茨城県の各市区町村の平均年齢と昼夜間人口比率との相関など
こんにちは。つくばに住む研究者です。
今回も国勢調査結果を使いながら、地図や図表を使って茨城県のデータについて俯瞰していきたいと思います(次回あたりからは国勢調査以外のデータについても使おうと思います)。
前回まではpythonのコードも掲載していましたが、今回の記事で使うコードは基本的にこれまでに使ってきたものとほぼ同様ですので割愛します。
まずは前回と同じ方法で、平均年齢について市区町村ごとに色塗りをしてみます。濃い赤ほど平均年齢が高く、濃い青ほど平均年齢が低い自治体になります。
最も平均年齢が低かったのはつくば市で42.06歳、次いで守谷市の44.01歳でした。一方で、最も高かったのは北西部の大子町で57.9歳でした。北に行くほど平均年齢が高い傾向が見えますが、県の南端の稲敷市も52.75歳となかなか高い数字でした。
2020年の国勢調査結果では、茨城県全体の平均年齢は48.15歳で、全国平均の47.6歳よりも高い数字でした。2015年の時点では、茨城県の平均年齢45.81歳に対して全国平均はそれよりも高い47.85歳でしたので、5年の間には全国平均よりも早く高齢化が進んでいるのかもしれません。
ところで、市区町村ごとに見える平均年齢の特徴は、前回に見た昼夜間人口比率と似ています。以下は前回の再掲です。
都市部には郊外からの通勤や通学だけでなく、年齢の若い移住者も多い傾向があるのかもしれません。昼夜間人口比率と平均年齢の相関係数を見てみます。
相関係数はおよそ-0.21です。「平均年齢が低い都市ほど、昼に人口が多い傾向がある」と言える可能性があります。0.2は決して低くはありませんが、高いとも言えません。茨城県の自治体の数は44市町村と少ないため、全体に影響を与えるような外れ値があるのかもしれません。
昼夜間人口比率と平均年齢の散布図をみてみます。
昼夜間人口比率が非常に高い五霞町が外れ値になっているようです。五霞町を除いた相関係数も見てみます。
相関係数が一気に-0.43まで上がり(下がり)ました。五霞町はかなり特別と言えそうです。最後に五霞町を除いた散布図も見てみます。
つくば市と守谷市は県内でも平均年齢が低い市ですが、より東京に近い守谷市はベッドタウンとしての性格が強いためか、昼夜間の人口比率は大きく違います。つくば市とつくばみらい市は隣同士で名前も似てますが、数字でみると結構違いますね。
それでは。