が多かったが、11月のバイウィーク以降は減ってしまいボトムハーフに落ち着いてしまった。これからも継続できるか注目。とはいえ、速攻に記録されなくても、アーリーオフェンスで完結するシーンも多く見られるので、ブラスウェルHCが話している『アップテンポなバスケ』はもっと良くなりそう。

速攻からの平均失点と速攻から10失点以上した試合数

22-23シーズン:9.7(32試合)
23-24シーズン:9.9(32試合)
24-25シーズン:6.2(1試合)

速攻からの平均失点(速攻から10失点以上した試合数)

『アップテンポなバスケ』を掲げる一方で、今シーズンのブレックスは速攻からの失点がリーグで一番少ない。これはもしかすると意外かもしれない。一つの要因として考えられるのがオフェンスリバウンドの減少。オフェンスリバウンドが取れていない代わりに、相手にトランジションからの得点を許さないという部分を意識している気がする。

過去2シーズンはトランジションディフェンスが課題だった。しかし、今シーズンはここまで速攻から10失点以上を記録している試合は、HCが「プレーが雑だった」と怒りを露わにした茨城戦のみ。速攻に記録されないトランジションもあるのは事実だが、ここ数シーズンの中では数字的にもプレーを見ても簡単にやられていない。

セカンドユニットで点が取れない

スタメン5人の得点1位、総得点におけるスタメン5人の得点割合4位、ベンチポイント21位、総得点におけるベンチポイントの割合21位

今シーズンと昨シーズンの比較

平均得点:82.14(6位)ー 81.60(6位)=+‪0.54
スタメン5人の得点:60.57(1位)ー 54.60(12位)=+‪5.97
ベンチポイント:21.57(21位)ー 27.00(6位)=-5.43

今シーズン ー 昨シーズン = 比較

スタメン5人の得点が増え、ベンチポイントが減ってしまっている。スタメン5人は得点だけでなくプレータイムも増え、実質8人ローテで戦うような試合も多かった。若手をもう少し使って欲しいと思いつつも、接戦も多く余裕を持った試合展開が少なかったので仕方ないとも思うので難しいところだ。

開幕前はいかにニュービルの負担を減らすかという部分が課題だったが、現状はニュービルがコートにいない時のオフェンスが不安定で、負担を減らせていない。

ディフェンスは悪くない

相手の3P成功率8位、相手のペイント内成功率3位、相手のペリメーター成功率18位、相手のeFG成功率4位

ディフェンスは平均失点は増えているけど各シュート成功率を見てみると、現状3Pもペイント内も昨シーズンよりも低く抑えることが出来ている。ペリメーターを38.94%で決められてるのは流石に決められすぎだが、14試合のうちペリメーターを多く打つトップ3の北海道、仙台、群馬と5試合やっているという影響も大きいと思うので、徐々に落ち着いていくのかなと予想。

平均失点が約6点増えてしまっている要因として大きいのが、昨シーズンから増えているペイント内の失点。昨シーズンからペイント内での失点が約5点増。前述の通りペイント内の成功率は低く抑えることが出来ているのだが、セカンドチャンスの影響もあると感じる。ちなみに、セカンドチャンスからの失点は昨シーズンから3.46点増えてます。

前半の失点数は減らしたい

1Q失点13位、2Q失点10位、前半失点13位

今シーズンと昨シーズンの比較

1Q失点:20.14(13位)ー 17.40(1位)=+‪2.74
2Q失点:19.07(10位)ー 17.60(2位)=+‪1.47
前半失点:39.21(13位)ー 34.90(1位)=+‪4.31

今シーズン ー 昨シーズン = 比較

個人的に気になるのが前半での失点の多さ。試合の入りからディフェンスの強度が低いのが気になることが多く、昨シーズンのように前半から主導権を握れる試合が少なかった。反対に前半の得点はどうなってるかというと、昨シーズンよりも-1.79点減ってます。

もう少しファウルは使えるんじゃない?

相手のFG試投数一番多い、相手のフリースロー試投数3番目に少ない、ファウル数4位タイ、相手のフリースロー獲得率2位

今シーズンと昨シーズンの比較

相手のFG試投数:68.29(24位)ー 62.30(3位)=+‪5.99
相手のフリースロー試投数:14.36(3位)ー 15.10(3位)=-0.74
ファウル数:16.29(4位)ー17.00(3位)=-0.71
相手のフリースロー獲得率:21.03%(2位)ー24.25%(9位)=-3.22%

今シーズン ー 昨シーズン = 比較

現状ブレックスはフリースローを与えていないが、FGはたくさん打たれているチームになっている。相手のFG試投数は昨シーズンから約6本も増加。ファウルの数は昨シーズンから減っており、相手にフリースローを与えている本数も減っている。個人的にはもう少しファウルを使っても良いと思う。リーグ平均のファウル数が18.78だが、ブレックスが18個以上ファウルをした試合は5試合(うち2試合はOT)のみ。ファウルが少ない≒ディフェンスの強度がそこまで高くないとも言えると思うので、ファウルが少ないから良いとは言えないのかなと。


序盤戦を見ての期待や不安などあれこれ

序盤戦を見ていろいろ思ったことをざっくばらんに触れていく。ここから有料になりますので、目次の内容見て気になる人だけ読んで頂けたら。

序盤戦を見ての期待や不安などあれこれ
神様ニュービル凄すぎ問題と酷使問題
今シーズンのジェレットは良い
【悲報】若手の出番が少ない
遠藤の3Pは不調なのか?
スモール同士のPnR
スイッチが微妙

中盤戦の展望
今回こそ獲りたい天皇杯
対戦相手的には比較的楽
鍵を握りそうな2試合と3試合
おわりに

有料部分

タイムセールという機能が出来たようで、SR渋谷戦GAME1が始まる15時までは少し安く購入できます。「コーヒー奢ってやるか」くらいの感覚でよろしくお願いします。

ここまで読んで頂きありがとうございました!

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