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ガンジス川をバタフライ宇宙遊泳
『サンド・ピクチャー』を購入した。
森羅万象の有精卵たる青藍の地球が
背景に漲っている。
数百億光年を歴て天降る恒河沙の粒子が
未踏峰改め全宇宙人跡未踏峰峰の層理を形成しつつ、
パイリダエザの奈落の底に堆積していく。
余剰次元のがか座流星群のスノウ・ノイズに銀雪が廻り、
かのユニヴァースに暗転幕の下がる合間に、
アンビリカル・ケイブルを断絶したも同然の風見は
歴史に埋もれゆくゴルディロクス・ゾウンを
マーヴェリク的にマーヴェラス游泳する。
炎人を兼ねる魔神のジンが妄心に垢染みたアラディンに一夜大尽を諫言する閑人閑話のマガズィンを放り、
縦横無尽に戦陣を布く不用心な火星人を一網打尽にし、
蝕甚を齧り尽くす理不尽な玉兎に満月切りのニンジンを供え、
微塵から澌尽灰滅 まで星間塵を数え上げる無為の囚人と為り、
衆人環視からの絶塵を渇望し天の川へと発軔する幼年期の原始人を篩い落とし、
勢を消尽せずに千尋の山谷を獅子奮迅に総べる一視同仁の嶽神とゲレンデを滑り、
蕩尽し背水の陣を畳む日本人を連れ立ち肝腎に効くと謳う浩蕩の露天上風呂『天地人』に湯治し、
報道陣の仰天する『ヴァージン・ギャラクティック』のRLVに依る有人弾道飛行の軌道を丈高指に擦り、
俗塵の検索エンヂンに噎せつつ『九仞の功を一簣に虧く』と入力する自称知識人をグーゴらない恒河の沙に雪ぎ、
『静かの海』の突端の『調和の入江』に花開く月下美人の刺座に座しじんじんと生身に響く傍若無人を冷ます吟遊詩人の爪弾く朴念仁の瞑想曲を激甚の青い郷人や深淵を捉え損ねる井底の心猿人に刺す。
流星嵐のクレディットが落ち着く。
超空洞の極点もがスペクタクルなシナリオ通り楞り、
主客転倒の大詰めに至った。
地の地球がいまだに青い。
宇宙船ポッドの小窓から展がる
スペシフィックな画を見晴らすたびに、
地に着いている足がぐにゃぐにゃと竦む。
ブロリー「一人用のポッドでか?」
タコ科学者「ですじゃ」
遊山翫水より生還すると、
沙漏の至上者クラウノス、または、
クロウノスの足跡をすぐさま辿る。
額縁に交接腕を置き、
このメタヴァースからコペルニクス的転廻をやる。
砂漠の船からふたたび堕落したオリオンが
ぶんぶんぶんと棍棒をも振り廻し、
オアシスがぶ飲みの腹鼓をどんでんどんでんと叩く。
一年が経った。
『そろそろサンド・ピクチャーの
メンテナンスの時期だョ!』
とのご丁寧なメイルが届いた。
インジェクタを用い、水の量と空気の量を調整する。
水の補充をなるほど一度も行っていなかった。
ケイオスが眺望を侵蝕し始め、
盛り上がりに缺ける平板な稜線を
ぽんぽんとスキップする破目に為っていた。
山頂に展げるお弁当に舌鼓を打つつもりが
かげろう紫外線にもんどりを打ち、
ウルトラマリンのスーパーアースに
超光速運動よろしく馳せ戻った。
オリオン「お冷やを飲み過ぎてぽんぽん痛いよぅ」
ケイオス「ご馳走を食べ過ぎてぽんぽん痛いよぅ」
玉兎「ふぅん」
『水の補充には市販の天然水(ミネラル・ウォーター)を
ご使用ください』
『水道水は使用しないでください』
と取り扱い説明書に記してある。
某日の帰路の途中にMaxValuに立ち寄り、
最も安い天然水を買いものかごに放った。
『キリン一番搾り』ももちろん忘れずにネ。🍻
2mlの水をサンド・ピクチャーに注入した。
循環する天下の惑星がおそらく潤う。
日数を超越する自転を片手間に興しつつ、
計5mlの慈雨をガイアに注射した。
たちまち天候が好転した。
業を煮やす紫髪のパンク・ロッカーを尻目に、
エスニック風味と激辛味を謳う魚肉シートの駄菓子を肴に
ジョッキをもたやすく傾けた。
お茶の子のカットよっちゃんの小袋を掴んだままに
朝飯前の片手業をさいさいと決め、
たらたらしていなかった平地に波瀾を起こした。
たらちねの母上の幽婉な地膚に依り
精神の冷炎は凪いだ常夜に再燃し、
くるくるくらくらきらきらと諸腕の中を輝いた。
大黒天の硯海に銷沈していた
無機的な藻屑たる星屑の砕屑丘は
時空芸術の天つ空を円転滑脱に昇遐した。
一見軽薄短小な小天地の沙汰が
遠謀の綺羅をちらちらと飾る。
神は賽クルを振り廻す。
俯仰天地に愧じずに赤目を見せ、
一見重厚長大な別天地より『天地無用』と舌を出すのだ。
よし。
ん?
