【ポケダン空】 ビッパとユキカブリの話
※記事後半にて、ビッパのスペシャルエピソードについてのネタバレをしまくっています。
今回の記事はビッパとユキカブリがメインの内容で、そちらの話は2つ目以降の項目からになります。
エンディングまでプレイして感じたこと
この項目はもっと簡潔にまとめるつもりだったのですが、思ったより長くなってしまいました。
ストーリー内容に直接触れるのは次の見出しからです。
大人になってからプレイすると、子どもの頃気づけたかったことにたくさん気づけた。
創作物の法則とかパターンとか、大人の事情とかそういったものを何も知らなかったゆえにストーリーの展開を予想することがまったくできず、次は一体どうなるのかと期待と不安で手に汗にぎりながら全力で没頭して楽しんでいた子どもの頃の思い出と体験が、自分にとって何物にも変え難い宝物なのだと今さらながら最近気づきました。
ポケダンは大人がプレイしても楽しめるけど、純粋な子どもであれば雰囲気や世界観を大人以上に満喫して純粋に楽しめるのだなと。
大人の目線だと、「これをドットで綺麗に描写するのはすごいな!」とか「ここのストーリー展開はよく考えられてるなぁ」とか、つい創作者目線で考えてしまうことが多いので……。
それはそれで勉強になるし新しい発見に気づけて嬉しいし、楽しいことに間違いはないのですが、大人になると子どもの目線で驚きや新鮮さを感じられることがどうしても少なくなってしまう。
けれど、その大人の目線で改めてプレイしてみると、言葉の意味や描写の意図をもっと深く理解することができました。
ポケダンって、子どもには難しい単語やストーリー内容が時々出てくるので、子どもたちが大人になってからもう一度プレイすることを想定して作られていたのかなぁと思います。
わたしと同じダイパ世代の方々であれば、当時時・闇・空の探検隊をプレイされた人は結構多いのではと思います。
なので、子どもの頃に遊んだことのある方は是非もう一度遊んでみてほしいです。
わたしが大人目線でキャラの行動や考え方に理解や共感ができるようになったのは、主にプクリン、ぺラップ、ビッパ、ヨノワールさんでした。
今回の記事ではビッパについて書いていますが、他のポケモンたちも気力があればいつか詳しく書きたいなと思っております。
社会の荒波に揉まれた後だと、トレジャータウンのポケモンたちやギルドのメンバー……特に、ビッパ先輩の優しさが身に染みる。
大人になってから理解できたビッパ先輩の温かさ
ゲームを開始して少し進めると、パートナーと一緒にプクリンのギルドという場所に行くことになり、主人公とパートナーはそこで探検隊の登録手続きを済ませ、チームを組みます。
そこからギルドに住み込みで働く日々が始まるのですが、そこで1番最初に関わる先輩がこちらのビッパ。
はじめての後輩ができて相当嬉しかったとのことで、初対面でいきなり感動して泣いてしまうビッパ先輩。
子どもの頃は「泣くなんて大袈裟だなぁ。ビッパって涙脆いんだなぁ〜」くらいにしか思っていませんでした。
しかし、ストーリー序盤で解禁されるこちらのスペシャルエピソードをプレイすると、その涙の意味がわかるんですよね。
一流の探検家になるために、故郷を離れギルドで修行を始めたビッパ。
ところが、ギルドではドンくさいと言われ、探検隊らしい仕事は任せてもらえない日が続いていた。(※以下の公式サイトより あらすじ引用)
仕事でミスばかりしてしまう。
そのせいで探検隊らしい仕事を任せてもらえず、簡単な仕事しか任せてもらえない。
自分はみんなに迷惑ばかりかけてしまう。
段々と自信が持てなくなっていき、なかなか成長できない自分に対し、焦りを覚える……。
こうして文章にしてみると、我々人間が社会に出た頃に抱えるであろう悩みそのもので……!
大人になって社会を知った後だと、ビッパの悩みや焦りがまるで自分のことのように思えてしまい、胸が締め付けられるような思いと共に、ビッパに対し一気に親近感が湧きました。
味方のユキカブリの特性のせいで攻略難易度が高い
そんな社会人1年生のようなビッパは、突然現れたユキカブリから「ほしのどうくつ」の場所が記された地図を渡されます。
小悪党のタツベイとグライガーに地図を奪われそうになるものの、ビッパはユキカブリとともにほしのどうくつへ!
ただ、ユキカブリの特性は「ゆきふらし」
ポケモン本家でもお馴染みの特性で、自分がその場に出るとあられを降らすというものです。
ポケダンの場合は、本家と違いポケモンをその場で出したり引っ込めたりすることができないので、ユキカブリと一緒にいる間は天候を他のポケモンに上書きされない限り、ずっっと天気があられのままで……。
ビッパのレベルが低くてHPが50もないのに、それで10ターンごとに3ダメージ受け続けるのはキツい!!
