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高校バスケの未来を作る。コンテンツ制作の現場から見える、若き才能たち
スポーツの世界では、プロになってから注目を集める選手が多いかもしれませんが、才能ある選手たちは、高校生の段階からその輝きを放っています。
dscでは、Bリーグやプロバスケットボールの映像制作だけでなく、高校バスケットボールのSNSコンテンツ制作も手がけている。日本バスケットボール協会(JBA)公式アカウントの運用を通じて、若き才能たちの活躍を発信し続けています。
今回は、高校バスケットボールのコンテンツ制作に携わるクリエイター:平沼さんに話を伺いました。高校生たちの熱量、そしてそれを伝える仕事の魅力について語っています。最後までお楽しみください。
1. 高校バスケの魅力とは?
── 「高校バスケ」は、どんな特徴がありますか?
「高校」は、競技者が多いことが一つの大きな特徴と言えると思います。日本は部活動の文化が根付いているので、多くの高校生がバスケットボールに打ち込んでいます。同世代の全国大会となれば、自然と注目も集まります。実際、個人スキルを磨く選手も増えており、プレーのレベルは年々向上しています。同じプレーでも、プロや大学生ではなく、高校生ができるということに驚きと感動が生まれやすいんです。
『青春』というキーワードで言えば、大学バスケも学生バスケの集大成ではありますが、多くの人にとって高校時代の部活動こそが青春の象徴なのかな、と。大学バスケは戦術理解やフィジカル面での完成度が高い一方で、高校バスケには個性的なプレーや、監督の指導のもとで懸命に頑張る選手たちの姿があります。だからこそ、高校バスケには特別な感動や共感が生まれやすいと考えています。
2. SNSを通じて広がる、新しい可能性
──SNSでの発信について、プラットフォームごとの特徴はありますか?
高校バスケは特にTikTokでの反応が良いですね。コメント数が他のプラットフォームと比べて多いんです。その理由として、TikTokは他のSNSと比べて匿名性が高く、気軽にコメントができる環境だからだと考えています。
現在の高校生は、InstagramやLINEは友人同士でつながるプライベートな場として使われることが多いのに対し、TikTokは見る専用のプラットフォームとして使われる傾向があります。YouTubeに近い感覚かもしれません。若い世代の多くは、TikTokで自ら投稿することはあまりなく、コンテンツを楽しむ場として活用しているようです。
日本バスケットボール協会では、Instagram、Twitter、TikTok、YouTubeなど、複数のプラットフォームで情報を発信しています。各プラットフォームの特性を活かしながら、高校バスケの魅力を届けています。実際、高校生からの反応も多く、選手たちも取り上げられることを喜んでくれています。自分のプレーが日本バスケットボール協会の公式アカウントで紹介されることは、選手たちにとって大きな励みになっているようです。
──今大会、コンテンツ制作の面で工夫していることは何でしたか?
今年は現地での撮影日数を増やし、より多くの試合を取材できるようになりました。トップリーグは約8週間にわたって開催されますが、その半分程度は現地での撮影を行っています。また、試合がない平日にも、週末の好プレーや活躍した選手を取り上げるなど、定期的な情報発信を心がけています。
単にスーパープレーを切り取るだけでなく、選手の人となりが伝わるような瞬間も大切にしています。リーグ戦という形式だからこそ、トーナメントでは見られないような選手同士の交流や気遣いの場面も撮影できます。ウインターカップのような大会では、1回戦で負ければそこで終わりという緊張感の中で、なかなか見られない選手たちの素顔があるんです。
@jba_official 思わぬアクシデントから... 激闘の中でも、敵味方関係なく助け合う高校生たち👏 #U18日清食品トップリーグ #U18日清食品リーグ #高校バスケ
♬ Take me (feat. reina) - voquote Remix - Snowk & voquote
また、試合を重ねていく中で、様々な選手を発掘していくのも醍醐味です。例えば、「すごいパス」を集めた動画が100万回再生を超えるなど、リーグ戦ならではのコンテンツづくりも可能になっています。ウインターカップでスターになる選手を事前に見つけ出し、そのストーリーを伝えていくことで、より多くのファンを獲得することができるんです。
3. バスケットボール界の未来を見据えて
──高校バスケのコンテンツ制作に携わる意義とは?
バスケットボール界全体が大きな変革期を迎えています。Bリーグではアリーナ建設やドラフト制度の導入など、プロスポーツとしての基盤強化が進んでいます。試合の演出も進化し、エンターテインメント性の高いイベントへと変貌を遂げています。
このような業界全体の盛り上がりの中で、次世代の選手だけでなく、ファン層を育てていくことも重要です。高校バスケは競技人口が多く、観客は同じ高校生の世代。ここでしっかりとファンを育てることができれば、大学バスケやプロバスケの発展にも繋がっていくはずです。
また、個々の選手の価値を高めていく意味でも、高校時代からの露出は重要です。プロになってから知名度を上げるだけでなく、育成年代のうちから注目を集め、ファンとの接点を作ることで、選手のその後のキャリアにも良い影響を与えられると考えています。
──これからの展望を教えてください。
バスケットボール界の発展には、二つの要素が重要だと考えています。一つは、競技としての価値を高めること。もう一つは、エンターテインメントとしての魅力を向上させることです。
高校バスケのリーグ戦は、この両方を実現できる可能性を秘めています。リーグ戦という形式を活かして選手の成長を支援しながら、同時に魅力的なコンテンツを制作することで、新しいファン層の開拓にも貢献できる。大会そのものの認知度を高めることは、バスケットボール界全体の価値向上にも繋がっていくはずです。
個々の選手に目を向ければ、注目されることは大きなモチベーションになります。その注目が大学進学やプロ入りのきっかけになることもあります。
高校バスケは、競技としての純粋さと、エンターテインメントとしての可能性を併せ持っています。この両面を最大限に活かしながら、バスケットボール界全体の発展に貢献していきたいと考えています。
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