擬態書ー風変わりな人
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風は、不思議な存在だ。地面に落ちた木の葉だけではなく、様々なたとえ表現も吹き流してくれる。
風のように去る
風の吹き回し
肩で風を切る
文字通り、吹き流れる風をイメージした表現だ。英語表現でも様々な慣用句があるようだ。
like the wind (風のように素早く)
have the wind at one's back (風に後押しされる=順調に進む)
get wind of A (Aの噂を耳にする)
ただ、日本語には「容姿」に風という言葉を当てはめる場合もある。例えば、「風体」は外見上の身なりを表す。このような習慣は、英語表現にはないようだ。
日本独自の言い回しではあるが、それは何故か。答えはこの書にあるのではないだろうか。
風変わりな人とは、「様子や性質などが普通と変わっている人」を表す。様子も性質も、この風という字は変わっている。どこか気難しい、芸術肌の人にも見えてくる。
この人もこの人で、おそらく他の人と違うことに対する不安や不満があるに違いない。毛先の渦から、それが見てとれる。
では、風変わりはありか、なしか。その答えは風の中だ。
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