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けーすけ
2022年10月23日 22:06
「ねえねえ、本当に入って良かったの?」 「大丈夫だよ。おいで。」 2人はひそひそと話しながら、勝手に社へと入っていった。いや、勝手というのは少し違うだろう。きちんと門前で何度も挨拶をしたのに、家主からの返事が一向に返ってこなかったので、しびれを切らして社の中へと入ったのだった。 「ねー、ねー、ネズちゃん。あのおじいちゃんのオオカミ様を一目見てほしいってどういうことなの。オオカミ様とは
2022年10月19日 19:52
「おはようございます!」 オオカミ様は、まだ戻らないオオカミ姿の自分の毛並みを愛おしそうに毛繕いしていた。相変わらず戻るような気配も無い姿に、半ば諦めのようなものも感じていた。朝陽が差し込む大広間で寛いでいた頃に、その声は社の入り口から聞こえた。 「入ってきてよいぞ。」 社の入り口に届くように大きく吠えて声の主がやってくるのを待つ。今日は12月も終わりに近づいていたが、差し込んでくる