ゲームの上達法とかその辺の話
ゲームに上達する必要がどれくらいあるかは何とも言えませんが、私は下手なままよりはちょっとは上手くなりたいと思います。
おおむね同意できる人は続きを読んでみて下さい。
見る、真似る
さて、最近私のやっているゲームの「三国志大戦」で上達に関連したツイートを複数見ました。
このゲームに固有の用語も含んでいるのですが、要はこれらのツイートは複数の主張を含んでいて、
・あまりにも上手い相手を見ても逆に学べることがない
・自分と同じくらいの人のプレイを見た方が効果があるかもしれない(※)
・上手い人の真似をするのが上達においては大事
※続くツイートで、反省点の抽出についても主張している点はお忘れなく
パッと見ではお二人の主張は違う内容かとも思いましたが、強調しているポイントの違いがあるだけで、本質的には同じことを言っています。
ちなみに10年近く前に、私の友人は「うまくなりたいならランカーではなくて俺のプレイを見ろ」と言っていました。
私は自分の配信を見てほしいですし、見てくれると嬉しいですが、上達に寄与するかと言われるとわかりません。
他人を見たり、真似したりするのが上達において重要であることを否定する人はいないと思います。
嫌いな人はいるかもしれませんけど。
では、見る、真似るの中にはどういった上達の要素があるのか?
また、見たり真似たり時にどうすると効果に違いが出るのか?
全部を議論すると長くなるので、何点かかいつまんで説明します。
勝敗に影響度の高い要素を理解する
対戦ゲームであれば、まずここから始まります。
ゲームには固有のルールや手順があり、色々な要素があるわけですが、勝敗に直結する部分と、細かい有利不利に関わる部分があって、前者の抜けが人は決して上手いプレイヤーではありません。
三国志大戦であれば遊軍タイミングに士気を多く保持して攻めきることで一気に勝つことができます。
将棋なら最初の頃に頭金の形を学びます。即詰み、つまり勝つ方法です。将棋は対称なゲームなので負ける形を知ることでもあります。
他にもゲームごとに色々あります。MTGならマナカーブ通りにカードをプレイするとか、格闘ゲームなら特定の技が当たった後にコンボを入れるとか、ぷよぷよなら連鎖を組むロジックとか。
毎試合出てくるような頻出の状況を重要度100とすれば、まずは重要度90~100を処理するための技術をしっかりこなして、徐々に70~80くらいの技術も学んでいくでしょう。
じゃあどこまで学べば良いかと言えば、自分のレベルによります。
ある程度上達すればお互い重要度50くらいの知識・技術は既に持っており、自分だけが持つ知識や技術が勝敗の決め手になり得る。
もっと上手くなればお互いに更に細かい部分で決着することも増えるでしょう。
つまり、勝負を決めるレベルの知識=重要な知識も、その人の対戦するレベルに応じて変化するわけです。
ネクストレベルを学べ
重要度が極めて高い要素については教科書的に学ぶことができます。ゲームならWikiとかYoutubeの初心者向け動画とか。
万人に必要でなかったり、状況が限られる知識になるほど一般向けの解説は減っていきます。
結局のところはその先をどう学ぶかです。
人から教えてもらうのも良い方法ですが、現在は多くのゲームがプレイ動画・配信で溢れているので、そこから学ぶこともできます。
ということで最初に挙げた見る・真似るの話に到着しました。
つまり、自分のレベルに応じた重要な知識=自分の一歩先の人が持っている知識・技術を習得することが見る・真似るの目的なわけです。
それを実践した時、ネクストレベルに到達できます。
ちなみに、最初の方で「上手すぎる人を見てもあんまり意味がない」というのは、自分より上手すぎる相手はネクストレベルではないからでしょう。
真似できる部分も勿論あるでしょうが、そうでない部分も多いので最善ではないかもね、ということです。
思考過程を追え
他人から見て学ぶのは広く行われている割に、実際には難しい行為です。
理由は色々ありますが、一つは以下が挙がるでしょう。
リプレイって結果なんですよ。例え対戦しているプレイヤーがその行動に至るまでどれだけ作戦を練っていようが、どれだけ練習していようが、リプレイに出てくるのって成功か失敗かとか、勝ちとか負けとか、なんですよね。
(引用元)強い人のリプレイは上達に役立つのか?
https://chomosh.hatenablog.com/entry/20120925/1348557856
つまり、録画されたリプレイを見た際に、何の説明もないとどこで勝負が決まっていたのかがよくわからないということです。
当初想定した勝負所がどこで、どういう選択肢があって、どの選択肢を選んで、結果がどうで、判断は正しかったかどうか、当初の想定はどうだったのか、etc……
ここまで理解できれば見たものが自分の経験そのものになります。
三国志大戦は録画した動画よりもライブ配信が圧倒的に人気ですが、こうした部分を喋りながら補足できること、コメントと配信者のやり取りで疑問に答えられること、などもその人気の要因と思います。
私が一時期ポケモンをやっていた頃も、上で挙げたような思考過程を説明する人を好んでみていましたし、他の視聴者からの評価も高かったように思います。
自分がある程度知識や経験のあるゲームであれば、特に説明されなくても倍速再生で動画をバンバン見て、抽出できる要素があればそれを拾って……で知識を増やすことができます。
どうしても気になるものがあったり、マイナーなゲームで参考にできるものが少なかったりしたら、相手に質問するかもしれません。
また、ものすごく上達すると、参考にできる相手が減ってくるので、また話は違ってくるでしょう。
解像度を上げよ
個人的な考えですが、プレイヤーのレベルを測る方法として「解像度」という概念を用いています。
つまり、どれくらい細かく見ているかです。
例えば三国志大戦であれば、相手の城を攻める際に槍兵であれば20秒ほど前進する必要があります。
一番解像度が粗いレベルであれば、20秒間ずっと前進させて後は何が起きてもそれっきりです。
もう少し解像度が上がると、相手の騎兵に反応するとか、相手の強い部隊とぶつかりそうな部分は下げて他を前進させるとか、色々な要素が増えます。
MTGであれば「思考囲い」は紛れもない強力なカードですが、相手のデッキによってその強さは変わります。
ある試合では最重要カードである「思考囲い」が、別の試合では最も不要になることもあります。
1ターン目に撃ったほうがいい相手、3~4ターン目くらいに撃った方がいい相手もいます。
「思考囲いは強いからとりあえず最初に撃っちゃえ」が一番解像度が粗い状態とすると、その先まで理解しているプレイヤーとは自ずと勝率が変わってくるでしょう。
解像度が高いほどレアなケースにも対応できるようになり、自分のいるレベルでの対戦を制するのに重要なポイントが見えやすくなります。
逆に、自分より強い相手はより高い解像度で試合を見ているため、自分が予期していない部分での攻防を強いられ、不利になります。
解像度を上げると負荷がかかります。必要な知識が増えたり、プレイ中の注視するべき場所が増えたり、操作量が増えたり。
じゃあどうするかというと、結局の所は知識と技術を磨くしかないのですが、解像度を上げようと思っていれば上げられないことはないと思います。
まぁ自分の到達したいレベルまで頑張れば良いんじゃないでしょうか。
最後が投げやりに見えるかもしれませんが、この先は一般論ではなくて個別事例で語らざるを得ないので、その機会があればまた説明したいと思います。
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