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『人外扱いしないでよ!!』

「私達看護師も人間よ。人外扱いしないで。私達にも感情はあるし、寛容になれないこともある。私はその響きのイメージとは逆に、それなりに見下されてきた。だから嫌いなのよ。」

これは、私が昔見た夢に出てきた看護師の言葉です。
看護師というと偉大な先人のおかげで「白衣の天使」なんて呼ばれ方をすることもありますが、私もこの夢に出てきた看護師同様この呼ばれ方が嫌いです。
なぜ嫌いかというと「白衣の天使」という言葉から看護師に求められることは、その綺麗な響きとは裏腹なものが多いからです。
例えば、
・重症な肝疾患を患っている方が、飲酒して体調が悪くなったと受診を繰り返す。
・処方された薬を勝手に自己中断したり、治療指示を守らずにいるのに治らない、悪化したと受診してくる。
・大の大人が泥酔するほど酒を飲み、転んで怪我をして救急車で搬送され、搬送先で暴言を撒き散らし、時には暴力を振るう。
少し極端な例を挙げましたが、こんなことは医療現場では日常茶飯事です。
そんな自業自得とも言える患者でも精一杯誠実に向き合おうとします。
患者を想うからこそ、厳しい言葉をかけたり、厳しい態度で接することもあります。
自分たちが誠実に向き合っても、繰り返されると悔しいし、無力感も感じます。
憤りを患者にぶつけてしまわないように耐えるだけで精一杯なこともあります。
優しくなれない時も笑いかけられない時も愚痴が出ることだってあります。
でも、看護師は言われるんです。

「いつでも笑顔でいろ。」
「いつだって患者に優しくしろ。」
「そんな不謹慎なことを言うな。」

『白衣の天使なんだから』

看護師は肉体労働であり、感情労働です。
昔から看護師の仕事は3K(危険・汚い・きつい)なんて言われ方をしてきました。
それは事実です。
でも、世間でそう言われていると言うだけで、それが不謹慎だと看護師に噛み付いてくるような人もいるんです。

私は、飲食業で接客を担当していたこともありますが、お客様のことを神様とは思っていませんでしたし、自分が客として行くときに神と思われたくもありません。
神話の世界には、ギリシャ神話のようにずいぶん人間らしい神様もいますが、どんなに愚かでも救いの手を差し伸べる神もいます。
私は、力を持ったからと傍若無人に振る舞うつもりもそれを許すつもりもないし、愚かな行為に関しては許すことができないでしょう。
お客様は神様なのではなく、お客様を神様足らしめるようなサービスがあるだけです。
看護師も自ずから白衣の天使であるのでなく、看護師が白衣の天使でいることのできる環境があり、白衣の天使として対応させてくださる患者がいるだけなんです。

目指すは、看護師が白衣の天使でいることのできる環境を作ること。
願うのは、看護師が白衣の天使として対応させてくださる方が増えること。#


#看護 、#男性看護師、#医療安全、#白衣の天使、#パパ、#まめフォト

見出し画像には、奥山まめ様の画像素材を使用させていただきました。  Facebookで無料素材を公開されていますのでリンクを載せておきます。
https://www.facebook.com/groups/2998151283748563/

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