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最新HIPHOPレビュー #7 「梅田サイファー / HEADSHOT pt.2 feat. テークエム, ふぁんく, R-指定, KBD, KennyDoes, KOPERU, KZ & peko」

|梅田サイファー / HEADSHOT pt.2 feat テークエム, ふぁんく, R-指定, KBD, KennyDoes, KOPERU, KZ & peko|

2021/01/01 公開

ー 8人がそろった時のヒーロー感が最高! ー

2019年1月、たまっていたマグマが一気に吹き出すように、HIPHOP界隈が騒然となる。梅田サイファーがリリースした「マジでハイ」が、猛烈な勢いで100万回再生したのだ。('21年1月現在 700万回再生!)この曲が収録された3rdアルバム『NEVER GET OLD』が売り切れ店続出することになる。

R-指定が「フリースタイルダンジョン」の初代モンスターを務め、Creepy Nutsの活躍により全国区の知名度になっていたとはいえ、梅田サイファーはまだまだ知る人ぞ知る存在であった。にも関わらずだ。

ここまで「マジでハイ」が拡散されたのは、メンバーそれぞれのスキルが、リスナーの予想をはるかに超えていたこと、8人のMC(R-指定, KZ, peko, ふぁんく, KOPERU, KBD, KennyDoes )がそろった時の爆発力が凄かったことが挙げられる。

その後もこのメンバーでMVが作成され、「トラボルタカスタム」「梅田ナイトフィーバー’19」を経て発表されたのが 「HEADSHOT pt.2」だ。


声を歪ませ、曲に勢いをつけるテークエム
抜群の安定感で韻を落としていくふぁんく
珍しくラガベースのHOOKを聴かせるR-指定
語尾を飛ばしながら必死の思いを伝えるKBD
トリッキーなリズム感が唯一無二のKennyDoes
静かに魂を燃えやしつつ、耳の残る言葉を放つリリシストKZ
キレのある高音ボイスでまくし立てるKOPERU
顔だけでなく声の存在感すら男前なpeko


マイクリレー曲は、人数が多すぎてまとまりがなく、曲のクオリティーよりも各ラッパーの見本市のようになりがち。

だが、梅田サイファーは、2007年から集まった集合体なだけあって、一曲の中での統一感がある。おのおの役割分担が明確ゆえに、最終的にHOOKが引き立つように先導してくれる。

その上で、次のMCはどんなフローをカマしてくれるのかとワクワクする。この無双感がたまらない。


「still あげる 反逆の狼煙
 再び揃う8人のsoloist
 いつまで経っても覚めぬ熱り
 HEADSHOT Part.2 響くアンソロジー」




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ドラム師匠@ヒップホップライター
HIPHOPを広めたい一心で執筆しています。とは言え、たまにこれを続ける意味があるのかと虚無感に襲われます。 このまま頑張れ!と思われた方、コーヒー1杯おごる感じでサポートお願いします。自信をつけさせて下さい。