ダンジョンを歩いていると少しずつHPが自然回復する仕様とはいえ、その自然回復が追いつかない勢いでHPがみるみる減っていく!
無害な天候に上書きしてくれるポケモンは見当たらず、どれだけフロアを移動して進んでも天気はあられのまま。
それでも救済措置はちゃんと用意されており、ダンジョンを進んでいると高確率でカクレオンのお店が出現し、そのお店で「あめだま」が売られています。
これを使うとそのフロアにいる間の天候を雨にできるので、恐らくそれを駆使する前提のダンジョンです。
ダンジョンに入る前にお金を用意して、ダンジョン内のお店で「あめだま」を何個も買うのが前提の難易度だと思いますこれは……。
真っ先に階段を目指すプレイスタイルの人にはもしかしたらそこまで必要ないかもしれませんが、わたしはアイテムを1つも見逃したくないタイプなので必須でした。
ただ、幸いにもユキカブリのレベルはビッパの2倍以上もあって、ダンジョン内の敵もユキカブリに任せておけばなんとかなります。
このユキカブリ、なんでこんなにレベルが高いんでしょうね……?
演技巧みな悪党集団
ユキカブリが使う技の中に「いばる」があります。
たしかにこれはユキカブリがレベルアップで覚える技ではあるのですが、ここで同行するユキカブリはとても臆病で怖がりな性格。
ビッパよりもかなりレベルが高いのに、
「ビッパさんといると安心」
「ビッパさんとなら『ほしのどうくつ』に行きたい」と、いう内容のことを言ってきたり。
ダンジョンの敵を余裕で倒しまくるレベルの高さなのに、タイプ相性的に有利なはずの小悪党のタツベイとグライガーにまったく反撃できず、痛い目にあったとの話 (ユキカブリ本人談) で……。
それに加え、特性はこおりタイプ以外の味方にダメージを与え続けるという厄介な『ゆきふらし』
……当時、初見でプレイした時はまったく見抜けなかったのですが、ユキカブリってもうこの時点でちょっと怪しいですよね?
まあ記事の冒頭にネタバレを含むと書いているので書くのですが、この後ユキカブリはビッパを裏切ります。
先ほどまでの臆病で怖がりなキャラとは似ても似つかない、計算高く荒々しい口調のキャラに豹変します。
正体は小悪党のタツベイとグライガーを率いるチーム「アクトーズ」のリーダーで、今まで演技をしていたのはビッパの持つ大金 (ビッパが旅立つ日に母ビーダルから貰った大切なお金) を奪うためでした。
ポケダンの世界観は一見ほのぼのとしていて温かみのある雰囲気で、実際味方サイドにはそういうポケモンが多い印象です。
ですが、この世界は思ったよりもシビアで現実と大差ない厳しさがあるなぁ……と、このエピソードを改めてプレイして思いました。
そういえば、本編のストーリーでも処刑とか処刑場って単語が出てくるんだったこのゲーム。
演技巧みな悪党集団アクトーズの話に戻りますが、英単語の「act」には、「演技する」という意味合いがあります。
なので、チーム名が悪党とactのダブルミーニングなのだと知った時は感服しました。
これはYouTubeの動画のコメント欄で知ったのですが、気づけた方もすごい!
もしかすると勘のいい人は特性やタイプ相性などで違和感を抱いたかもしれませんが、ユキカブリの演技が完璧すぎて当時は見事に騙されました。
雪だけじゃなくてネコも被ってるよこのユキカブリ……!
このユキカブリがネットでネコカブリと呼ばれているところを見た時は、なんて秀逸な呼び方なんだと笑いました。
ポケダン空をプレイするまではユキカブリに悪役のイメージがまったくなくて、本家ポケモンの図鑑説明も無害でかわいい感じだったので、初見の頃は1mmも疑っておらず本当に衝撃で……!
ただ、よくよく考えると普段のお尋ね者の依頼文で「かわいい見た目のポケモンが自分のその見た目の印象を活かしてみんなを騙している」というパターンがよくあるんですよね。
数日前にやった依頼がそのパターンで、お尋ね者がプラスルやキルリアだったな。
この世界、メインストーリーや他のポケダン作品でもこちらを巧妙に騙してくるポケモンが複数存在するから油断ならない。
ギルドメンバーやジラーチに関する話を今回は書ききれなかった
ビッパのスペシャルエピソードを語る上でこの2つも重要で外せないものだと思ってはいるのですが、今回の記事が想定の3倍くらい長くなってしまい力尽きました……。
どう表現すれば伝わりやすいかを考えながら文章をたくさん書くのって、思ったよりエネルギー消費量がすごい。
慣れたらエネルギー消費量を抑えつつスラスラと書けるようになるのかな。
ビッパのスペシャルエピソード後半の話も文章にしたいなと日々思ってはいるので、文章が形になってきたら後ほどそちらも書こうと思います。