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Steins;Gate 第10章に嗚咽を漏らした高校生の話
※Steins;Gate ゲーム版、アニメ版の終盤ネタバレを多く含みます!
文章中の写真はPSNowでSS機能が使えない為、設定資料集や出力画面の直撮りなので粗いです。ご了承下さい。
はじめまして。Drvr(ドライバー)と申します。
Esports大会(特にPJS)やTwitchでゲーム配信見たり、モンハンでスラアクをブンブン振ってなぎ倒す生活をするゲーム中心のオタクになってしまった高校生です。
巷ではあつ森が流行ってるそうですが、如何せんSwitchが手元に無いのでタランチュラ狩りが出来ません。DSのおい森で我慢します。ちくしょう。
さて、皆さんは“Steins;Gate”というゲームをご存知でしょうか?
今来た人もいるでしょうし、3行でまとめますと、
・厨二病大学生の主人公が
・ラボメンたちとタイムマシンつくったら
・やべーやつらの陰謀に巻き込まれていく
といったところです。
この手のゲームは、ひたすらに文字を読み進めていく、所謂ノベルゲームです。
そもそもこのゲームを始めたキッカケが、去年の11月末に校内のテストが一区切りついたため、
「テスト終わったし何か面白えもん無いかなー」と夜に考えながらニコニコ動画を開いて見てたMADが、
ココロオカリン。
昔兄貴から「Steins;Gateは中盤からの勢いがすげえから!」とオススメされたのを思い出しては、「そんな事もあったなぁ…」と振り返るだけでした。
その後、"たまたま"面白いゲームを探しにPS Nowに潜り、
"たまたま"兄貴の言葉を思い出し、テスト終わりのハイテンションで、
"たまたま"プレイし始めました。
あれれ?なんかトントン拍子でやってるけどまぁいいか!
上の通り、Steins;Gateはノベルゲームです。
僕自身はモンハンを始め、ソウルボーン、マリオ、ドンキーコング、FPSなどなどアクションゲーをメインにプレイしていました。
なので操作の9割が○ボタンを押すだけというのはとても新鮮で、しかし飽きやすく思えました。
ですが、当時の僕にはノベルゲームに対し、重要な事を忘れていました。
確かにアクションゲーの派手さは無い。
しかし、
膨大かつ肉厚で、プレイヤーをゲーム内に引き込むインタラクティブなストーリー。
魅力的なキャラクター。
それをさらに際立たせるボイス。
ありえるかもしれない世界観。
そして、
これらの要素がひとつのゲームに高水準でまとまっている事。
その事実に気が付いた時には、既に夜は明けていました。
Steins;Gateは全11章のストーリー構成になっており、選択肢で多少は異なりますが、第10章「因果律のメルト」というチャプターがあります。
ここで、先程のあらすじをもう少し詳しく説明します。
主人公である岡部倫太郎は、幼馴染の椎名まゆりを助けるべく、タイムリープマシンとラボメン達の"支援"により、世界線の修正をしてきました。
残る修正要素は唯一つ、「最初のDメールを打ち消す」。
其れ則ち、これまで岡部の支えとなってくれた助手である牧瀬紅莉栖を「なかったことにする」。
もちろん、この事は岡部、いやプレイヤーには手持ちの情報から容易に推察できる筋の通った要素です。
岡部に突きつけられた「椎名まゆりを見捨てるか、牧瀬紅莉栖を見捨てるか」という慈悲のない選択肢。
ただでさえこれまでの"支援"で散々心を抉られた後、さらにどちらかを殺せなんて言われたらもう無限サイクリングに逃げたくなります。てか絶対逃げる。あんなん精神ぶっ壊れるわ。
それでもストーリーは岡部、紅莉栖、まゆりの各々の気持ちが交差しながら無情にも進みます。
そして、僕の中ではあのトゥルーエンドよりも印象的なシーンが始まります。
