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俺は「何を」書きたいのだろう?(公募小説の話)

 のっけから汚え話で恐縮ですが、いくら念入りにシャンプーをしても、一向にフケが治まらないので、もういっそ、皮膚科を受診するべきかと思いました(挨拶)。

 と、いうわけで、フジカワです。

 なにゆえか、家の冷蔵庫が氷を作ってくれなくなったので、地味に困っている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今回の記事は、「教本読了! だが!?」とかいった話です。


前回までのあらすじ

  さて。昨日は、

 ちょっと愚痴をこぼさせて頂きました。

 個人的(偏った)スタンスとして、

「創作に関わる人間なら、その人のアウトプットするものが全て」

 だと思っているので、偉ぶるくせに、その人の作品が「なっていない」と、すんげえ苛立ちを覚えるんですよね。

 まして、未熟極まりないシロモノを見せつけられて、それを本人が傑作だと思っているよーな言葉を聞けば、そりゃあ怒りも湧いてきますよ。トドメに、僕より年上にもかかわらず、お花畑的思考を持っているようでは以下略ッ!

余計なことは考えない!

 まあ、その、友人のMさんについては、多分、創作的にマジで痛い目を見ないと(お花畑的思考は)治らないと思いますから、「今」考える必要は、まったくないです。

 僕は僕で、やるべきことをやらねばならぬ。ってことで、引き続き、これを読んでいました。

 以前も触れましたが、軽妙な語り口のおかげで、本日、読了しました。

 しかし、通して読むと、改めて途方に暮れてしまいました。

ジャンルの問題

 そう。確かに、次に書きたい作品の、「一応の」ログラインはある。

 ただ、「どんな話なの?」と聞かれた時、「内容」は説明できますが、もっと深い(あるいは大きい)ところの、「ジャンル」及び「テーマ」が、非常ぉーに曖昧である。

 『SAVE THE CATの法則』には、10の「ストーリーパターン」が存在します。それは、ラブコメであるとか、SF、あるいは時代物とかいった「題材」のカテゴライズではなく、もっと大きな、構造的なもの。

 言わば、「作品の、もう1本の骨子」です。

「作者は、この作品を通して、『何を』訴えたいのか?」

 読者に訴えかけるべき「人生の教訓」も、同じく10個に分類されています。愛であるとか、贖罪であるとか、まあその辺ですね。

骨なしチキン!

 なるほど、「是が非でも、このパターンに当てはめねばならぬ!」というわけでもないでしょう。ただ、最終的に、読者に「何か」を残さなければ、「面白み」にも欠けるもの。

 加えて、著書内で例示されている「パターン」が、恐ろしいほどに、(多分、世の全ての『売れた小説』の)「盛り込むべきテーマ」を網羅している。逆に、逸脱した例を探す方が難しいんじゃ? とさえ思えます。

 さて。そんな、「ログラインとは別の骨子」がない、へにゃへにゃな作品が、読者の「ページをめくる手」を止めさせず、かつ、読後に「何か」を残せるか? そりゃあ、考えるまでもなく「否」でしょう。

 ここで、僕氏が次に書きたい作品の、ログラインを見直してみました。

「こぉの、骨なしチキンが!!」

 もうね。独りよがりもここに極まれり。本来の意味の「やおい」、要は、「山なし、オチなし、意味なし」……とまではいきませんけど、きっと、たとえこれで10万文字書いても、ぜってーに読者から言われる。「で?」と。

 要するに、ストーリーパターンも、テーマさえも決まっていない。意味するところは、主人公が、最終的に、「どう」成長、変化していくか? そこがない! そんな状態で、小説を書く意味などない!!

キャラ造形の問題

 まあね、実のところ、解決策は分かっているんですよ。そう。主人公のキャラ設定が、甘すぎる。一応、欠点は盛り込みましたが、それは、「物語全体を通じて解決されるべき」類のものではない。

 つまりは、「変化と成長」が、ない。僕も、10年前に在籍していたシナリオ学校で、「ドラマとは、変化である」という原則を叩き込まれました。そして、その「落差」が大きければそれだけ、「ドラマチック」になる。

 表面的な欠点じゃ、ダメなんですよ。もっと、主人公の周りの世界に、強い影響を与えるものでなければ。

 逆に、主人公像をガッチリ固めれば、後のキャラクターは、言い方は悪いですが、どうとでもなる。

 主人公は、どんな問題を抱えていて、何を欲していて、真に得るべきは何か? 言わば、行動原理。それがなきゃあ、主人公でさえ、作者の「都合のいい、ただの人形」に成り果てます。

 誰だって、

「完璧超人なビジネスマンが、葛藤の浅い、面倒くさいだけの仕事をこなして、大して成長もしないまま、ヒロインとラブってハッピーエンド」

 なんて話、読みたくないですよね? 僕だってそうです。いやまあ、現状の案でも、そこまで浅くはないのですが。

時間はある?

 幸いなことに、まだ、今月は終わっていません。もちろん、2025年の公募の計画を考えた時、あまり長々と時間は割けないのですが、既にケツに火がついている! というわけでもない。

 今日がもう終わったと考えると、11月も、残り7日です。日々が忙しいのならばともかく、僕氏はそうではない。

 なので、キャラ設定と、ストーリーパターンの決定だけでも、今月中にやっちゃいたい所存。

 いやあ、セオリーを固めないまま突っ走った、俺の28年間って、なんだったんだろう、と。

 んじゃまた。



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不二川巴人
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