あ。
天然水がまだ余っている。
ペット・ボトルに580mlも残っている。
近日中にまた調節するかもしれない。
使ったり、飲んだり、嗅いだり、温めたり、零したり、
洗ったり、薄めたり、流したり、捨てたり、浴びたり、
飾ったり、眺めたり、抱いたり、褒めたり、撮ったり、
想ったり、推したり、崇めたり、拝んだり、検べたり、
定めたり、暴いたり、汚したり、侮ったり、放したり、
隠したり、縛ったり、埋めたり、抑えたり、沈めたり、
封じたり、鎮めたり、変えたり、創ったり、振ったり、
廻したり、投げたり、踏んだり、蹴ったり、体当たり、
竹取物語、中臣鎌足せずに冷凍庫に保管しておこう。
風見の自宅の裏手には樹樹がのさばっている。
風見「樹ィ生え過ぎてて草www 鵺鳴いてるしwww
草っていうかホンマに密林じゃん指nnn」
※解りにくい解説『これで君も指マスターだ!編』
(笑) → warau → 頭文字は『w』←草を横から視たよう
使い方の例:「クスクスw」「草生えてるみたいで草www」
(泣) → naku → 頭文字は『n』←指先を横から視たよう
使い方の例:「シクシクn」「指生えてるみたいで指nnn」
湿度の高いせいだろうか、
活溌な不快害虫はなおさら目に障る。
ひとさまの不快感を撥ね上げるのに忙しい。
『キンチョール性のゲリラ豪雨が降りまくりますように』
と七夕の短冊に書けば良かった。
酒池肉林を娯しむ虫螻どもを横殴り、
絶望の淵の空知らぬ雨をも踏み躙って欲しい。
湿度が高いために、
水の補充は5mlも要らなかったのかもしれない。
推の水流をすいすいとswim。🏊️🏊♀️🏊♂️
1mlから5mlの水を来年以降も注入していくと仮定すると、
ペット・ボトルの天然水を使い果たすのに
116年から580年の歳月が掛かる。
露命のツユムシと同じく
吹けば飛ぶ露塵ばかりのしずくの較差が
天地雲泥に泡立ち、
滄溟の好天や荒天や公転を満ち干く。
ふぅっと息を噴いた。
一匹の虫が昇天し、一滴の星が廻天した。
580年も経つと、
この記事を読んでいる方や風見の年齢は
600歳前後に成ると思う。
『アラサー』や『アラフォー』などと云うけれど
『around six hundred』だ。
どのように略そうか。
ar si hu… ar si hun… ar si hun…
aro si hu… aro si hun… aro si hun…
aro si hu… aro si hun… aro si hun…
『アラシハン』?
『嵐はん』?
『あら師範』?
「あら、だれか思たら師範やないの。こんな早くから何処に行こうってんだい?」
師範は彼女に任せ、
やはり『星を継ぐもの』と名乗ろう。
還暦を十巡したわれわれから見れば
齢60のオヂサンやオヴァサンなど
青二才の緑児と等しい。
赤いちゃんちゃんこがいまだに似合っている。
今回の記事のアングルは
ぐるぐるぐるぐると目紛るしい。
今しがた記した『今回』の回の字をもちろん含む。
飛び巡り、駈け巡り、行き巡った挙げ句の果てに
レクタングル外の六合をも噛み分ける遊星歯車機構間の非六気が軋めき、万有引力はバグってしまった、
と非力な第六感が知らせる。
胸が五臓六腑にちきちきと轟く。
六道輪廻を早晩覗こうと構えていた六分儀を棄て、
ヘッドフォンを着ける。
ふぅっと息を吐いた。
だれしもが忘れ去った顕界への途が
赤裸裸に現前した。
風見も瞼を閉じていた。
視るに能うものがマクロコスモスには存在し得ないと、
遺伝的に識っていた。
ふたつのひかりを、やがて見た。
影を有するひかりと、
影を有しないひかりとを頭から浴びた。
幸福に声を上げた。
膨らんだ冥いチュウイン・ガムがbangと裂けた。
噛んでいるのを忘れていた。
『周囲皆窮鼠 噛む』
116年後の西暦2140年以降に、
ペット・ボトルの天然水が空っぽに成る。
瞑瞑裡に追記する腹積もりをビール腹に孕んでいる。
われわれの風貌を深空に捉えたニシオンデンザメが
自身を上廻る高層の年輪に一層蒼褪メ、
幾星霜を湛えるアビスに凝固していくのを深追いせずに、
アオザイの裾を吹く風を追い坂を下り、
繰り返し夢に吹く風を追い時を下り、
この記事をまた読みに来てネ。
オリオン「お腹を下さないようにネ」