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【エッセイ(6)】30代前半の地方公務員が進路を決めずに退職した話【第6回:無職の夏の始まり】
こんにちは、ぼっしゅです。私は2024年の年度途中で、新卒から11年以上勤めた地方公務員を、次の進路を何も決めずに退職しました。今回は、最終出勤日を終え、無職となった日々がスタートした頃の話です。
有休消化期間
最終退勤日は月末で、翌月の1ヶ月間は有休消化期間だった。それくらい、有休は余っていた。なので、この期間は正確には公務員としての職が残っている状態だった。
ちょうど夏を迎える時期であったので、夏のボーナスが支給され、有休消化期間の1ヶ月間も給与は支給された。
お金の話
また11年と数ヶ月の勤続期間に応じて、退職金が支給された。ちなみに公務員は雇用保険の対象外のため、失業給付は受ける事ができない。また、社会人2〜3年目くらいから、財形貯蓄と個人積立年金を給与天引きのかたちで続けていたので、退職によってそれらの貯まったお金も口座に一斉に振り込まれた。通常の貯金と合わせると、今までの人生で最高額と言えるほど、すぐに使えるお金が手元にある状態だ。数年は生活する上で困らないくらいの金額だったので、この時はお金面での焦りはなかった。
離職期間
お金よりも危惧していたのは、離職期間。もし転職活動をするとなった場合に、離職期間があると不利になるのではないか、という不安だ。私の学生時代の友人グループでは、私以外の全員が転職を経験しており、まさに同じようなことを言っていたのを覚えていた。
通常であれば、仕事を続けながら転職活動を続けるのが定石なのは分かっていた。しかし、私は学生時代に民間企業の就職活動は一切やっておらず、公務員試験一本に絞って、予備校に通っていた。最後に在籍していた忙しい部署で働きながら、未経験の民間企業への転職活動を並行させるのは絶対に無理だと思った。中途半端な転職活動が長期化し、先に体が壊れる未来が見えた。
休職をして転職活動という選択肢もあると思うが、前職で休職していたという履歴が、転職先での条件面に影響する気がして、それも避けたいと思っていた。
腰を据えて転職活動をするという意味でも、先に退職をしたのだ。
転職エージェントとの面談
有休消化期間に突入して数日後、早速転職エージェントとの面談を行った。私はエージェントや企業から直接スカウトを受ける転職サイトに登録していて、一番最初にスカウトの連絡が来たエージェントであった。
私にとっては初めての転職面談で、方向性もはっきりしていない状態だったが、エージェントと話をしていく中で、「事業企画」という視点を切り口に、いくつか求人を紹介してもらうことになった。また応募のためには職務経歴書や履歴書が必要となるので、面談終了後に作成を開始した。
初めての応募
11年以上の職歴を整理して書くのは意外と難しかった。エージェントから提供してもらったフォーマットを参考に、2日間ほどかけて、丁寧に書類を作り込んだ。
書類の作成後、エージェントに事前にデータで送り、再び面談が設定された。書類について色々と修正指示があるのだと思っていたが、「問題ないと思います。これで送りましょう」とあっさりした答えが返ってきた。
エージェントからは10社ほど求人を紹介され、その時点で自分は業界を含めて民間企業の情報をあまり知らなかったので、就活本などから知名度があり、給与などの条件が良さそうなところを4社選び、応募することにした。
<応募した会社>
・大手コンサル会社(2社)
・国内新興SaaS(2社)
エージェントからは、応募後1週間程度で、書類選考の結果が出るという話があった。自分の中では、まず退職後の第一アクションが終わったと、少し安心していた。
そしてこの後、転職活動の厳しさに直面することになる。。
(続く)