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最新HIPHOPレビュー #39 「906 "Nine-O-Six"/ Take back」

少しでもHIPHOPに触れて欲しいという思いで日々連載している『日刊DiGG』です。39本目となる今回は、HIPHOPともインディR&Bともとれる楽曲を紹介します。私は歌声に聴き惚れてしまいました。

|906 "Nine-O-Six" / Take back(Prod.906)|

2021/02/10 公開

906 / Nine-O-Six は、2010年大阪で結成されたトラックメーカーデュオ。 ジャズをベースにした音作りでアナログな質感を大切にしている。YouTubeでは日記を書くがごとく“FREE Chillhop R&B Lo-fi Type Beat”を日々アップしている。

音作りだけでなく歌声も良くて驚きだ。少しザラついたアーシーさがあり、その奥には透明感があり、ブルースのような悲しみもある。何層にも折り重なった味わい深い歌を聴かせてくれる。mabanua や初期のLITTLE CREATURES に近い声の質感といえば伝わるだろうか。

2020年4月には、総勢11名の音楽コレクティブSoulflex・ ZIN との共作アルバム『KNOWN UNKNOWN』のリリースや、トラックメーカー FKD の楽曲への客演参加などを経て、906 / Nine-O-Six名義での初となるシングル「Take back」を発表した。

アコースティックギターが印象的なトラック。不用意な言葉で、彼女の心に傷を負わせてしまった後悔を、切ないシンセのメロディに乗せて歌っている。

MVは気鋭の画家 / 映像作家の peri (美人!)が監督と務め、時間を行ったり来たりさせることで、もしあの時ああしていれば…
と切なさが増す演出がなされている。別れたあと女性が顔を覆うシーンが印象的。歌声が良いだけに余計に胸が痛い。


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さらに深掘り

▼906が客演参加した楽曲を紹介した記事


▼毎月2回、最新HIPHOPを集めたプレイリストを作成しています。

今回紹介した曲以外に、'21/2/1〜2/15までに公開されたMVの中から至極の30曲をセレクトしています。約90分、連続でもシャッフルでも聴けるので、何か作業しながら聴きたい人にオススメです。




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ドラム師匠@ヒップホップライター
HIPHOPを広めたい一心で執筆しています。とは言え、たまにこれを続ける意味があるのかと虚無感に襲われます。 このまま頑張れ!と思われた方、コーヒー1杯おごる感じでサポートお願いします。自信をつけさせて下さい。