2010年8月16日、ラジ館階段での岡部と紅莉栖の会話シーン。
岡部は二人のどちらかを選べない。
紅莉栖はまゆりを助けてと断言する。
まゆりは勘が鋭いものの事情を知らない。恐らく紅莉栖ちゃんをお願いと言うのだろう。
…つらい。
正直、この時点では僕はストーリーを進めながら弱々しくも「紅莉栖を救いたい」と思っていました。
もちろんまゆりも救えるものなら救いたいです。
ただ、これまでの紅莉栖の言葉が、声が、容姿が、全てが今になって僕に想起させられた時、涙がこぼれてきたんです。
タイムリープ理論にシビれ、ネットスラングで会話出来て親近感を覚え、夕方のUPXにて励まされ、ツンデレに2828して、岡部を想うメールに喜び、そして数々の世界線修正において「頼む、紅莉栖…」と頭を下げた僕にとって、岡部と同様に紅莉栖は大きな存在になっていました。
ですが、その紅莉栖が「まゆりを助けて」と言う。
なぜ紅莉栖は自身よりもまゆりを優先するのか。
なぜ世界はこうも理不尽な選択を迫るのか。
なぜなす術も無くただ力尽きることしか出来ないのか。
この時の感情といったら、
同作品内の鈴羽からの手紙を読んだ後の絶望感。
隻狼で梟に最後の一撃が届かず頓死した悔しさ。
そしてMinecraftでフルエンチャ済ダイヤ装備ロストの喪失感とは比べ物にならない、
恐らく無力感又は葛藤と表される、それはそれはとてつもなく悲しいものでした。
そうして心がボロボロになりながら、岡部がまゆりを選ぶ事を断腸の思いながらも決め、紅莉栖とロマンチックで切ないキスを交わすのを見届け、遂に第10章の終わりが見えた頃。
β世界線へ移動する直前、αとβの狭間にてアメリカへ帰国した筈の紅莉栖が現れます。
岡部が「紅莉栖!?」と叫んだと同時に、僕も「お前なんでっ…!?」と叫び。
「さよなら」
「私も、岡部のことが――」
――世界線変動。1.130205%。
この数値が何を意味するのか。
紅莉栖は死に、まゆりは生きる。
もう紅莉栖は戻って来ない。
助手も、クリスティーナも、蘇りし者も、居ない。
なんで紅莉栖だけが。
そう思った瞬間、初めてゲームで嗚咽を漏らしました。
これまでプレイ中に目元に涙が溜まった事は何度もありました。まだ心が壊れていなかった頃だったのでしょう。
しかし、この時は違いました。
その後、一喜一憂を何度も繰り返して第11章をクリアしました。
そして勢いのまま、劇場版/シュタゲゼロ/線形拘束のフェノグラム/比翼恋理のだーりん/アニメ版全4クール分/漫画版哀心迷図のバベル/小説版3シリーズetcとひたすら漁りました。
特に哀心迷図のバベルは、紅莉栖視点の因果律のメルトなので非常に楽しめましたしメンタルがまたぶっ壊れました。素晴らしかったです。
あれから5ヶ月経った最近になって漸く熱が収まって来ましたが、真月譜 月姫を友人から借りて一気読みした為次はFate辺りの熱が高まりそうです。たのしみ。
Steins;GateはPCやスマホ、コンソール機と多くの機種で遊べますし、PCとPS4ならストリーミングサービスのPSNowを使えば月額1,180円で遊べますので、久々にプレイし直すのも如何でしょうか。
又はこの記事で壮大なネタバレを喰らった未プレイの方、ゲームはボタンを押してこその魅力があります。まだ間に合うので2010年の秋葉原にパパッと行きましょう。
コロナ自粛期間でStayHomeするにはオススメの作品です。
最後に、Steins;Gateを作った5pb. / MAGESとニトロプラス、プレイするキッカケを作った兄貴、クリア後の考察の参考にさせて頂いたブログの著者ジニ氏(@J1N1_R)、
そして春のゲーム感想文コンテスト主催者のゲームキャスト氏と、拙文ながら最後まで読んで下さった皆さんに感謝を。
以下、参考にしたブログ
http://arcadia11.hatenablog.com/entry/2018/01/08/120000